- まえがき
- 第1章 動きができる「運動遊び」の特性と指導 [小学校低学年]
- 1 「ねらい」
- 2 小学校低学年の体育科教育についての課題
- 3 6つの「運動遊び」
- A 体つくり運動
- B 器械・器具を使っての運動遊び
- C 走・跳の運動遊び
- D 水遊び
- E ゲーム
- F 表現リズム遊び
- 4 「運動遊び」指導の要点
- 第2章 動きができる「運動遊び」の実践例 [小学校低学年]
- A 「体つくり運動」
- (1) 「体つくり運動」の特性
- (2) 指導上の留意点
- (3) 評価の仕方
- A 「体つくり運動」 実践例
- @体ほぐし 1
- A体ほぐし 2
- Bボールと一緒に遊ぼう
- Cリングを使って遊ぼう
- Dなわとび
- E押しずもう・引きずもう
- F運ぶ・支える
- G跳んで・跳ねて
- B 「器械・器具を使っての運動遊び」
- (1) 「器械・器具を使っての運動遊び」の特性
- (2) 指導上の留意点
- (3) 評価の仕方
- B 「器械・器具を使っての運動遊び」 実践例
- @ジャングルジム,登り棒
- A雲梯,平均台
- Bゆりかご・前転がり・後ろ転がり
- Cカエル倒立・カエルの足打ち・アンテナ
- D跳び上がり・跳び下り
- E足抜き回り・逆上がり
- F跳び乗り・跳び下り
- G両足踏み切りでのまたぎ乗り・開脚跳びにつながる動き
- C 「走・跳の運動遊び」
- (1) 「走・跳の運動遊び」の特性
- (2) 指導上の留意点
- (3) 評価の仕方
- C 「走・跳の運動遊び」 実践例
- @30m全力走
- A障害物走
- B折り返しリレー
- C障害物リレー
- D立ち幅跳び
- E走り幅跳び
- F走り高跳び
- D 「水遊び」
- (1) 「水遊び」の特性
- (2) 指導上の留意点
- (3) 評価の仕方
- D 「水遊び」 実践例
- @水中で歩いたり,走ったり
- A電車ごっこで行ったり来たり
- B水中鬼遊び
- Cシーソー(バブリング,ボビング)
- D水中石拾い,水中ジャンケン,水中股くぐり
- E2人組でのふし浮き
- F大の字浮き
- G輪くぐり
- E 「ゲーム」
- (1) 「ゲーム」の特性
- (2) 指導上の留意点
- (3) 評価の仕方
- E 「ゲーム」 実践例
- @的当てゲーム(怪獣たいじ)
- A中当てドッジボールゲーム(転がし→バウンド→投げる)
- B中当てドッジボール(4対4)
- Cボール蹴りゲーム(1対1)
- D対陣ボール蹴り(4対4)
- Eボール蹴りゲーム(4対4)
- Fしっぽ取り鬼
- G宝取りゲーム
- F 「表現リズム遊び」
- (1) 「表現リズム遊び」の特性
- (2) 指導上の留意点
- (3) 評価の仕方
- F 「表現リズム遊び」 実践例
- @飛行機になって
- Aオートバイになって
- Bジェットコースターになって
- Cゾウになって
- Dオオワシになって
- Eクラゲになって
- Fリズム遊び
- あとがき
まえがき
「子どもの体力の低下傾向」「運動習慣の二極化傾向」が指摘されている。文部科学省が毎年行っている「子どもの体力,運動能力調査」を見ると,
・体を動かす子どもの体力低下は少ない。
・運動頻度が高いほど体力がある。
・一日の運動量が多いほど体力がある。
とコメントされているが,このことは,体育の授業に大きな課題があるように思われてならない。
それは,今回の学習指導要領体育科改訂のポイントである「基礎的な身体能力を身に付け運動を豊かに実践していくための基礎を培う」ことが,きちんと教育されてこなかったことに大きな原因があるのではないかと思われているからである。「基礎が培われていない」ところに発展はありえない。
本書では,「基礎を培う」ことを「動きができる」ことである,ととらえている。
小学校低学年の体育の授業は,これまで,「基本の運動」「ゲーム」という大雑把な領域のパターンでの扱いでした。運動のおもしろさ,楽しさを追求することはおおいに結構なことであるが,「動きができる」ところまで手が届かなかったように思われる。
幸い,今回の学習指導要領体育科では,低学年の運動領域を,中・高学年との系統を図ることなどを踏まえ「体つくり運動」「器械・器具を使っての運動遊び」「走・跳の運動遊び」「水遊び」「ゲーム」「表現リズム遊び」の6領域で構成されました。
これは,それぞれの領域がもつ運動特性,魅力に応じた動きを身に付けるために有効である。
本書では,運動領域ごとに,“動きができる”ようにするために,実践場面で実証した教材を紹介し解説しました。
このことについては,西体研・体育研究会(1974年,昭和49年発足・会員は,埼玉県内の小学校体育の指導者,体育研究の実践者 現在会員は160名 会長 西沢 宏)が開発したアイデア教材である。どうぞご活用ください。
2011年1月 編著者 /西沢 宏
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- 明治図書