新しい道徳授業づくりへの提唱21
小学校 道徳授業に「生きたねらい」を
「ねらい」と「評価」の提案

新しい道徳授業づくりへの提唱21小学校 道徳授業に「生きたねらい」を「ねらい」と「評価」の提案

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指導要領そのままをねらいにしていませんか。資料の内容とマッチしていますか。心情・判断力・実践意欲態度の重点は押さえていますか。この一冊で[ねらい]の問題解決!。


復刊時予価: 2,387円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-804619-8
ジャンル:
道徳
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 136頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
プロローグ 型どおりの道徳授業でいいのだろうか
第T章  道徳授業のねらいをどう設定していますか
(1) これまではこう設定していた
(2) すべてのねらいは「心情」から
(3) 「ねらい」には多重の構造がある
(4) 1学期と3学期,「ねらい」は同じでいいの?
第U章  評価はねらいの裏返し?
(1) 評価もあいまいだった
(2) 何を評価するのか
*人間的な出会いを求めて*
第V章  ねらいで変わる授業(実践編)
1 学年に応じた「ねらい」を設定する〜「泣いた赤おに」三つの実践〜
(1) 「助けてくれる」から「助け合う」へ(2年)
(2) 友達と理解し合う(4年)
(3) 信頼される自分(6年)
2 同じ資料で「ねらい」を変える〜「花さき山」二つの実践〜
(1) 「感動する心」(A校・3年)
(2) 「思いやりの心」(B校・3年)
3 子どもたちの思いを生かした道徳の時間〜数回にわたる道徳の時間のつながりを大切にして〜
(1) 年間を通して家族愛をねらいとした授業
(2) 夢や希望をはぐくむための3回の授業
*一人ひとりの心に響く時間*
《特別寄稿》 「私が考えた児童理解のポイント七原則」 /久保 千里
エピローグ 新しさは自分の中にあった
おわりに

はじめに

 道徳指導研究会(略称,道指会)は,主宰の古島稔先生と久保千里先生の指導のもと,昭和44年に道徳教育の実践的な研究の会として発足して以来,「議論は厳しく,人間関係はあたたかく」をモットーに,先輩から後輩へと研究のバトンが受け継がれてきました。その間,それぞれの期に取り組んだ研究を,『道徳教育と評価』『道徳授業のつまずきをつく』『感動と感化の道徳授業』(明治図書)というように冊子としてまとめ,世に問うてきました。

 そして今回,道徳授業についての新しい指導法と評価の研究に取り組む中で,特に「ねらい」に焦点をあてて,『小学校 道徳授業に「生きたねらい」を』としてまとめました。

 私たちは「道徳授業のねらいは今のままでよいのか」という疑問からスタートし,「授業の充実のために,ねらいの設定の仕方を改善する必要がある」という考えに到達しました。つまり,道徳授業にとって「ねらい」が最も大切な基盤であることは,だれでもが認識しているにもかかわらず,「ねらいの設定」に以下のような問題があることに注目したのです。

・学習指導要領の本文をそのまま「ねらい」としている。

・目の前にいる学級の子どもの道徳的実態と関係なく設定している。

・道徳授業の主題構成の中核は,ねらいと資料であることを忘れ,資料の内容を無視した「ねらい」となっている。

・道徳的心情,道徳的判断力,道徳的実践意欲と態度のどれを「ねらい」とするのか,深い吟味がなされていない。

 さらに,「ねらい」と連動すべき評価について,「道徳授業に評価は必要ない」という誤解すら存在しているのです。

 「総合的な学習の時間」が実施され,「心のノート」の活用が始まり,道徳的実践の場の充実が一段と進む今,道徳の時間の充実が従来にも増して重要な課題であることは言うまでもありません。

 私たちがここに提案する「生きたねらい」のあり方の追究は,まだ未熟なものではありますが,道徳の時間の充実に確かにつながると信じています。お読みいただきまして,ご批正,ご助言をいただければ幸いです。


 出版に関していろいろご尽力いただきました仁井田康義氏に心からの感謝を申し上げます。


  2002年5月   道徳指導研究会会長 /荻原 武雄


〜2002年2月3日に道徳指導研究会名誉会長・久保千里先生が,そして,3月24日に副会長・渡辺潤一先生がご逝去されました。私たち研究同人だけでなく多くの仲間とご冥福をお祈りするとともに,両先生のご遺志を受け継いで道徳教育の充実のために一層努力することを誓います。〜

著者紹介

荻原 武雄(おぎわら たけお)著書を検索»

青山学院大学講師

女子栄養大学講師

道徳指導研究会(どうとくしどうけんきゅうかい)著書を検索»

事務局(東京都世田谷区立給田小学校,染谷由之)

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書

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