- まえがき /森嶋 昭伸
- 特別活動改訂の方向
- ◆今回の改訂でどんな特別活動をめざしたか
- 特別活動改訂の二つの重点
- 現代の子どもの問題克服をめざす
- 完全学校週五日制と特別活動の再構築
- ◆改訂特別活動で重視した資質・能力
- 資質・能力育成と再構築の方向
- 特別活動の存在意義の拡大
- 豊かな人間関係を育む核としての特別活動
- ◆改訂で苦心した事項はこれだ
- 変化の時代に育つ子どもたちのために
- 学校教育活動構築の先頭に立とう
- 改訂特別活動が育てる資質・能力とは何か
- ◆人間関係をつくる力をつける
- ◆モラル・ルールの習得
- ◆自己開示に役立つ表現力
- ◆自尊感情の育成
- ◆自主的、実践的態度の育成
- なぜガイダンスの充実なのか
- 教師の協力を生かす
- ◆国際協調の精神を養う
- 異文化理解の方法
- グローバルな視野を育てる
- 改訂の内容を解読する
- ◆学級活動では何が変わったか
- 活動内容`ab改訂のポイント
- 学級活動の特質にはどんな変更があったか
- ◆生徒会活動では何が変わったか
- 生徒会活動の新しい広がりで社会性を育てる
- 学校のポリシーを打ち出した活動を
- ◆クラブ活動の今後と部活動
- ◆学校行事では何が変わるのか
- 学校行事の変わるもの・変わらないもの
- 学校行事の関連・統合の考え方・進め方
- 特色ある学校づくりと学校行事
- 改訂で当面する研究課題
- ◆特別活動にとっての「総合的な学習の時間」
- 両者のねらい・どこが違う
- カリキュラムづくりを軸にした位置付けを
- ◆ボランティア精神を養う活動の推進
- なぜボランティアを重視したか
- ボランティア活動の多様な展開
- ◆家庭・地域との交流の拡大
- なぜ交流が必要か
- 情報を交換することの大切さ
- ◆体験の重視
- どんな質の体験を提供するか
- 体験のとらえ方を多様に
- ◆ガイダンスの機能の充実
- ガイダンスの機能とは何か
- 生徒指導を考える上での基点
- 学校教育における特別活動の役割と重要性
- あとがき /鈎 治雄
- 付録 改訂中学校学習指導要領/ 特別活動
まえがき
昨年十二月、新しい中学校の学習指導要領が告示された。それを受けて、各学校でも、これからの学校教育の在り方や教育活動の展開について、研究や論議がなされていることと思う。そうした試みがさらに発展し、今後の豊かな教育活動に結実していくことを切望して、本書は編まれたものである。
新学習指導要領の趣旨を理解するためには、それが、完全学校週五日制の下での教育課程の基準であることを押さえる必要がある。そこでは、これまでの自己完結的な学校教育から、生涯学習体系に基づく開かれた学校教育への転換が求められている。さらに、二十一世紀という時代の中で、自分の人生を創造し、社会を築いていく青少年のための学校教育であるということを銘記しなければならない。
私たちの社会は、急速に変化し、揺らいでいる。その中で、自己を確立し、自己実現の道を歩むことは誰にとってもたやすいことではない。特に、自分探しの旅を歩みはじめた子どもたちが自分を見失う危険は、決して小さくはない。特別活動は、そうした児童生徒のための教育活動であり、学校生活の基盤の形成に重要な役割を担い、望ましい集団活動や体験的な活動を通して豊かな人間性の育成を目指す教育活動である。それは、学校全体の教育活動であり、先生方の広い視野からの協力した取り組みが何よりも大切である。
今回の特別活動の改訂が目指したものは、学校教育の転換期という視野に立ち、真に個性的・社会的で、生きる力をもった人間をはぐくんでいく特別活動の方向を示すことであったと言える。
その実現のためには、教科の壁を超え、学級・学年や校務分掌等の壁を超え、教職員が英知を結集し、教育課程を編成し、特別活動を構築していくことが不可欠である。本書が、そうした先生方の研究・実践の手がかりとなり、各学校の創意ある特別活動の実践、そして学校教育の一層の充実と改善に役立つことを心から願っている。
本書は、特別活動はもとより学校教育全体について、その課題や今後の方向を掘りさげ、鈎先生と忌憚なく話し合ったものである。鈎先生については、ご発表になる優れた研究論文や著作から、かねてからお名前を存じあげ、敬服していた。今回はじめて、このように率直で実りある対談をもつことができ、私にとって極めて刺激的で、貴重な機会であったことを深く感謝している。
本書は、研究者としての鈎先生の高い識見と熱意、それから明治図書の安藤氏の励ましと御尽力なしには、できあがらなかったものである。特別活動を愛し、また、学校教育、そして先生方への信頼を失わないお二人の姿勢に、改めて敬意を表したい。
平成11年5月 /森嶋 昭伸
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明治図書















