- はじめに
- 第T章 エンカウンターをはじめよう
- 1 エンカウンターって何
- エンカウンター
- 構成的グループエンカウンター
- インストラクション エクササイズ シェアリング
- One ness We ness I ness
- 2 どんな時役立つの
- リレーション
- 自己開示
- 自己理解
- 必要性
- 3 どう指導するの
- 役割分担
- オリエンテーション
- リーダー
- PDCA
- 実践のポイント
- 年間計画
- 4 身に付けたい指導技術は
- 傾聴技法
- 介入
- 生徒観察の10の視点
- 技術上の留意事項
- +αヒント1 ニックネーム
- 第U章 エンカウンターをやってみよう
- 1 各エクササイズの概要
- 2 エクササイズの紹介
- 〈(1) 出会いのころ〉
- @ 担任クイズミリオネア
- A ふわふわ言葉とちくちく言葉
- B 人間関係チェック
- 〈(2) 集団づくり〉
- C ひとことキャッチボール
- D 探偵物語
- E 学級イメージ
- 〈(3) 自他の受容〉
- F そこがあなたのいいところ
- G 怒りをセーブ
- H エゴグラム
- 〈(4) 信頼体験〉
- I トラストアクション
- J トラストアップ〜トラストフォール
- K トラストウォーク
- 〈(5) 現在と未来〉
- L さいころトーク
- M 感謝のメッセージ
- N 20歳の自分からの手紙
- 〈(6) 繰り返し〉
- O 喜努愛楽
- P ガッツ・ピース・バンザイ
- Q 心の天気
- 〈(7) 保護者会〉
- R 大切なものランキング
- S 拒否と受容
- 3 シェアリングはどう工夫すればいいの?
- (1) シェアリングの様態
- (2) シェアリングの枠組み
- (3) シェアリングを促す問い
- (4) シェアリングの内容
- (5) シェアリングの評価
- (6) まとめのシェアリング
- +αヒント2 全体シェアリング
- 第V章 エンカウンターQ&A
- 1 用語を解説してください
- (エンカウンターを理解するための10のキーワード)
- トラスト
- 自己概念
- 自己主張
- コンフロンテーション
- 自己表現
- 感情表現
- 抵抗
- 心的ダメージ
- 「今,ここ」
- 非構成と構成
- 2 特別活動とエンカウンターの関係は?
- (1) 特別活動の目標とエンカウンター
- (2) 人間としての生き方の自覚
- (3) 学級活動とエンカウンター
- (4) 3つの内容とエンカウンター
- 3 どんな研修をすればいいの?
- (1) 研修会へ行く
- (2) 研修会を開く
- (3) 実践する
- (4) 職場の課題解決 STEP
- +αヒント3 中1ギャップの抑止
- 巻末にすべてのエンカウンターで使う共通「振り返り用紙」掲載
- おわりに
はじめに
私にとってエンカウンターの原点は,國分康孝著『エンカウンター』(誠信書房)にあります。若手教師へのアシストという視点で本書をまとめる話があったとき,まず考えたのは,國分康孝先生が提唱されているエンカウンターの精神を伝え,その上で,中学校で行うエンカウンターのスタンダードを示したいということです。この意味で,本書は,『特別活動研究』(明治図書)に2001年4月〜2006年3月まで5年間連載した内容を基にしていますが,それに大幅に手を加えています。
中学校でのエンカウンターの実施は,学級活動,道徳,総合的な学習の時間,教科,学校行事や生徒会行事の中で,あるいは朝の会,帰りの会といった短時間での実施といったように活用の場や機会が広がっています。
実施の目的も,年度当初の人間関係づくりといった基本的なものに始まり,進路学習,いじめ根絶,非行防止,教科学習や総合的な学習の時間の導入,ソーシャルスキルと組み合わせた活用,河村茂雄氏が開発した「Q−U」(図書文化)の診断結果を基にして学級再生の為の実施と多様になってきました。
これは,國分康孝監修『エンカウンターで学級が変わる』(図書文化)シリーズの貢献がとても大きい。このようなエンカウンター実施の際の恵まれた状況の中での本書出版の意味もしくは特徴は,次の2つです。
◯T章とV章はキーワードを掲げ,それを解説する形式であること
◯U章はエクササイズの紹介とシェアリングについて解説していること
この2つ以外でも,特別活動とエンカウンターとの関係について考察したことやエンカウンターをどのように学び,腕を磨いていったらよいかについて述べたことも特徴であると思っています。
これらのことによって,若い教師がエンカウンターを実践する際の疑問や悩みに答えアシストできる本になったと考えています。
平成19年7月 /吉澤 克彦
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- 明治図書