絶対評価に基づく体と心を育てる体育学習

絶対評価に基づく体と心を育てる体育学習

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新しい体育科の授業づくり,年間指導計画の作成,絶対評価に基づいた評価活動に取り組み,「体と心を一体としてとらえる」ための具体的な指導のあり方を提案する。


復刊時予価: 2,332円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-775348-6
ジャンル:
保健・体育
刊行:
3刷
対象:
小学校
仕様:
B5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

監修のことば
はじめに
T これからの体育学習
1 体育学習のめざすもの
(1) 現代の社会状況に置かれた子供の体と心
(2) 川崎の考え方
2 年間指導計画
3 評  価
(1) これからの学習評価
(2) 学習評価の進め方
(3) 観点別評価について
U 体と心を育てる体育学習の実践例
1 1年(5月)競走の場やリレーの場を選んで楽しむ
「かけっこ・リレー」
2 1年(7月)みんなで楽しむ
「水遊び」
3 1年(12月)遊び方を工夫して,みんなで作ろう
「マット遊び」
4 1年(12月)わくわく,どきどき
夢中になって取り組む 「鬼遊び」
5 2年(11月)響き合い,なりきり,弾む
「表現リズム遊び」
6 2年(12月)運動する楽しさを味わう
「跳び箱遊び」
7 2年(3月)一人一人がボールをける楽しさを十分に味わえる
「ボールけりゲーム」
8 3年(7月)自分の生活をふりかえり,体験を通しながら健康について考える
保健「毎日の生活と健康」――元気大作戦をたてよう
9 3年(10月)友達との活動を通しながら自分の生活を見出していく
「幅跳び」
10 3年(11月)誰もが楽しいと感じられる
「鉄棒を使っての運動」
11 3年(12月)みんなで作戦やルールを作り上げて楽しむ
「リングゲーム」
12 3年(12〜1月)みんなでのりのり 思い切り体を動かす
「リズムダンス」
13 4年(4月)みんなでルール作りをしながら楽しむ
「ティーボール」
14 4年(7月)課題を解決し,実習を通して考えを深める
保健「育ちゆく体とわたし」――大人へのステップ
15 4年(9月)友達と一緒に取り組み,みんなで工夫する
楽しい「跳び箱運動」
16 4年(12月)誰にでもシュートするチャンスが広がる
「ゲートサッカー」
17 5年(5月)走る心地よさを味わう
「短距離走」
18 5年(5月)子供の思いを大切にした選択制による
「マット運動」
19 5年(9月)チーム一丸となってボールを追いかけて楽しむ
「ソフトバレーボール」
20 5年(12月)安心して走り越せて,競走の楽しさと記録の伸びを味わう
「ハードル走」
21 5年(1月)体験活動を通して考えを深める
保健「心の健康」――豊かにしよう わたしの心
22 6年(7月)課題を解決し,実習を通して考えを深める
保健「病気の予防」――ストップ・ザ・病気
23 6年(11月)あたたかい雰囲気の中で友達どうしのよさを認め合える
「バスケットボール」

はじめに

 第10回国民体育大会神奈川大会が開かれた翌年の昭和31年に,戦後まもなくから同好会的に活動してきた「体育研究会」と「舞踊研究会」が発展的に解消し「川崎市立小学校体育研究会」が発足しました。

 以来50年,川崎の子どもたちの実態を見つめ,様々な活動を積み重ねてきました。

 中でも研究活動は,「子供一人一人が体育学習の楽しさを十分味わい体力の向上にもつなげてもらいたい」「先生方が体育学習の観点と指導の工夫を学び,より子供に密着した体育学習の実践に役立ちたい」との思いを大切にしながら,子供たちの心身共に健やかな成長を願ってその時代の要請を取り入れながらも実態を見取り,一人一人に焦点を当てた体育学習のあり方に視点を絞って進めてきました。

 その成果は,「百問百答」から「小学校体育指導手引き書」と名称が変わっても毎年発行し,体育学習の参考として多くの先生方に活用していただきました。

 現在の子供たちの体と心を考える時,体育学習の果たす役割はますます重要になってきます。

 今回の学習指導要領改訂の趣旨,要点,ねらいを十分理解し,体と心をはぐくみ,運動刺激だけではなく心をも開放するような体育学習の方向として,運動の楽しさに十分ふれさせることが主体的な学習を作り出し,生涯学習へも発展していくために必要であろう,との考えに従って研究を進めてきました。

 川崎市立小学校体育研究会では運動の楽しさを,◎特性にふれる楽しさ,○友達と一緒に活動する楽しさ,○工夫して活動する楽しさと捉え授業実践を積み重ねて参りました。また,実践例と共に(1)学び方について,(2)運動の取り上げ方の工夫,(3)年間計画の基本モデル,(4)2学年単位での具体的な考え方,(5)評価についても研究を深めてきました。

 新しい教育課程が全面実施される年でもあり,研究会設立50周年に当たる年でもある時期に出版という形で研究成果を発表できる幸せを感じています。数多くの先輩方が築かれた体育研究会を今後とも充実発展させていくことが私たちの務めと理解しています。

 本研究会の取り組んできた考えとささやかな実践事例が少しでも皆様のお役に立てたら幸いです。

 最後になりましたが,監修として多方面からご指導いただきました,東京学芸大学教授池田延行先生,および出版のご助言をいただきました明治図書教育書編集部石塚嘉典様に厚く御礼申し上げます。


  2002年6月   川崎市立小学校体育研究会会長 /海老澤 亨

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      明治図書

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