創造性を育む音楽教育2
10分でできる!音楽ゲーム35選
音遊びと即興表現

創造性を育む音楽教育210分でできる!音楽ゲーム35選音遊びと即興表現

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音楽授業で使える「音楽ゲーム」を難易度別に紹介!

「創造的な音楽教育」活動の一環としての「音・音楽ゲーム」の数々を、豊富な写真、楽譜と共に解説付きで紹介します。5分で終わるものから、30分程度かかるものまで様々あり、読者のニーズに合わせて取り組めます。初級編から上級編まで、選りすぐりの35点を掲載!


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ISBN:
978-4-18-763919-2
ジャンル:
音楽
刊行:
3刷
対象:
小学校
仕様:
B5判 120頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

もくじの詳細表示

◎はじめに
◎本の読み方・使い方
初級編
1 10と20 その1  たった一つの音が音楽に
2 一番長い音だーれ!  ふえであそぼう
3 音を聴く その1  どんな音がきこえるの?
4 ジャンケン その1  よびかけで広がるジャンケンあそび
5 10と20 その2  楽器を使って
6 音を聴く その2  音を色やかたちで
中級編
7 音を聴く その3  音をオノマトペで
8 リズム・ゲーム その1  リズムとあそぼう
9 リズム・ゲーム その2  リズムとあそぼう
10 まねっこゲーム その1  リズムとあそぼう
11 まねっこゲーム その2  リズムと言葉
12 まねっこゲーム その3  わたしについてきて
13 まねっこゲーム その4  カガミあそび
14 あしジャンケンゲーム  じゃんけんぽん,あいこでしょ
15 指ずもうゲーム  はっけーよい!
16 音の伝言ゲーム  音であそぼう
17 よびかけ  みんなともだち
18 ひとつの太鼓  心をひとつに
19 カスタネット・ゲーム  カスタネットであそぼう
20 オスティナート  リズムにのって
21 ホイホイ・ゲーム  よーく見て聞いて
22 しりとりゲーム  歌でしりとりたのしいな
23 つなひき  みんなで輪になって
24 くちぶえあそび  ひゅーひゅーヒュー
25 すきっぷ  いっしょにすきっぷランランラン
26 音のケンケンパ  跳んではねて
上級編
27 どんぐりゲーム  身体表現1
28 おさるさんゲーム  身体表現2
29 ことりゲーム  身体表現3
30 かめさんゲーム  身体表現4
31 うさぎさんゲーム  身体表現5
32 犬とねこゲーム  身体表現6
33 楽しいゲーム  身体表現7
34 音が聴こえるゲーム  身体表現8
35 コンピュータで音あそび  パソコン・ゲームで音楽つくろ
◎解説
◎おわりに

はじめに

 音楽教科における「教材の精選」ということが取り沙汰されて久しいと思いますが,「創造的な音楽教育」「創造的な音楽学習」についても,そういった提言は「久しい」との感が私の中にありました。しかし現実的に「創造的な」音楽教育におけるイデアや方法論の具現化=実践は,特にわが国においては,ここ数十年のことに過ぎないのではないか,と思うのです。

 ところで教育の現場にいると,様々な子どもたちとの出会いがあります。その中には外国からの子どもたちもいて,諸外国の音楽教育の様子を垣間見ることもまれではありません。外国の友人・知人からも,ダイレクトに教育に関する情報を得られることも少なくないのですが。

 例えば,もう20年ほどにもなりますか,私にとって初めての小学校現場でのことですが,アメリカから帰国した高学年の男の子がいました。その子から聞いたことなのですが,彼がいた州(なに州だったのか今思い出せません)の現地校のお話です。

 ある日の音楽の時間のこと……先生が,何小節か楽譜を書いた画用紙ほどの大きさの用紙を持ってきて,その用紙を教室内にいっぱいばらまきました。(ばらまいたと言うより,多分音符を書いた画用紙をランダムに並べていったのだと思います。)そこで子どもたちに一言。「用紙に書いた音符を何枚かつなぎ合わせて一つの曲にし,そしてその曲を演奏しましょう。」……子どもたちは一生懸命にそれらを組み合わせて一つの曲にし,そして演奏したそうです。

 日本ではあまり見られない,そのような音楽の時間における取り組みは,しかし諸外国では,一般的ではないにしても,時には出くわすこともあり,子どもたちにとっては,かなりインパクトの強い活動であったのではないかと思います。この活動は多分,その頃アメリカの各州で始まっていた,作曲家たちと教育現場の共同プロジェクトによる,新しい音楽教育の試みの最中ではなかったかと思われます。

 そうして,そういった様々な断片的な教育実践の情報が,私の教育実践に影響を与えるというよりも,活動のエネルギーとして作用していたことは事実です。特に1977年のISCM(国際現代音楽協会)世界音楽祭(ボン・ドイツ)大会において,イギリスの作曲家ヒュー・デイビスが,子どものための音楽カテゴリーで,その当時の私の実践と同様の,手作り楽器による創作表現活動によるコンサートを成功させた(「教育音楽・中学版」音楽之友社1979年2月号・筆者)との当時のニュースは,私の実践活動の方向性を明確に裏付けるものでありました。

 さて私にはいつも,子どもたちの「創造性」や「豊かな感性」に向けての,方法論・実践研究の模索や子どもたちへの願いが存在します。楽しく取り組むことを念頭に書き下ろした本書が,音楽ゲームや創造的な音楽学習に取り組む人々の手助けとなり,近未来に続く子どもたちの,創造的で感性豊かな心の育みにつながることができることを願っています。


  2007年7月 松戸にて   /谷中 優

著者紹介

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金沢星陵大学教授(音楽科教育)・作曲家


■谷中 優 バイオグラフィー■

1947年愛媛県生まれ。中国短期大学音楽科オーボエ専攻卒(岡山県)。東京音楽大学作曲科卒。上越教育大学大学院修士課程修了。1973年以降,作曲家グループ「MUSIK21」「音楽グループ‘74」での活動など個展,グループ展,音楽祭等で作品を発表。1970年代より,作曲活動,演奏活動,音楽教育活動と平行して「音楽芸術」「教育音楽」その他の専門誌に執筆活動。主に創造的な音楽教育についての論文・実践レポートを数多く発表。また1980年の「日独週間‐文化の出会い」(大阪ドイツ文化センター主催)や西武美術館特別公演「音・音楽」(東京池袋・西武美術館主催)を初めとして,創作音具によるアンサンブルや音楽教育論,作曲の方法論等について各地で講演。同時に多くの国際音楽祭等に公的招待を受け参加している。1977年以降は,ヨーロッパを中心とする外国でのコンサートや,美術家との共同作業(彫刻やCG等)による作品制作やパフォーマンス等を国内外で展開しながら今日に至る。近年,主にアナログ的手法をミックスした音と映像によるマルチメディア作品の制作を手がけている。

【所属・関係団体】日本作曲家協議会,日本音楽著作権協会各会員。日本コンピュータ音楽教育学会(JSCME)会長。東京都区立中学講師,千葉県松戸市第六中学校,同市立高木中学校,同馬橋北小学校,同新松戸西小学校,柏市立手賀東小学校,同大津ヶ丘第一小学校教諭を経て,平成19年7月より金沢星陵大学教授。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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