- はじめに
- 第1章 英文法の導入法―楽しいスキルあれこれ―実例紹介
- 1 「クイズ」で導入 〜生徒はクイズが大好き!〜
- 2 「写真」で導入 〜デジカメでとって,すぐに提示!〜
- 3 「イラスト」で導入 〜授業で使えるイラスト集をゲットしておこう!〜
- 4 「かるた」で導入 〜簡単に楽しめる! かるたで導入〜
- 5 「スキット」で導入 〜スキットの暗唱で文法の指導になっている〜
- 6 「絵」を描かせて導入 〜いきなり絵を描かせても,文法の導入になる〜
- 7 「モノ」で導入 〜英語授業にモノは必然である〜
- 8 「生徒」を巻き込んで導入 〜準備なし! 生徒との対話で文法を導入〜
- 9 「手品」で導入 〜消える手品で生徒を熱中!〜
- 10 「ビデオ」で導入 〜ALTとのスキットをビデオにとっておく〜
- 第2章 中学1年=英文法導入のアイデア
- 1 単数/複数の指導は,イラストを見せるだけ 〜1つか2つかで英語が違う!〜
- 2 人称代名詞の指導 〜三人称単数he,she,itは,イラストを見せるだけ〜
- 3 「一般動詞」の導入 〜まずは楽しいひっかけクイズから〜
- 4 3ヒントクイズで一般動詞の否定文の導入 〜一般動詞の否定文〜
- 5 3ヒントクイズをQAにしてみよう! 〜一般動詞の疑問文Do you〜?の導入〜
- 6 Whose 〜 is this?を写真で導入! 〜まずは,先生方の車の写真をとっておこう〜
- 7 「かるた」で導入!現在進行形@ 〜イラスト集から絵を切り取ろう〜
- 8 「かるた」で導入!現在進行形A 〜現在進行形の疑問文〜
- 9 Canの導入―けん玉を使って― 〜私は……ができます!〜
- 10 規則動詞の過去形は新聞紙を使って! 〜「昨日,〜を見たよ」〜
- 11 不規則動詞の過去形は,eatという動詞から 〜「今朝,〜を食べたよ」〜
- 第3章 中学2年=英文法導入のアイデア
- 1 過去進行形は,夜に写真をとって! 〜1時間ごとに何をしていたのかな?〜
- 2 新聞紙で導入―未来形のwill― 〜今夜,私は……を見るでしょう〜
- 3 信号機の写真で,助動詞の導入 〜赤は「止まれ」,青は「行ってよい」,では,黄色は……?〜
- 4 助動詞 May I 〜?とWill you 〜?は桃太郎スキットで導入!
- 5 国旗クイズでThere is / areの導入 〜黄色い星がある,どこの国旗?〜
- 6 不定詞の副詞的用法は,生徒の先週の行動を追え!
- 7 受け身の導入は,面白写真から 〜「この看板は……で見られる」〜
- 8 生徒の「身長」や「年齢」を使って!比較級の導入
- 9 比較の最上級は,黒板クイズで大盛り上がり!
- 第4章 中学3年=英文法導入のアイデア
- 1 10年間君を愛していたんだ! 〜現在完了の「継続用法」の導入〜
- 2 現在完了を楽しくスキットする 〜完了表現「今〜したところ」〜
- 3 現在分詞の後置修飾の導入は,かるたで決まり!
- 4 関係代名詞の導入は,クイズで導入@ 〜主格のthatは「どういう〜かというと」と訳す〜
- 5 関係代名詞の導入は,クイズで導入A 〜主格のwho / whichも「どういう〜かというと」と訳す〜
- 6 関係代名詞の導入は,クイズで導入B 〜目的格のthatも「どういう〜かというと」と訳す〜
- 7 関係代名詞の導入は,クイズで導入C 〜目的格のwho(m) / whichも「どういう〜かというと」と訳す〜
- 8 漢字クイズで,how to〜の導入! 〜漢字博士は誰だ!?〜
- 9 call A+Bは,自己紹介スキットで! 〜callとnameを使う!〜
- おわりに
はじめに
英語力の基礎は,「文法」と「単語」である。
この2つがなくては,英文を「読むこと」も「書くこと」も「聞くこと」も「話すこと」もできない。
この2つがあって初めて,言語活動が可能になる。
いわば,英語学習の「基礎」の部分である。
この「誰もが必要としている英文法」を,できることなら
「楽しく」
「わかりやすく」
そして
「使える」
ように指導していきたい。
文法指導には,大きく3つの過程(プロセス)がある。
1つは,「導入」である。
指導の入り口である。
この指導の入り口は,もっとも教師が工夫するところであり,もっとも楽しい部分である。
その際,「ねらい」を外してはいけない。
この文法で「何を教えればいいのか」「何ができればいいのか」をしっかり教師が持っていることが大切である。
目指すべき目標,ここまでは教えるぞ……という「ねらい」が意識されていれば,実はどんな入り方でも構わない。
2つ目は,「展開」である。
導入した文法を練習して,「使える状態」に持っていく過程である。
通常,ここには,口頭練習,アクティビティ,自己表現などの活動が入ってくる。
ねらいは,「その文法事項が使える」ということである。
3つ目は,「まとめ」である。
学習した文法をしっかり「理解」させ,大切なポイントを「まとめる」過程である。
通常,私の場合は,板書して,生徒はノートに写す。
その後簡単な例題を3問程度出す。
プリント学習という方法がとられる。
ねらいは,「文法事項の理解と定着」である。
さて,図式化すると次のようになる。
(図省略)
本書は,その文法指導の最初の部分。
導入部分をどう扱うか……をテーマに実践例をまとめてみた。
ぜひ!本書が1つのきっかけとなり,先生方の面白い導入法が広がり,いろいろなアイデアが全国に広まっていくことを願っている。
/瀧沢 広人
-
- 明治図書
- 瀧沢先生の本はいつも内容が分かりやすく、すぐに実践できるのでためになります。2017/8/20コーパス
- 著者の豊富なアイデアが詰まっているものである。読んでいても楽しくなる。とても参考になる。2017/3/30新米英語教師