- まえがき
- 第1章 続・カードを使った面白ゲーム
- 1 あなたは猿ですか?
- Are you a 〜 ? 〔中学1年〕
- 2 続・あなたは猿ですか?
- Are you 〜? 〔中学1年〕
- 3 君の名は
- What is your name ? 〔中学1年〕
- 4 月名トランプ
- 月名の指導 〔中学1年〕
- 5 アルファベット神経衰弱,その他
- アルファベット 〔中学1年〕
- 6 今,何をしているの?
- 現在進行形 〔中学1年〕
- 7 生徒が熱中する過去形ゲームーその1
- 過去形の肯定文 〔中学2年〕
- 8 生徒が熱中する過去形ゲームーその2
- 過去形の否定文 〔中学1年〕
- 9 生徒が熱中する過去形ゲーム一その3
- 過去形の疑問文 〔中学1年〕
- 10 今のあだな,昔のあだな
- be動詞の過去形 〔中学2年〕
- 11 どこに住んでいるの? 天気はどう?
- How is the weather? 〔中学2年〕
- 12 紙1枚あればできる面白ゲーム
- 受け身の疑問文 〔中学2年〕
- 第2章 カードを使わない面白ゲーム&クイズ
- 1 ちょっとしたひととき「あまのじゃく」になって!!
- 命令文 〔中学1年〕
- 2 英語版「あるなし」クイズーその1
- 冠詞の問題 〔中学1年〕
- 3 英語版「あるなし」クイズーその2
- 複数形の問題 〔中学1年〕
- 4 英語版「あるなし」クイズーその3
- アルファベット 〔中学1年〕
- 5 英語版「あるなし」クイズーその4
- アルファベットの秘密 〔中学2年〕
- 6 生徒が燃える英単語シリトリーその1
- 単語のゲーム 〔全学年〕
- 7 生徒が燃える英単語シリトリーその2
- 単語のゲーム 〔全学年〕
- 第3章 新しい型の英語ゲームを創る
- ―― Answer plus one question ――
- §1 いつもの調子でカードゲーム
- §2 より当てやすくするために
- §3 遊びのゲームから学習のゲームヘ
- §4 副詞的用法の不定詞でも Answer plus one quetion 方式を
- 第4章 写真でみる英語面白ゲーム
- 付録 英語ゲーム得点盤
- 参考文献
- あとがき
まえがき
英語授業のゲームは,ちょっぴり楽しい時間です。
生徒が教室を歩き回り,友達とゲームをします。
もちろん,教師も参加します。
目標とする文や語を,何回も何回も自然に繰り返してしまいます。
別に使おうと思って使っているのではありません。
ゲームをやっているうちに自然に使っているのです。
また,英語授業のゲームは,生徒の発話能力を上手に育てます。
教室内,または学校に,英語を話す雰囲気を創りだします。
それは,友達と平気で英語をしゃべる雰囲気を創りだすからです。
そしてゲーム中は,英語の失敗を気にする必要がありません。
なぜなら,友達は回りの英語なんて聞いていないからです。
ゲーム相手の英語だけ耳を傾けます。
だから,生徒は安心して,英語を使えるのです。
そして,自分の言った英語が,たとえ間違った表現だったにしろ,相手に通じてしまっている現実を,感じとるわけです。
それが,発話能力(自分から話そうという意欲)を創りだすのです。
ゲームで育った生徒は,英語を話すことに抵抗を感じなくなります。
さて,ゲームには3つの条件があります。
1つは,「楽しさ」。楽しくなければゲームではありません。楽しむためにゲームをやるのです。
2つ目は,「得点」です。ゲームには得点がつきものです。
3つ目は,「競争」です。ただ「インタビューしてきてください」というのは,インタビューゲームでもなんでもないのです。よくインタビューゲームを称して,ゲームになっていないものがあります。もし,「隣の人よりも早くインタビューできたら,勝ちです」のように,競争を仕組めば,よりゲームらしくなるでしょう。
詳しくは,前書『英語授業面白ゲーム集』に,ゲームづくりのポイントを5つ,「ゲームを楽しくさせる5つの法則」と言う形でまとめてありますので,ご覧いただけたらと思います。
さて本書は,前書『英語授業面白ゲーム集』の続編にあたります。
第1章では,「カードを使ったゲーム」を12個,紹介します。
1つのゲームは,他の言語材料に応用可能です。その応用例もいくつか載せておきました。
また,前書同様,コピーすればすぐに使えるカードを載せておきましたのでご利用いただけたらと思います。
第2章では,「カード使わないゲーム」を3つ,「あるなしクイズ」を4つ紹介します。あるなしクイズをやることによって,英語の文法,また英語のきまりに敏感になります。
第3章では,前書以来の新しい型のゲームを紹介します。
それは,今までの単発なゲームから1歩進んだ,より会話に近い形へと発展させたものです。
またこれからの英語ゲームの1つの方向を示すことのできるものだと考えています。
学年が上にいくにつれ,より知的なゲーム,既習文型を大いに利用したゲームを行いたいものです。
そのゲームを2つ,この章では紹介します。
第4章では,『写真で見る英語面白ゲーム』と題して,写真を何枚か載せておきましたので,ゲームの様子がその写真からもお分かりになるかと思います。
なお本書の終わりでは,ゲームにつきものの得点盤を載せておきましたので,毎学期ごとに,色画用紙にでも印刷し,継続してゲームができる環境を作っておくのも,ゲームを成功に導く手立てです。
最後に……
ある時,給食の時間に生徒がこう言いました。
「いくら栄養があると言ったって,見た目が悪けりゃ,食べる気しないよな!」
そう言って,その子は残しました。
確かに,あまり食べたいと思えるものではありませんでした。
いくら栄養があるからといったって,口まで運んでもらわなければ,栄養をつけさせることができません。
これをとっさに,授業に当てはめてみました。
「いくら力が付くからといったって,つまらない勉強ならば,勉強する気しないよな!」
つまり,いくら力がつくからといったって,やってもらわなければ,力をつけさせることができません。
どのクラスにも英語の授業の波に乗れない,いわゆる英語ができない生徒がいるものです。
そういう生徒がついてくるもの,それが,遊び感覚なのです。
そして,遊び感覚を意識したものが,ゲームなのです。
/瀧沢 広人
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