- ソフトバレーボールに出逢うまで /脇坂 淳
- 喜ばれるソフトバレーボールを目指して /永島 惇正
- ソフトバレーボールが小学校体育教材に /村井 勉
- ソフトバレーボールって?
- Q&A
- 1年生の実践 どっか〜んゲーム1
- こんなことをしたよ/ 体育科学習指導案/ 学習の進め方/ 自己評価カード/ 子どもたちの声/ 授業を終えて
- 2年生の実践 どっか〜んゲーム2
- こんなことをしたよ/ 体育科学習指導案/ 学習の進め方/ 自己評価カード/ 子どもたちの声/ 授業を終えて
- 3年生の実践 声を出し合って心を一つにしよう
- こんなことをしたよ/ 体育科学習指導案/ はじめに考えたこと/ 指導について/ 学習の進め方/ 自己評価カード/ 子どもたちの声/ 授業を終えて
- 4年生の実践 やさしくパスして
- こんなことをしたよ/ 体育科学習指導案/ 資料/ 子どもたちの声/ 授業を終えて
- 5年生の実践 まとまりつくろうソフトバレーボール
- こんなことをしたよ/ 体育科学習指導案/ はじめに考えたこと/ 指導について/ 学習の進め方/ 自己評価カード/ 子どもたちの声/ 授業を終えて
- 6年生の実践 だれでも精一杯がんばれるぞ!
- こんなことをしたよ/ 体育科学習指導案/ はじめに考えたこと/ 指導について/ 学習の進め方/ 自己評価カード/ 子どもたちの声/ 授業を終えて
- 研究の概要
- はじめに
- 指導について
- 1 チームづくり/ 2 自発的学習の保証/ 3 学習のねらい/ 4 1時間の学習の進め方/ 5 ボールの選択/ 6 ルール/ 7 チームの係/ 8 自己評価カード/ 9 作戦カード/ 10 運動の特性を伝える/ 11 チームづくりの大切さを伝える/ 12 「両手で味方にやさしくパス」/ 13 「リズムがあった方が攻めやすい」/ 14 チームや個に対する指導
- 附:他校実践事例集
- あとがき
ソフトバレーボールに出逢うまで
学校長 /脇坂 淳
バレーボールはアメリカで創案されてからすでに一世紀余になります。日本へ伝えられてからでも90年が過ぎました。その間,用具の改良やルールが整備され,世界中の人たちが楽しむスポーツに発展しました。オリンピックには1964年の東京大会から正式種目に加えられ,〈東洋の魔女〉と異名をとった女子チームの活躍が日本中を感動の渦に巻き込みました。
国際的にバレーボールが普及した要因として,ネットによる境界線が相手チームとの直接的な接触を防ぎ,危険性が少ない。年齢や性の制約を受けないので,相応の運動量に見合ったゲームができる。季節に関係なく屋内外でのプレーが可能。それに設備や用具が簡単でしかも安価。加えて一度に多人数がプレーできる。といったことがあげられます。
学校の授業には早くも1927年に取り入れられました。そしてさらに職場をはじめママさんバレーとして親しまれるようになるのは,〈東洋の魔女〉の健闘以来のことでしょう。このようにかなり幅広く親しまれるスポーツに成熟していますが,こと小学生の誰もがプレーするには,ボールが硬くて重い,あるいは授業向きのルールが確立していない,という難点がありました。
そうしたなか,本校では日本バレーボール協会の委嘱を受け,子どもたちでも親しめ,楽しんでプレーができるようにと,低・中・高学年それぞれが扱いやすいボールや用具の開発,ルール作りに4年の歳月をかけてきました。その実践研究の成果が「ソフトバレーボール」です。
バレーボールはボールを次々に繋いでいくことに大いなる楽しみが見いだせます。心が通いあってこそパスが繋がり,相手チームに攻撃をかけることもできます。お互いに心を通わせることの大切さに目覚め,チームゲームとしての認識が生まれたとき,近年,本校が取り組んできました「豊かな人間関係を培う学習」の一環に連なります。
新たな指導要領に入れられる「ソフトバレーボール」,本書が広く活用され,子どもたちが夢中になって楽しんでくれれば幸いです。
この度の実践研究,本書の刊行に際しまして,永島淳正先生をはじめ,日本バレーボール協会,資料を提供して下さいました東京学芸大学附属小金井小学校,福井県三国町立三国小学校,そして絵を描いて下さいました濱理恵子氏, 明治図書の樋口雅子氏,各位にはひとかたならぬご協力を賜りました。深く感謝申しあげます。
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- 明治図書