中学校新教育課程 理科の指導計画作成と授業づくり

中学校新教育課程 理科の指導計画作成と授業づくり

新しい中学理科の学力像・授業像がこの1冊でよくわかる!

大幅な授業時数増となった中学校理科の全単元の指導計画について、ポイントとなる留意したい指導事項を明記しながら解説。また、教師と生徒のやり取りが手に取るようにわかる、新単元や新内容の授業の具体例も満載で、これからの理科授業づくりに必携の一冊です!


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ISBN:
978-4-18-833716-5
ジャンル:
理科
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 160頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2020年1月20日
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もくじ

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本書刊行にあたり
T 中学校理科 学習指導要領改訂のポイント
1 今次学習指導要領改訂のねらい
2 中学校理科・改訂の重点
@学力観の転換と中学校理科の指導
A教科及び各分野の目標は,どのように改善されたのか
B各分野の内容は,どのように改善されたのか
U 中学校理科 指導計画作成のポイントはここだ
1 目標にかかわる作成上の課題―どのように位置づけるか
@「基礎的知識・技能」の確実な定着―どのように位置づけるか
A「科学的な思考力・表現力」等の育成―どのように位置づけるか
2 内容にかかわる作成上の課題―どのように位置づけるか
@教育内容の組織化・系統化をどう行うか:学年間のつながり,小中の一体化
Aスパイラルな指導をどのように設定するか
3 指導計画全体にかかわる作成上の課題―どのように位置づけるか
@授業時間数増をどう活かすか
A指導内容増にどのように対応するか
B教育目標に即した教科目標の設定
4 方法にかかわる作成上の課題―どのように位置づけるか
@理科における言語活動―どのように位置づけるか
A自然体験・科学的な体験―どのように位置づけるか
B実生活・実社会との関連―どのように位置づけるか
V 中学校理科 指導計画作成と授業づくり
1 1年理科・指導計画作成と授業づくり=実践のポイント
@1年理科・年間指導計画作成=作成上のポイント
(1) 年間指導計画の具体例
(2) 今次改訂で,変更・追加された学習内容
(3) 小学校との学習内容のつながり
A1年理科・単元指導計画作成の具体例と留意点
(1) 光と音=指導の重点はここだ
(2) 力と圧力=指導の重点はここだ
(3) 物質のすがた=指導の重点はここだ
(4) 水溶液=指導の重点はここだ
(5) 状態変化=指導の重点はここだ
(6) 生物の観察=指導の重点はここだ
(7) 植物の体のつくりと働き=指導の重点はここだ
(8) 植物の仲間=指導の重点はここだ
(9) 火山と地震=指導の重点はここだ
(10) 地層の重なりと過去の様子=指導の重点はここだ
1年理科・授業づくり【新内容:力とばねの伸び】
力の大きさとばねの伸びの関係を分析し解釈する
1年理科・授業づくり【新内容:種子をつくらない植物の仲間】
種子をつくらない植物の特徴を分類して気がつく
1年理科・授業づくり【新内容:粒子のモデル】
ロウの融解を粒子モデルと関連付ける
2 2年理科・指導計画作成と授業づくり=実践のポイント
@2年理科・年間指導計画作成=作成上のポイント
(1) 年間指導計画の具体例
(2) 今次改訂で,変更・追加された学習内容
(3) 小学校との学習内容のつながり
A2年理科・単元指導計画作成の具体例と留意点
(1) 電流=指導の重点はここだ
(2) 電流と磁界=指導の重点はここだ
(3) 物質の成り立ち=指導の重点はここだ
(4) 化学変化=指導の重点はここだ
(5) 化学変化と物質の質量=指導の重点はここだ
(6) 生物と細胞=指導の重点はここだ
(7) 動物の体のつくりと働き=指導の重点はここだ
(8) 動物の仲間=指導の重点はここだ
(9) 生物の変遷と進化=指導の重点はここだ
(10) 気象観測=指導の重点はここだ
(11) 天気の変化=指導の重点はここだ
(12) 日本の気象=指導の重点はここだ
2年理科・授業づくり【新内容:電力量・熱量】
電力の違いによって発生する熱や光などの量に違いがあることを解釈する
2年理科・授業づくり【新単元:生物の変遷と進化】
生物の変遷を体のつくりと関連付けてとらえる
2年理科・授業づくり【新内容:日本の気象(大気の動きと海洋の影響)】
天気の移り変わりから,地球の大気の動きについて考える
3 3年理科・指導計画作成と授業づくり=実践のポイント
@3年理科・年間指導計画作成=作成上のポイント
(1) 年間指導計画の具体例
(2) 今次改訂で,変更・追加された学習内容
(3) 小学校との学習内容のつながり
A3年理科・単元指導計画作成の具体例と留意点
(1) 運動の規則性=指導の重点はここだ
(2) 力学的エネルギー=指導の重点はここだ
(3) 水溶液とイオン=指導の重点はここだ
(4) 酸・アルカリとイオン=指導の重点はここだ
(5) 科学技術と人間(エネルギーと科学技術の発展)=指導の重点はここだ
(6) 生物の成長と殖え方=指導の重点はここだ
(7) 遺伝の規則性と遺伝子=指導の重点はここだ
(8) 天体の動きと地球の自転・公転=指導の重点はここだ
(9) 太陽系と恒星=指導の重点はここだ
(10) 生物と環境・自然と人間=指導の重点はここだ
(11) 自然環境の保全と科学技術の利用=指導の重点はここだ
3年理科・授業づくり【新内容:原子の成り立ちとイオン】
塩化銅水溶液の電気分解実験からイオンを考える
3年理科・授業づくり【新内容:様々なエネルギーとその変換】
手回し発電機を使い,エネルギー変換について考える
3年理科・授業づくり【新内容:地球温暖化】
二酸化炭素と,植物のはたらきや地球温暖化の関係について考える

本書刊行にあたり

 これまで,私は約10年間カンボジアの理科教育支援を行ってきた。カリキュラムの改訂,教科書作成,授業改善と取り組んできたカンボジアの理科教育は大きく変わろうとしている。当初は,理科の授業でも教師が教科書を読んで,生徒がそれをひたすら暗記する教育が一般的であった。それが,現在,実験が少しずつ取り入れられ,思考力を育成する授業へ変わろうとしている。画期的な進展である。この進展には,青年海外協力隊員である理数科教師も大きな役割をはたしている。

 このように開発途上国の教育を変えている日本の理科教育はどうだろうか。教科書のまとめを読み,教師が板書し,それを生徒に覚えさせるような授業が今でも行われていないだろうか。実験は,生徒実験ではなく演示実験のみであったり,実験が省かれたりしていないだろうか。生徒実験であっても,目的が明確に示されなかったり,目的が生徒の意識と大きくずれたりしていないだろうか。実験結果を考察するなど科学的思考力を養成するような授業構成となっているだろうか。

 今回の学習指導要領は,理科の時間数も内容も増え,理科の先生方の意欲も大いに喚起されるものとなっている。日本各地で新しい内容に関連した研究授業,研究会が開催され,久しぶりに理科教育の機運が盛り上がっているであろう。本書は,理科の先生方が,新鮮な気持ちで理科の授業を実施されるのをお手伝いするよう奈良県の先生方を中心とし,近畿地区で活躍されている先生方に執筆していただいたものである。単元の指導の具体例が記述されているので,それらを参考にされたい。また,放射線の利用,遺伝教材についても紹介しているので,それらをもとに教材研究を進めていただき,新しい実践を積み重ねていただきたい。

 アジアにおいて,日本の理科教育は注目されているし,期待されてもいる。日本の理科教師は高く評価されている。この本が日本の理科教育の進展に寄与できれば幸いである。


   /森本 弘一


 昨今の教育問題を解消すべく2008年3月に学習指導要領が改訂された。今次改訂において,筆者は末席ながら中央教育審議会小中理科教育部会の一員として,これからの理科教育のあり方について,その審議に加わってきた。小中理科教育部会では,近年の小中学校の理科教育の問題点があげられ,その改善に向けて活発な意見交換がされた。学習内容から学習環境にいたるまで,たくさんの課題を目の前にし,抜本的な見直しが必要であるということは部内の誰もが実感していた。とはいえ,決して,今までの理科教育が否定されたわけではなく,また理科ならびに理科教育の本質が変わったわけでは決してない。しかしながら,「理科離れ」という言葉に象徴されるように,近年の理科教育における課題を少しでも解決できるよう,学習指導要領が改訂されたことは事実であり,今後の日本の理科教育について大いに期待したいところである。

 そのような点で,本書を通じて,今次改訂のポイントに対する理解を少しでも深めていただければ幸いである。とくに本書の授業実践例は,あえて会話調で執筆した。会話調にすることによって,教師と生徒とのやりとりを含んだ授業のイメージをより把握していただけると考えた。すでに同様の実践を行っている方も多いだろうが,授業の中に存在する「問い(問いかけ)」によって,授業の内容も多様に変化すること,また,理科教育において教師の「問い」がいかに重要かということをご理解いただけるであろう。

 中国(春秋時代)の政治家である管子の書に次のような言葉がある。

「人に魚を与えれば,1回食事をすることができる。

  魚の釣り方を教えれば,その人は一生食べていくことができる」

 私たち理科教師の役割は,単に科学的な知識を子どもたちに与えることではなく,21世紀の社会を担う子どもたちの科学の目を養い,「生きる力」の育成につながる教育を行うことなのである。本書が理科教育の発展のために少しでもお役に立てればと願っている。


   /福田 哲也

著者紹介

森本 弘一(もりもと こういち)著書を検索»

奈良教育大学・教授

1958年生 九州大学農学部卒業,兵庫教育大学大学院修了,博士(学校教育学)カンボジア政府より感謝状(2002),日本理科教育学会賞受賞(2005)

福田 哲也(ふくだ てつや)著書を検索»

奈良教育大学附属中学校・教諭

1966年生 筑波大学第一学群自然学類卒業

文部科学大臣賞科学技術賞受賞「青少年のための先進的なロボット教育の普及啓発」(2007),第4期中央教育審議会小中理科部会委員(2007)

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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