ビギナー教師の英語授業づくり入門12
中学英語定期テスト 作問の鉄則・良問の条件
テスト問題づくり鉄人へのエキス&ヒント

ビギナー教師の英語授業づくり入門12中学英語定期テスト 作問の鉄則・良問の条件テスト問題づくり鉄人へのエキス&ヒント

ロングセラー

教師の実力が試される定期テスト問題づくり→ヒケツ大公開

英語定期テストづくりはまず良問から!良問1―日本語を介さない作問。良問2―生徒がテスト勉強をしていける問題。具体例はどんなものがあるか―リスニング問題、読み取り問題、言語文化の問題、書くことの問題(空所補充・QA・スピーチ型作文・マジカルクイズ等)。


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ファイル形式

PDF EPUB
ISBN:
978-4-18-736838-2
ジャンル:
外国語・英語
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 176頁
状態:
在庫あり
出荷:
2019年11月25日
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目次

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 文科省,都道府県の問題例より問題づくりのヒントを探る
§1 教育課程実施状況調査問題(平成13年度)より
§2 平成24年2月公表の「特定課題に関する調査」(書くこと)から作問のヒントを得る!
第2章 リスニング問題の定期テスト
§1 リスニング問題のねらいは……??
§2 イラストを用いて「単語」を聞き取る
§3 イラストを用いて「英文」を聞き取る
§4 英語の音声の特徴を聞き取らせる! 〜「子音+母音」の連結を聞き取る@〜
§5 英語の音声の特徴を聞き取らせる! 〜「子音+母音」の連結を聞き取るA〜
§6 英語の音声の特徴を聞き取らせる! 〜「子音+子音」の連結を聞き取る〜
§7 対話文を聞き,適切な場面を選ぶ!
§8 英文を聞き,場面を並び替える!
§9 英文を聞いて,質問に答えるQA問題@
§10 英文を聞いて,質問に答えるQA問題A
§11 リスニング〇×問題
§12 会話の次に来る英文はどれだろう?
第3章 読み取り問題の定期テスト
§1 読解はあくまで「読解」問題を作る
§2 読解問題@ 指示語を問う
§3 読解問題A 下線部を問う@
§4 読解問題B 下線部を問うA 〜理由を尋ねる〜
§5 読解問題C 正誤問題@ 〜TFクイズ〜
§6 読解問題D 正誤問題A 〜英文の続き〜
§7 読解問題E QA問題
§8 読解問題F 空所補充
第4章 言語文化の定期テスト
§1 言語文化って何か?
§2 「言語」に関する問題@ 英単語@
§3 「言語」に関する問題A 英単語A
§4 「言語」に関する問題B 単語の定義
§5 「言語」に関する問題C 〜ワードパズル形式〜
§6 「言語」に関する問題D 単語〜規則性を利用する〜
§7 「言語」に関する問題E 文法問題〜疑問文・否定文〜
§8 「言語」に関する問題F 文法〜疑問文・否定文の総合的問題〜
§9 「言語」に関する問題G 〜文構造の理解を測る問題その1〜
§10 「言語」に関する問題H 〜文構造の理解を測る問題その2〜
§11 「言語」に関する問題I 〜言い換え問題〜
§12 「言語」に関する問題J 〜符号,その他の問題〜
§13 「文化」に関する問題@ 〜言語の裏に潜む文化〜
§14 「文化」に関する問題A 〜sportsに潜む文化〜
§15 「文化」に関する問題B 〜日本文化を相手に伝える〜
第5章 書くことの定期テスト問題
§1 書くことの問題とは……
§2 空所補充@ 〜自分の考えを入れる〜
§3 空所補充A 〜空所の数を増やしてみる〜
§4 QA問題@ 〜自分のことで答える〜
§5 QA問題A 〜答えたら+1文〜
§6 こんなとき何と言いますか!?
§7 スピーチ型英作文
§8 メモ型英作文
§9 看板型英作文
§10 意見型英作文@ 〜質問に答える〜
§11 意見型英作文A 〜英文を読んで〜
§12 書き写す@
§13 書き写すA
§14 マジカルクイズ
§15 Odd One Out@ 〜そう考える「理由」を書きなさい〜
§16 Odd One OutA 〜そう考える「理由」を書きなさい〜
§17 通訳型英作文
§18 イラスト英作文
第6章 テスト問題の留意点と実際
§1 作問の鉄則その1 〜生徒がテスト勉強ができるか……
§2 作問の鉄則その2 〜観点別で問題を作成する〜
§3 作問の鉄則その3 〜配点を毎回同じにする〜
§4 作問の鉄則その4 〜テストには,「観点」と「配点」を記しておく〜
§5 作問の鉄則その5 〜あらかじめ模範解答を作成しておく〜
§6 作問の鉄則その6 〜解答用紙を工夫し,書く意欲につなげる〜
第7章 私の英語テストヒット問題
(1)表現力 〜言い換え表現〜
(2)言語文化 〜単語〜
(3)表現力 〜関係代名詞を使って@〜
(4)表現力 〜関係代名詞を使ってA〜
(5)読解問題 〜タイトルを考える〜
(6)言語文化 〜単語〜
(7)言語文化 〜代名詞〜
(8)表現力 〜疑問詞の活用〜
(9)表現力 〜読んだり聞いたことに関して質問する〜
(10)表現力 〜自由英作文@〜
(11)表現力 〜自由英作文A〜
(12)表現力 〜自由英作文B〜
(13)表現力 〜自由英作文C〜
あとがき

まえがき

◆学習指導要領が変わると,「授業」は変わる。しかし,いつまでたっても変わらないのは,「テスト」である。なぜか。1つは,授業研究に比べ,テストの作問については,関心が薄く,それほど重要視していないからではないだろうか。もう1つは,授業公開はあっても,テストの公開や,テストの見せ合いの場がなく,どういう問題がよいのか,出題方法にはどんな「種類」があるのかといった「学び」がないからであろう。よって,私たちが作る問題は,問題集にあるような問題をマネして作る。もしくは,自分が受けてきたテストの印象から抜け出せない。よって,旧態依然な問題が今でもテスト問題の中に残っているのである。テストへの研究がなされていないのである。

◆私は以前,明治図書の『楽しい英語授業』の企画を7年間,担当していた。

 全部で21巻の雑誌であり,英語教育の百科事典と自負している。

 その第15巻で,私は「私のテストづくり」とするテーマの企画をした。

 そしてその特集の冒頭で,私は自ら,次のように書いた。


 授業公開はあっても,なかなかテスト問題の公開というのはありません。しかし,テストというのは子どもたちが伸びていくのに必要な1つの手段であり,確かな学力を身につけるチャンスでもあります。「来週テストだぞ!」と言えば,7〜8割方の生徒はそれに向けて勉強するに違いありません。このときに,私は学力がつくのではないかと考えるのです。

   (『楽しい英語授業』15巻p.6明治図書)


 今でもその考えは変わらない。

 テストを「子どもが英語力を身につける1つの手段」とするのである。

 単に生徒の学力を測るテストだけでなく,テストがあることで,生徒がそれに向けて勉強し,一時的にでも,学力が高まるようなテスト問題を作りたいという「思い」を持って作成する。

 さらに,私はこう続けた。


 しかし,ただ,自由気ままに,思いつき程度のテストを作ればいいというわけではありません。

 テスト問題には必ず,作成者の意図があり,どんな力をつけたいか,どのように問題を生徒に提示すれば,子どもたちの力を確実にはかることができるのか,できることなら良問を生徒に与えつけたいものです。

   (『楽しい英語授業』15巻p.6明治図書)


 そして原稿のタイトルは,


  授業が変われば,テストも変わらなきゃ


であった。

 今振り返っても,なかなかよい企画だったと思う。

◆では,「良問」とは何か。

 いくつか考えられるが,1つは,


  日本語を(できるだけ)介さない作問


である。

 前述の『楽しい英語授業』15巻の中で,東京都の北原延晃氏は,次のような「言語・文化」の問題を紹介している。


2 理解の能力(単語力)1点×10=10点

 次の(  )に試験範囲(L.3-4)のnew wordsを入れて文を完成させなさい。

1.Students, the pairwork is finished. Please go back to your(   ).

2.There’s a clock in(   )classroom.

3.Oh, you’ll go to Hokkaido by plane? Enjoy your(   ).

4.My father is forty-three years old. What’s your father’s(   )?

5.Watch your(   )! There’s a TV above you.

(以下10まで問題があるが省略)

   (『楽しい英語授業』15巻p.9明治図書)


 これなど,まさに良問である。

 これが日本のトップ授業実践者,北原氏の作成する定期テストにおける「単語テスト」=言語文化の問題なのである。

 このような問題を,「言語文化」の問題として,出題するのである。

 ある意味,テスト問題を見れば,その先生の指導観,力量がわかってしまう。作問の様子から,授業も見えてきてしまうのである。

 テストを見ると,

 「ああ,つまらない授業しているんだろうな……」

 「ねらいが明確になっていない授業をしているんだろうな……」

 「まだ,1年間,もしくは3年間を見通した授業ができていないんだろうな……」

と,テストを見ただけで,授業をも見えてきてしまうのである。

 北原氏の単語を問う言語文化の問題を見ると,「授業も英語で新出単語を導入したり,もしくは生徒に説明させたりしているのだろうな……」と予測することができる。

 テストはよい教師の修行の場と言えるだろう。

 「良問」の2つ目は,


  生徒がテスト勉強していける問題


である。

 何をしていいのかわからないような問題は作らない。

 北原氏のテスト問題をもう1つ紹介したい。


3 理解の能力(英パーから出題)2点×4=8点

 次の文を指示にしたがって書き換えなさい。

  *(英パーとは,授業で使用しているワークブック)


 北原氏はワークから問題を出している。作問の意図は何か……?

 なぜ,授業で使用しているワークブックから出題しているのか……。

 なぜ「英パーから出題」と,テスト用紙に書いておくのか……。

 以前私は生徒から「先生,英語のテスト勉強は何をしたらいいか,わからない」「何を勉強したらいいですか」と聞かれたことがある。

 そのとき,私は,まず教科書の理解が大事だと思い,「単語だね。単語の意味がわかるか,書けるかやってみて,その後,教科書を音読したり,日本語に訳してみる。その後,ワークブックをやってみてください」と言ったら,「じゃあ,単語の問題は出るの?」「ワークからは出るの?」と言ってきた。

 しかし実際,単語を書かせる問題は出していなかった。

 それでは,生徒は,「じゃあ,単語を書く練習をしなくていいじゃん」「音読だって,テストには関係ないでしょ」「何を勉強していいのかわからない」となってしまっていたのである。

 私はこれではいけないと思った。

 学校で行う定期テストは,実力テストではないのであるから,生徒がテスト前,そのテストに向けて勉強していけるような問題を作らなくてはいけないのである。つまり,何を勉強すれば,テストでいい点がとれるのか,生徒にわかる問題である。

 冒頭で述べた,


 「しかし,テストというのは子どもたちが伸びていくのに必要な1つの手段であり,確かな学力を身につけるチャンスでもあります。

 『来週テストだぞ!』と言えば,7〜8割方の生徒はそれに向けて勉強するに違いありません」


の通りである。

 このように,『楽しい英語授業』第15巻は,北原氏をはじめ,中嶋洋一氏,太田洋氏,川神正輝氏,大北修一氏,樫葉みつ子氏,田尻悟郎氏,谷口幸夫氏等々の豪華メンバーでの執筆である。

 北原氏の原稿のタイトルは,「テストはその後の学習の指針となるべきだ」となっている。ここに氏のテスト観が見られる。

◆ちなみに,『楽しい英語授業』第15巻の特集で私が提示した問題をあげてみよう。

 中学3年生のリーディングの問題である。

 他社の教科書から英文を抜き出し利用して作問した。

 私は「読み取りのコミュニケーション活動」という観点から,

  ○相手の言いたいことをキャッチする「要点」把握

  ○どんなことが書いてあるのかを理解する「概要」把握

の2つの視点で,作問した。

 次の問題である。


〈問題1〉先日,長若物産株式会社社長の瀧沢氏より1枚の英文が渡された。なんでも,瀧沢氏は英語ができないらしい。そこで,この英文を読んで,だいたいどんなことが書いてあるのか,さらにこの人の用件はなんだったのか,瀧沢氏に伝えてほしいんだ。では,よろしく頼むぞ!

〈英文〉(省略)


 生徒は試験中,この問題にぶちあたると,ある女の子はにやっとし,英文を読んでいた。

 また試験が終わると,「なに?先生英語できないの?」と言ってくる男の子がいた。

 採点してみると,他教科書の英文で初見のものであったが,意外と彼らは自力で読めるものだな……と感心した。

 しかし,この問題には続きがある。


〈問題2〉2日後,瀧沢氏から,この手紙の返事を書いてくれと言われた。さらに社長の瀧沢氏から,せっかくだから手紙を読んで,2〜3の質問と最近日本で起こっていること,それに地元秩父の紹介を入れてほしいと頼まれた。50字程度の英文で返事を書きなさい。


 「2〜3の質問」「最近日本で起こっていること」「秩父の紹介文」この3つを入れながら,返事を書きなさい……という問題である。

 このように私は場面を設定して,教科書で学習し身につけた力を活用する「活用力」をテストで試したのである。

 授業だって,よい授業を見て,マネて,工夫して,自分のスタイルを作っていく。

 テスト問題でも,よい問題。よいテスト。

 良問をできるだけ集め,そしてマネてやってみる。

 そういう中で,テストも徐々に変わっていくのではないかと思う。

 時代が変われば,学習指導要領が変わる。

 学習指導要領が変われば,授業も変わる。

 授業が変われば,テストも変わらなければいけない。

 そして……,評価が変わっていくのである。

 ぜひ,本書が,授業を見直し,テストを見直すきっかけになってくれることを願っている。


   /瀧沢 広人

著者紹介

瀧沢 広人(たきざわ ひろと)著書を検索»

1966年1月 東京都東大和市に生れる

1988年3月 埼玉大学教育学部小学校課程卒業

1988年4月 埼玉県秩父郡皆野町立皆野中学校

1993年4月 埼玉県秩父郡小鹿野町立長若中学校

1997年4月 ベトナム・ホーチミン日本人学校

2000年4月 埼玉県秩父市立尾田蒔中学校

2003年4月 埼玉県秩父郡小鹿野町立小鹿野中学校

2009年4月 埼玉県秩父郡小鹿野町立小鹿野小学校

現在に至る

 大学4年生の時に,教育技術の法則化運動に出会い,向山洋一先生の著書を読み,感銘を受ける。それ以降,法則化中学英語で大分大学の柳井智彦先生,広島大学の築道和明先生に英語授業の基本を学ぶ。同志とともに明日のよりよい授業をめざし,合宿などを行う。現在は,谷口幸夫主宰「英語教育達人セミナー」やELEC(英語教育協議会)などでワークショップを行っている。

 現在は,学校図書TOTAL ENGLISHの編集メンバーとして,教科書作成に携わっている。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 特に中学校3年生の受験指導に役立ちました。
      2017/4/29ヨッシー
    • テスト作りのコツが具体例とともに載せられていて参考になりました。
      2016/2/2920代・中学校教員
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