- 序文にかえて /菅 正隆(大阪樟蔭女子大学教授)
- はじめに /安田昌則(前大牟田市立明治小学校長)
- 本書の特長と使い方
- Chapter1 楽しい外国語活動になる! コミュニケーション活動の極意
- 1 外国語活動におけるコミュニケーション活動とは?
- 2 外国語活動におけるゲーム活動とは?
- 3 コミュニケーション活動・ゲーム活動を効果的に行うために
- 4 コミュニケーション活動・ゲーム活動を必ず成功させる秘訣
- 5 コミュニケーションタイムの取り組み紹介と各学年の年間指導計画
- Chapter2 子どもが熱中する! 英語ゲーム・活動&教材ベスト50
- 1 ボンゴゲーム(数字)
- 2 ボンゴゲーム(形)
- 3 ボンゴゲーム(食べ物)
- 4 ボンゴゲーム(スポーツ)
- 5 ビンゴゲーム(動物)
- 6 ビンゴゲーム(スポーツ)
- 7 ビンゴゲーム(教科名)
- 8 3ヒントクイズ(動物や果物)
- 9 シルエットクイズ(動物)
- 10 シルエットクイズ(食べ物)
- 11 シルエットクイズ(スポーツ)
- 12 ジェスチャーゲーム(スポーツ)
- 13 インタビューゲーム(誕生日)
- 14 インタビューゲーム(好きなスポーツ)
- 15 インタビューゲーム(好きな食べ物)
- 16 インタビューゲーム(好きなフルーツ)
- 17 タッチゲーム(色)
- 18 カレンダー双六ゲーム(曜日)
- 19 カレンダー双六ゲーム(月日)
- 20 ミッシングゲーム(動物)
- 21 ミッシングゲーム(食べ物)
- 22 ミッシングゲーム(スポーツ)
- 23 チェーンゲーム(将来つきたい職業)
- 24 カルタゲーム(天気)
- 25 カルタゲーム(食べ物)
- 26 カルタゲーム(スポーツ)
- 27 カード集めゲーム(フルーツ)
- 28 カード集めゲーム(色)
- 29 伝言ゲーム(数字)
- 30 伝言ゲーム(スポーツ)
- 31 ペアマッチゲーム(建物)
- 32 マスキングゲーム(動物)
- 33 マスキングゲーム(食べ物)
- 34 マスキングゲーム(フルーツ)
- 35 マスキングゲーム(スポーツ)
- 36 名刺カード交換ゲーム
- 37 数字で絵合わせゲーム
- 38 数字ピラミッド・ゲーム
- 39 スネークス・アンド・ラダーズ・ゲーム
- 40 サイモン・セズ・ゲーム
- 41 ショー・アンド・テル(自己紹介)
- 42 洋服買い物ゲーム
- 43 レストランでの注文
- 44 フルーツパフェ作り
- 45 ブロック色塗り
- 46 大文字・小文字マッチングゲーム
- 47 できることインタビュー
- 48 道案内ゲーム
- 49 世界の時刻ゲーム
- 50 将来の夢スピーチ
- Chapter3 知的な外国語活動になる! 自作ゲーム&活動アイデア10
- 1 自作教材・教具を作ってみよう―必ずおさえたいポイント―
- 2 紙芝居を作ってみよう
- 3 歌を作ってみよう
- 4 チャンツを作ってみよう
- 5 昔ばなし(読み聞かせ教材)を作ってみよう
- 6 スキットを作ってみよう
- 7 国際理解の教材・教具を作ってみよう
- 8 英語劇を作ってみよう
- 9 視聴覚教材を作ってみよう
- 10 国際交流の授業をつくってみよう
- Column なぜ「英語」なのか?
- 研究同人
序文にかえて
大阪樟蔭女子大学教授 /菅 正隆
国立教育政策研究所の調べでは,中学校全教科の授業の中で,最も生徒に理解されていない教科は「英語」であり,最も生徒に嫌われている教科もまた「英語」であることが分かっている。もちろん,それを緩和するために小学校に外国語活動が導入されたわけではない。当然,中学校の英語教師には,今まで以上に努力し,「英語」を魅力ある教科に変えていく義務がある。特に,小学校に外国語活動が導入され,全国各地で「外国語活動は楽しい」と感じて育った子どもたちが中学校に進学した場合,小学校と中学校とのギャップを一層感じることになるであろう。しかし,この「楽しい」という落とし穴に小学校の教師が,そして子どもたちがはまった場合ほど怖いものはない。外国語活動で行われるゲームをはじめとする様々な活動が「知的な」活動ではなく,遊びやテレビゲームなどのように,単に「面白い」だけのものである場合,子どもたちは,中学校の英語の授業を,どれほど窮屈で辛く,面白くないものに感じるかは想像に難くない。それほどのギャップをつくることになるのである。そこで,小学校の外国語活動で取り扱うべきゲームとはどのようなものか,効果的なゲームとは何か,ゲームに求められるものは何か,そして,ゲームをどのように取り扱うべきかなど,ゲームやクイズなどのコミュニケーション活動の真のあり方を具体的に示したものが本書である。
外国語活動の目標は,「外国語を通じて,言語や文化について体験的に理解を深め,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り,外国語の音声や基本的な表現に慣れ親しませながら,コミュニケーション能力の素地を養う」である。この目標に到達するために,それぞれの学校で様々な取り組みが行われている。もちろん,指導内容,指導方法,アプローチの仕方はそれぞれ異なってもよい。学校の現状,子どもたちの状況によって色々と工夫すべきことである。しかし,取り組みや内容が間違っている場合には,いくら努力しても,目標のコミュニケーション能力の素地を養うところまでには辿り着かない。外国語活動を単なる「英会話」であるなどととんでもない考え方を持っていたり,指導にパターン・プラクティスやダイアログの暗唱,フォニックスなどを取り入れたりすることは,子どもたちのコミュニケーション能力の素地を育てることには決してつながらない。
そこで,本書では,大牟田市立明治小学校の長年の取り組みから,子どもたちに知的な楽しさ,喜びを体験させてきたゲームをはじめとする様々なコミュニケーション活動を紹介しながら,外国語活動の真のあり方を紹介する。この1冊で授業を変え,子どもたちの笑顔と情緒面を育て,コミュニケーション能力につながる基盤(素地)を育てていただければと心より思う。
本書を作成するにあたっては,明治小学校の安田昌則前校長先生(現大牟田市教育委員会学校教育課指導室長)をはじめ,明治小学校教職員の皆様に大変お世話になり,心よりお礼を申し上げたい。また,企画から編集,作成に至るまで大変お世話いただいた明治図書出版の木山麻衣子氏と校正に大変ご苦労された有海有理さんには,心よりお礼と感謝を申し上げたい。
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- 明治図書
- 待望のゲーム集を出していただき、うれしい限りです。他社からもゲーム集が多く出版されていますが、チャプター1のように、ゲームの有効性、考え方がしっかりと書かれているものは皆無です。しかも、今までは既成のゲームで授業をしていましたが、いまいち子どもたちの反応が悪く悩んでいました。しかし、チャプター3で自分でも様々なゲームが作れること知り、自分の子どもたちにも合った活動を創ろうと思いました。何か勇気と元気が出てきました。ありがとうございました。明治小学校の実践と菅先生の考え方には本当の子どもたちへの愛を感じています。2010/9/14朝ご飯はミックスジュース