- まえがき
- 第1章 入門期でぜひ!学ばせたい 英語授業の学習技能17
- [1] 立って自由に英語を話す 〜授業のウォーミングアップ・アイスブレーキングに〜
- [2] 教師のあとに繰り返す 〜教師のあとに繰り返すのも英語の学習技能〜
- [3] 交互に言っていく 〜先生がA,みんながB!〜
- [4] 男女で会話する 〜だれとでも,明るく会話しよう〜
- [5] ペアになる 〜机を向かい合わせる〜
- [6] ペア移動を教える 〜1つ右に移動する〜
- [7] ペア活動での変化形 〜ジャンケンに負けた人は見ないで言う〜
- [8] 暗記する 〜ここまで覚えたら先生のところに来ます!〜
- [9] スーパージャンケン 〜近くの人とやって,勝ったら座る!〜
- [10] すらすら英単語 〜授業の最初に声の出る活動を〜
- [11] 英単語スキル@ 〜単語が書けるようになる指導〜
- [12] 英単語スキルA 〜スキル用紙の使い方を説明する〜
- [13] 英単語25問テスト 〜短期記憶から,長期の記憶へ〜
- [14] 自学メニュー 〜生徒に「自学をしろ」とは言うけれど〜
- [15] ワークブックのやり方を教える@ 〜テスト力をつけるのは,ワークである〜
- [16] ワークブックのやり方を教えるA 〜テスト力をつけるのは,ワークである〜
- [17] 卒業生の英語学習法 〜教師の説教よりも,生の声〜
- 第2章 実録!英語入門期を私はこう指導した!
- 〜初日から3日目までの指導〜
- §1 出会いの授業〈1時間目〉 〜私はこう行った!〜
- @あいさつ
- A自己紹介
- B本時の英会話「はじめて会ったとき」
- C握手を教える
- Dスーパージャンケン&スキット
- E動物カルタ
- F英語学習の約束
- G一言感想
- Hあいさつ
- §2 2時間目の英語指導 〜まず!復習から入る!〜
- @復習
- A4文英会話
- Bアルファベットの「読み」の指導
- Cアルファベットの「書き」の練習
- §3 3時間目の英語指導 〜ノート,ファイルを配り,ビンゴゲーム〜
- @ノートを2冊配る
- A自学ノートの説明を行う
- Bファイルを配る
- Cアルファベットビンゴ 〜第1時〜
- Dゲーム得点板を配る
- 第3章 その後の英語授業
- 〜4日目から7日目まで〜
- §1 入門期4日目の英語指導 〜ローマ字で自分の名前を書く〜
- 1.入門英会話B「名前を聞く」
- 2.自分の名前をローマ字で書く
- §2 入門期英語〈5時間目〉 〜アルファベットの小文字を指導する〜
- 1.大文字ビンゴ
- 2.アルファベットの小文字 〜文字を見て言う〜
- 3.アルファベットの小文字 〜書く〜
- §3 入門期英語〈6時間目〉 〜新しく「聞きトレ64」を導入〜
- 1.入門英会話C「ニックネームを聞く」
- 2.「聞きトレ64」
- 3.アルファベット小文字ビンゴ
- §4 入門期英語〈7時間目〉 〜すらすら英単語を導入〜
- 第4章 入門期学力をテストで確認!英語授業の総点検
- 1学期末の期末試験問題 〜その成果と課題〜
- 中学1年:1学期英語 期末テスト問題/解答用紙
- 授業の感想
- あとがき
- コラム
- 授業にはシステムが必要!
- 授業記録を取ろう!
まえがき
中1の授業で一番大切なこと。
それは,
英語を得意にさせること
である。
そのためにやるべきこと。
それは,
@学習技能を教えること
である。
例えば,
〇教師のあとに声に出して繰り返す。
〇友達と立って英語で対話する。
〇ペアになる。
〇前に出てきて発表する。
〇単語を書く。
など,英語授業に必要な特有の学習技能を教えるのである。
教え込む。
それが,入門期の一番の教師の仕事ではないかと考える。
2つ目に,
A英語学習の基礎を「身につけ」させる
ことである。
例えば,英文を正しく写す。
文の終わりには,ピリオドを打つ。
文の最初は,大文字で始める。
疑問文には,クエスチョンマークをつける。
それらを厳しくチェックしていく。
単語の覚え方。
自学のやり方。
ワークブックの使い方。
ファイルの使い方……などなど,授業の「中で」指導する。
ぜひとも,1年の初期のうちに身につけさせたい。
3つ目に,
B「楽しい」授業をする
ということである。
次ページのグラフは,2008年7月にとった生徒アンケートである。
目標である90%には達していないが,全国平均と比べると今のところ,30ポイント近く上回っている。
(1) 英語の学習は好きですか?
「はい」+どちらかというと「はい」…………56名(82%)
「いいえ」+どちらかというと「いいえ」……12名(18%)
(2) 英語の授業は好きですか?
「はい」+どちらかというと「はい」…………55名(83%)
「いいえ」+どちらかというと「いいえ」……11名(17%)
生徒にとって,「英語の授業って楽しいな」「面白いな」と単純に思わせる授業をする。
生徒にとって,中学での英語授業との最初の「出会い」である。
小学校英語とは,また違った面を見せなくては,生徒を引きつけることはできない。
また,「英語の勉強ってこうなんだな」と感じさせる。
とにかく英語の「勉強の楽しさ」を味わわせることが大切である。
本書は,入門期指導について,私が初めて語る書である。
英語教師生活20年の指導技術とアイデアが本書にある。
そのうちのいくつかは,参考になることもあるだろう。
どうぞ,ご活用いただけると幸いに思う。
/瀧沢 広人
1位 「すらすら英単語」 p.30
活動はシンプルです。
簡単な単語も扱いますが、中学3年生でも熱中します。
A「ヤギ」 B「goat」 A「ピンポン!」
といった雰囲気です。
私は授業開始時に行っています。
この活動を行うと、その後のオーラルイントロダクションや音読での生徒の反応がよくなります。
ボギャブラリーほ増やすことが、英語表現を豊かにします。
理解面での強化にもなります。
何より、生徒が「英語の勉強した」との満足感を得られることができます。
2位 ペアによる音読 p.56
本著では、会話のペアの作るときの席移動のしかたが紹介されています。
この席移動がとてもよいです。
私は上記の「すらすら英単語」と「音読練習」のペアをこの方法で行います。
生徒たちにとって変化があり、飽きずに練習を続けることができます。
構成的グループエンカウンターのような、生徒のふれあいがあり、集団の雰囲気がよくなります。
3位 スーパージャンケン p.58
生徒の関心意欲度が下がったときに、使っています。
これも楽しい活動です。
会話や音読などの発表で、発表者を決めるときに使います。
スーパージャンケンは20秒ほどで、すみます。
本著を購入され、お試しください。
生徒と一緒に授業を楽しみましょう。