「音楽×コンピュータ」で大変身!授業・総合的な学習の時間・学校活動で使える

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音楽教育が「音楽×コンピュータ」のドッキングで大変身することを、実践例とともに紹介。時代の要請に応えるガイドブック的役割を果たす一冊となっています。


復刊時予価: 2,673円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-766512-9
ジャンル:
音楽
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
プロローグ
1 飛躍的に進むコンピュータ整備
2 本書の構成
第1章 音楽の授業 コンピュータが授業の風景を変える
1 教科書の楽譜を入力するだけで,多様に発展できる簡単で奥の深い活用
2 教室内ネットワークを利用した音の手紙と共同創作・その発展
―コンピュータネットワークを利用した音楽科と情報教育の授業―
第2章 総合的な学習の時間 音楽がつなぐ総合的な学習
1 ミュージックアイランド 音楽鑑賞から横断的学習への展開
2 音楽活動を取り入れ,郷土をもっと知り体験する
3 合奏『八木節ラプソディー』問題解決能力,情報・メディア活用能力の育成
4 町の音地図を作る試み
―環境教育の視点で―
第3章 全校的な学習活動 先生も児童もプロデューサー
1 デジタル・ミュージック・アルバム となりのトトロ
―音楽会でのクラスプレゼンテーション―
2 担任とのTTによる合奏の個別練習――卒業式
3 野外活動での試み 江差での実践〜上海との交流
エピローグ
あとがき

はじめに

 この5年間,「100校プロジェクト」,「新100校プロジェクト」,「こねっとプラン」などのコンピュータを活用した先進的な実践プロジェクトが,国や企業の財政支援下で,活発に展開されました。

 でも,我々音楽教育関係者にとってひとつ残念なことがありました。それは,これらのプロジェクトに音楽活動を含んだものが非常に少なかったということです。なかには,ローランド芸術文化振興財団の「ハーモニープロジェクト」や,大阪教育大学附属池田中学校とイギリスのウィンブルドンにある公立女子校,ホーリークロス・コンベント・スクール(Holy Cross Convent School)との間で行なわれた,日本の歌舞伎を素材にした交流活動など,意義深い実践もありましたが,その絶対数はとても限られたものでした。コンピュータの教育利用の進展にはめざましいものがあるのに,音楽科での利用はかなり遅れているのです。

 その原因として,多くの先生たちに音楽は特殊な教科であるという思い込みがあることや,音楽は本来身体を使って表現すべきものであって,コンピュータを使用した間接的な音楽体験はニセモノであるという考えが主流となっていることがあげられます。また,音楽専科の先生にコンピュータを得意とする人が少ない,音楽室にコンピュータがない,音楽の授業での活用事例が創作(作曲)に偏っていたことも,音楽活動を含んだプロジェクトが少なかった理由であると思われます。

 しかし,平成14(2002)年度から施行される新しい学習指導要領では,小学校・中学校および高等学校を通じ,各教科などの学習においてコンピュータの積極的な活用を図ることとし,次に,学校段階ごとには,「総合的な学習の時間」をはじめ各教科などのさまざまな時間で,コンピュータを適切に活用することを通じて情報化に対応する教育を展開することが求められています(小学校)。コンピュータ配備計画も急ピッチで進んでいます。さらに,ここ1,2年,コンピュータの性能が飛躍的に向上したことも実践を後押ししています。コンピュータが文字や静止画だけではなく,動画も音声データも扱える「マルチメディア機器」となったからです。

 創作(作曲)を中心にコンピュータを「楽譜のワープロ」として使っていた先生たちも,新しい教育課程で導入される「総合的な学習の時間」を視野に入れ,次第に横断的,総合的な授業展開に関心をもつようになってきています。音楽以外の教科ではコンピュータを使用している先生のなかにも,音楽的な要素を加えることができたらどんなに楽しいだろうと感じている人がいるはずです。「音楽×コンピュータ」という幸せなドッキングが必ずあると思っていても,どういうことからはじめたらいいかわからないという先生も多いのではないでしょうか。


 そうした時代の要請に幅広くお応えできるようなガイドブックを作りたいという意図から,本書が企画されました。深見の呼びかけに,小学校教諭の二見,民間でコンピュータを使った音楽教育活動を展開している小林が快く応じ,互いに対等な立場で,「音楽×コンピュータ」の実践をどう進めていけばよいのかを,音楽の授業,「総合的な学習の時間」,学校行事などの全校的な学習活動といった3つの場面別に具体的なプランを記述しました。なるべく身近な実践例を優先的に掲載し,音楽専科の先生だけではなく,全科担任の先生でも少し頑張ればすぐにできることをここでは取り上げようと心がけました。

 男性の執筆者が圧倒的に多いコンピュータ関係の本のなかで,本書の執筆は全員女性です。そんなわけですから,コンピュータは苦手だけれど,音楽は好きという全国の女性小学校教諭にまずこの本をお届けします。それからコンピュータが得意ではない男性教諭も是非読んでください。

 本書を参考にしていただくことによって,コンピュータをはじめとするマルチメディア機器が適切に使われ,音楽活動の種類や方法が少しでも増えることを,音楽教育をよりよくしたいという願いがひとつでも多く実現することを願っています。

 子どもたちが21世紀をしなやかに生きていくために必要な,感性に関わるコミュニケーション能力。この能力は「音楽×コンピュータ」の実践によって大きく育てることができるはずです。

 本書を執筆するにあたり,渇ヘ合楽器製作所,コンピュータミュージック事業開発室の岡俊雄さん,竹澤慎介さん,潟nンズオン・エンタテインメントの冨田芳正さん,居島仁美さんに資料提供という形で協力していただきました。本文や表紙のイラストは,三輪田学園高校2年生の久保沙葉さんにお願いしました。また,出版の機会を与えてくださった明治図書出版教育書編集部の石塚嘉典さん,橘亜希さん,折に触れて適切なサジェスチョンをしてくださった静岡大学の堀田龍也さん,信州大学の齊藤忠彦さん,大阪教育大学の坂本曉美さんに心からお礼を申し上げます。


  2000年12月   /深見 友紀子

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      明治図書

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