- まえがき
- T なぜ今,「忍者の体育」なのか ―忍者体育の誕生説―
- U 低学年の「忍者体育」のねらいと指導の力点
- A 子どもが生きる「忍者の体育」の単元・題材
- V すぐれた体育授業・ここが違う ―あたりまえのことを あたりまえに―
- あたりまえの体育を
- (1) 教室から教室までが体育
- (2) 薄着の体育
- (3) はだしの体育
- (4) タンバリンのリズムの体育
- (5) 並べるよりかためる集合の体育
- (6) 魅力ある環境づくりの体育
- (7) その子の動きづくりの体育
- (8) 三人組活動での相互学習の体育
- (9) 準備や後片付けを学習にする体育
- (10) 学習記録を綴る体育
- W 子どもが生きる指導の実際
- 第1節 忍者ごっこ ―忍者修業箱を使って―(1年)
- 1 題材 忍者ごっこ ―忍者修業箱を使って―
- 2 指導目標
- 3 指導観
- 4 指導計画
- 5 本時の学習
- (1) ねらい
- (2) 展開
- 6 実践の考察
- 第2節 ぼくのわたしの忍者ごっこ ―忍者屋敷も使って―(1年)
- 1 題材 ぼくのわたしの忍者ごっこ ―忍者屋敷も使って―
- 2 指導目標
- 3 指導観
- 4 指導計画と指導の経過
- 5 本時の学習
- (1) ねらい
- (2) 展開
- 6 実践の考察
- 第3節 ぼくの忍法わたしの忍法 ―はしごを使って―(1年)
- 1 題材 ぼくの忍法わたしの忍法 ―はしごを使って―
- 2 指導目標
- 3 指導の実際とその解説
- (1) 「忍者の体育」に,はしごを
- (2) 写真にみる指導の実際
- 4 「ぼくたちの忍法 わたしたちの忍法」へ
- B 忍者頭巾の作り方とその効用
- 第4節 ぼくの忍法 わたしの忍法(2年)
- 1 題材 ぼくの忍法わたしの忍法
- 2 指導目標
- 3 指導計画
- 4 本時の学習
- (1) ねらい
- (2) 展開
- (3) 忍者ごっこに使用する施設や器具・用具と配置図
- 5 子どもの学習記録から学ぶもの
- 第5節 ぼくたちの忍法わたしたちの忍法(2年)
- 1 題材 ぼくたちの忍法わたしたちの忍法
- 2 指導目標
- 3 指導観
- 4 指導計画
- 5 本時の学習
- (1) ねらい
- (2) 展開
- 6 指導の経過
- (1) 第一次の子どもの学習から
- (2) 第二次の子どもの学習から
- 第6節 ぼくのわたしの忍者修業(2年)
- 1 題材 ぼくのわたしの忍者修業(T) ―はしご忍法―
- 2 指導目標
- 3 指導観
- 4 指導計画と指導の経過
- 5 本時の学習
- (1) ねらい
- (2) 展開
- (3) 忍者修業に使用する施設と器具・用具の配置図
- (4) 子どもの本時のめあて
- 6 子どもの学習記録と写真にみる実践の考察
- 7 子どもたちのつくった動き
- 8 「ぼくのわたしの忍者修業(U)」の学習へ
- C 忍者の体育 Q&A(1)(2)
- 第7節 プールで水遊び忍法の学習(低学年)
- 1 「水遊び」の学習指導観
- 2 低学年の「水遊び」学習の実際
- 3 指導の考察
- 第8節 みんなで楽しい運動会をつくろう(低学年)
- 1 子どものための子どもの運動会
- 2 運動会で「忍者リレー」の学習を発表
- (1) 「忍者リレー」(1年,S58,秋)
- (2) 「忍者タイヤリレー」(2年,S59,秋)
- (3) 「忍者リレー」(1年,H3,秋)
- (4) 「忍者リレー」(2年,H4,春)
- (5) 「忍者リレー」(2年,H4,秋)
- 3 附小の運動会・参観記
- 第9節 ボール忍法となわとび忍法の学習(低学年)
- 1 ボール忍法の学習
- (1) ボール操作の動きづくりの視点
- (2) 実践例
- 2 なわとび忍法の学習
- (1) なわ操作の動きづくりの視点
- (2) 写真にみる指導の実際例
- D 学校行事…秋の運動会
- X 子どもを育てる教師の構え
- 子どもを育てる教師の構え
- (1) 教えない(自律のエネルギー)
- (2) そろえない(創造のエネルギー)
- (3) 比べない(集中のエネルギー)
- (4) しゃべりすぎない(自発のエネルギー)
- (5) 要求しない(追究のエネルギー)
- (6) 男女区別をしない(協同のエネルギー)
- (7) 責めない(志気のエネルギー)
- (8) こだわらない(信頼のエネルギー)
- (9) きめつけない(人間尊重のエネルギー)
- (10) せきたてない(行動のエネルギー)
- (11) 押しつけない(意欲のエネルギー)
- (12) あきらめない(自信のエネルギー)
- Y 土谷正規の体育指導法実技講習に学ぶ ―「基本の運動」と「ゲーム」の総合一体化指導―
- (1) はじめに
- (2) 体育指導法実技に学ぶ
- あとがき
まえがき
「忍者の体育って何ですか。なぜ,忍者の体育なのですか。」と,よく問われます。
その時,私は,「忍者の体育」は,従来から行われてきた運動種目を教師中心に教え込みがちな体育授業を,子どもが「やりたい」と思い,「やってみよう」と自分で取り組む,子ども中心の生き生きとした体育学習をつくっていこうとしているのです,と答えています。
子どもの興味や意欲をわき立たせ,自らのイメージを出し,工夫して運動させる,子どもの欲求を生かす指導では,まず,どの子どもも「おもしろいな,やってみよう。」と思って飛び込めるような学習題材をつくり出さなければなりません。
一人ひとりの子どもが,忍者のイメージを豊かにふくらませ,全力で自分を出していく。そこで子どもたちが見つけ,つくり出した遊びや動きが,「忍法」,くり返し納得いくまで練習するのが,「修業」です。
忍者になり切った子どもたちが,息をはずませ,汗を流して動く喜びを体で感じる,そこに子どものさまざまな動きを開発していく,それが,「忍者の体育」なのです。
子どもたちも,私も,この「忍者の体育」学習に魅力を感じ,息長く総合的・継続的に取り組んでいます。
学習活動の実際の様子がよくわかるように,写真と子どもの作文を多用しています。第1巻から第3巻まで通してお読みくださると,「忍者の体育」の全容が,よくおわかりいただけると思います。
活用にあたりましては,指導する先生も,子どもも違うのですから,必ずしもこの実践の通りにはいかないと思います。また,指導法は,多種多様にあります。先生の受け持つ学級の子どもたちが喜んで学習できるように授業を工夫してくだされば,「忍者体育」の免許皆伝です。
/岩井 邦夫
-
- 明治図書
- 何度か岩井先生のご授業を参観させていただき、自分の目指すべき体育科教育が確かなものになりました。岩井先生の授業を参観させていただきそこから学ぶことはもうできませんが、改めて書籍から学び直したいと思います。2020/11/28