- はじめに
- 1 体育科の特性を生かしたティーム・ティー寝具チング
- (1) 体育科の授業とティーム・ティーチング
- @ 「強制された学び」としての体育科の授業を変えていく
- A 体育科の授業でティーム・ティーチングに期待すること
- B 体育科の特性を生かしたティーム・ティーチング
- (2) これからのティーム・ティーチング
- @ T・Tの実践を通した結果
- A T・Tの課題
- B これからのT・T
- C 新たな学校経営の視点から
- (3) 2C2Tによるティーム・ティーチング
- @ 2C2Tの基本的な考え方
- A 2C2Tの学習展開
- B 2C2Tの評価活動
- C 2C2Tの日常化に向けた条件整備
- (4) 「総合的な学習」とティーム・ティーチング
- @ 体育科の視点から見た「総合的な学習」
- 2 体育科ティーム・ティーチングの実践
- 1.目標
- 2.単元について
- 3.個に応じる指導
- 4.指導計画
- 5.展開
- 6.具体的実践
- (1) 第1・2学年 単元名◆ボールけりゲーム 2C2T
- (2) 第2学年 単元名◆忍者ごっこをしよう 1C2T,1C3T
- (3) 第3学年 単元名◆ドッジボール 2C2T
- (4) 第3学年 単元名◆ポートボール 1C2T
- (5) 第4学年 単元名◆組み合わせて回ろう 2C2T
- (6) 第4学年 単元名◆クロール・平泳ぎ 2C2T,2C3T
- (7) 第4学年 単元名◆サワレンダーカドリール 1C2T
- (8) 第5学年 単元名◆跳び箱運動 1C2T
- (9) 第5学年 単元名◆障害走 1C2T,2C2T
- (10) 第5学年 単元名◆着衣泳 1C2T,1C3T,2C2T
- (11) 第6学年 単元名◆バスケットボール 1C2T
- (12) 第6学年 単元名◆サッカー 1C2T
- (13) 全学年 単元名◆短なわを使った運動 11C16T
はじめに
第6次教職員定数配置改善計画(平成5〜10年度)が2年間延長されていくなかで,指導方法の改善に関するティーム・ティーチング(以下T・T)もこれまで以上に推進されることだろう。第15期中央教育審議会においては,「これからの学校の在り方」のなかで,個別指導,グループ指導,T・Tが指導方法の中核になると指摘されている。そして,教育課程審議会においても,特記事項のなかで,指導方法としてのT・Tの位置づけが重要なポイントとなることも言われている。
そのようななかにあってT・T実施教育の広がりも見られ,各教科の特性を生かしたT・Tの実施が急務となっている。こうした時期にT・Tの深まりによって,新たな展開(「総合的な学習」)も視野に入れた取り組みが必要となってきている。また,T・Tによる指導効果,課題等を明確にした実践も進められている。しかし,いまだ教室の壁が取り払われずに,「学級王国」の状態も見られる。
本書は,小学校におけるT・Tの事例を中心にして各学年で授業する際に役立つように構成されている。
第1章 ・体育科の授業とティーム・ティーチング
・これからのティーム・ティーチング
・2C2Tによるティーム・ティーチング
・「総合的な学習」とティーム・ティーチング
第2章 ・体育科ティーム・ティーチングの実践(第1学年〜6学年)
体育科では,T・Tのよさを前面に出した実践が求められているが,複数教師による取り組みによって,技能を高めることができ,達成感,競争型の学習が的確にしやすくなった例を中心に掲載した。しかも,事例として具体的な場面での教師の指導・助言の在り方,個別支援の徹底など,T・Tの日常化に向けて各校の実践の積み重ねが重要な時期にきている。教師がいつでもできるT・Tの条件整備もあろうが,T・Tの趣旨を生かす授業を構築していく最終段階とも言えよう。
最後に,本書の刊行にあたり,東京都荒川区体育部員の先生方に多大な力添えをいただいた。ここにお礼を申し上げるとともに,本書を刊行する機会をくださった明治図書・石塚嘉典氏に感謝申し上げ,刊行のことばとする。
平成10年7月 編著者
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- 明治図書