もくじ
- まえがき
- Ⅰ 改訂のねらいと基本方針
- １ 改訂のねらい
- ２ 道徳教育改善の基本方針
- ３ 学習指導要領「道徳」の変遷
- Ⅱ 改訂の要点
- １ 学習指導要領 第１章 総則 における道徳教育
- ２ 学習指導要領 第３章 道徳 の改訂
- Ⅲ 改訂中学校道徳の構造
- １ 道徳の目標
- ２ 内容の構造
- Ⅳ 改訂中学校道徳内容項目の解説
- １ 主として自分自身に関すること
- １－１／ １－２／ １－３／ １－４／ １－５
- ２ 主として他の人とのかかわりに関すること
- ２－１／ ２－２／ ２－３／ ２－４／ ２－５
- ３ 主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること
- ３－１／ ３－２／ ３－３
- ４ 主として集団や社会とのかかわりに関すること
- ４－１／ ４－２／ ４－３／ ４－４／ ４－５
- ４－６／ ４－７／ ４－８／ ４－９／ ４－10
- Ⅴ 指導計画の作成と内容の取扱い
- １ 道徳の指導計画
- １ 道徳教育の全体計画
- ２ 道徳の時間の年間指導計画
- ３ 学級における指導計画
- ２ 道徳の時間の指導
- １ 多様な指導の展開
- ２ 心に響く資料の開発や活用
- ３ 全教育活動における指導
- １ 各教科における指導
- ２ 特別活動における指導（道徳的体験の充実）
- ３ 総合的な学習の時間における指導
- ４ 学級，学校における人的・物的環境の整備
- ４ 家庭，地域社会との連携
- １ 家庭や地域社会との協力体制
- ２ 多様な参加・協力の創意工夫
- ５ 道徳における評価
- Ⅵ 改訂中学校道徳の実践と具体例
- １ 重点化を図った特色あるプランによる道徳教育の実践
- ２ 体験を生かした道徳授業
- ３ 環境倫理からアプローチする道徳教育～各教科・特別活動・体験活動・学校行事等との関連を図る～
- ４ 内容項目間の関連を図った道徳授業
- ５ 生徒指導上の諸問題と道徳授業
- ６ 家庭や地域との連携を図った道徳授業～地域社会での体験活動を生かして～
- ７ インターネット・コンピュータを活用した道徳教育
- ８ 校長，教頭の参加や教職員との協力的指導を取り入れた道徳授業
- ９ 魅力ある教材の開発・活用による道徳授業～生徒の意欲を喚起し，ねらいに近づくことができる教材～
- 資料
- １ 学校教育法施行規則（抄）
- ２ 中学校学習指導要領「総則」
- ３ 中学校学習指導要領「道徳」
- ４ 小学校学習指導要領「道徳」
まえがき
今日の状況を踏まえ21世紀を展望するとき，一人一人の生徒が夢や目標をもち，自らの人生や社会を切り拓くことのできる豊かでたくましい心を育てるための道徳教育の一層の充実発展が求められています。そのことは，一人一人の生徒の内面を見つめた働きかけを通して，生徒が自ら価値観をはぐくみ，よりよく生きていくための力を身に付けられる「備えとしての道徳教育」を充実することでもあります。
新学習指導要領の全面実施は，平成14年度（2002年度）からです。しかし，道徳の場合，心の教育を充実する観点等から，移行期間となる平成12年度から全面実施となります。つまり，21世紀という新しい時代の幕開けを目指して，新学習指導要領に基づく道徳教育が実施されるわけです。
今回の改訂の最も重要な点は，やはり教師の意識改革と指導体制の充実であり，学ぶ主体である生徒がよりよく生きる力を自らはぐくむための指導の改善充実です。そのために，体験を生かした「心に響く道徳教育」，家庭や地域社会との連携による「開かれた道徳教育」，生徒が自らの生き方について主体的に探求し「共に未来を拓く道徳教育」をキーワードとして，道徳教育，とりわけかなめとしての道徳の時間の指導の充実に取り組むことが求められています。
各学校においては，道徳教育に関して21世紀への重要な節目をつくることができるよう，今回の改訂において何が求められているかを十分確認するとともに，来年度からの具体的な実践に向けて，何を見直しどのような改善を図るかを検討することが求められています。
本書では，新学習指導要領に示された改善の趣旨を具体的に解説するとともに，実践例を示して理解を一層深めていただけるよう編集されています。本書を大いに活用し，各学校において研修を深めるとともに，指導計画を見直し，その改善充実を図るよう心よりお願い申し上げます。
最後に，本書の執筆にご協力いただきました皆様と編集のお世話をいただきました仁井田康義様に心より感謝申し上げます。
平成11年11月 ／七條 正典
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明治図書
