英語が使える中学生 新しい語彙指導のカタチ
学習者コーパスを活用して

英語が使える中学生 新しい語彙指導のカタチ学習者コーパスを活用して

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英語の基礎体力である語彙の教え方についての悩みを解決!

中学生にどれだけの語彙を教えたらいいのか、学習者コーパスのデータをもとにリストアップし、それをどう教えたらよいのか、どうやったら定着するのか示す。また実際にすぐ使える語彙指導の活動例を提示し、テスト問題をも紹介。日本文化紹介の語彙リストなども併載。


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ISBN:
4-18-730003-1
ジャンル:
外国語・英語
刊行:
2刷
対象:
中学校
仕様:
A5判 184頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
T 英語が使える中学生を育成するための語彙指導の考え方
U どんな語彙を教えるか?
§1 コミュニケーション活動を活性化させるための語彙リストの作成手順
――学習者,教科書,英検コーパスの作成――
§2 コミュニケーション活動を支えるessential vocabulary list
――よく使用される動詞・助動詞50,形容詞50,名詞50――
V どのように教えるか?
§1 語彙を効果的に教えるために知っておくこと
§2 研究からわかったことを実践に生かすために
――本書における研究結果の実践への生かし方
§3 手軽にできる語彙指導例
§4 家庭で行う語彙学習例
W 文法事項に即した語彙リストと活動例
〈1〉 have,like,playの後によく使われる名詞
〈2〉 現在進行形でよく使われる現在分詞(動詞+ing)
〈3〉 よく使われる規則動詞の過去形
〈4〉 よく使われる不規則動詞の過去形
〈5〉 助動詞canの後でよく使われる動詞
〈6〉 be going to,willの後でよく使われる動詞
〈7〉 look,becomeの後でよく使われる形容詞
〈8〉 不定詞(want to,like to)でtoの後でよく使われる動詞
〈10〉 like,enjoyの後でよく使われる動名詞
〈11〉 比較(-er,-est)でよく使われる形容詞
〈12〉 比較(more,most)でよく使われる形容詞
〈13〉 受け身でよく使われる過去分詞
〈14〉 現在完了形でよく使われる過去分詞
〈15〉 よく使われる接続詞
〈16〉 It...to構文でよく使われる形容詞・名詞
X 教えた語彙をどのようにテストするか
1 小テスト例T
2 小テスト例U
3 定期テスト(中間・期末テスト)例T
4 定期テスト(中間・期末テスト)例U
5 コーパスを利用したテスト例
付録 言語活動別語彙リスト
〈1〉 日記を書くときに役立つ語彙リスト
〈2〉 日本文化を特徴付ける語彙リスト
〈3〉 職業を表す名詞のリスト
〈4〉 スピーチをする際に役立つ語彙リスト
・中学2年のスピーチ
・中学3年のスピーチ
参考文献

はじめに

 この本は次のような特色を持っています。


 1 どんな語彙を教えたらいいのか,データ分析を基にしたリストを提示します(学習者コーパスのデータに基づいた中学生のための語彙リストはこれまで類書になかったことです)。

 2 どのように教えたらいいのか,どうやったら定着するのかを示します。

 3 実際にすぐ使える語彙指導の活動例を提示します。

 4 実際に使える語彙テスト例を提示します。


 「どんな語彙を教えたらいいのだろう?」「どうやって教えたらいいのだろう?」「どうやってテストしたらいいのだろう?」――この本はそんな思いを持っている先生方のために書かれた本です。

 コミュニケーション能力を育成するために必要なことの一つに語彙指導があります。英語を聞くにも,話すにも,読むにも,書くにも,単語を知っていなければ話になりません。その意味では「語彙」は英語の基礎力の大切な一つと言えます。

 ところが語彙指導に関して日本の中学生を対象に「どんな語彙を教えるか」「どのように教えるか」「どうテストするか」の3点に関して具体的に述べている本は少ないのではないかと思います。

 そこでこの本では,私たちの今までの中学校現場での経験と実践,そしてリサーチを基にして「どんな語彙を,どのように教えるか。どうテストするか」についてまとめてみました。

 この本の特色のひとつとして「文法事項に即した語彙リスト」が挙げられます。中学校では毎時間のように文法事項が導入され,練習されます。たとえば「現在進行形」を導入しようとした場合,どんな動詞を使ったらいいのでしょうか。この本では日本人中学生用に作成したコーパスの語彙頻度情報を基に現在進行形でよく使われる動詞語彙リストを作成しました。このリストの語彙を使うことにより,教師の経験と勘にコーパスの頻度情報をプラスすることができ,より効果的に文法事項と語彙指導ができるようになると思います。

 本書は次のような構成になっています。

 第T章で私たちの「語彙指導の考え方」を示します。授業でどのように語彙を提示し,練習させ,定着させることを狙うのかを示します。

 第U章「どんな語彙を教えるか?」では中学生にとって役に立つ頻度別語彙リストの作成手順を紹介した後,コミュニケーション活動を支えるessential vocabulary list(よく使用される動詞・助動詞50,形容詞50,名詞50)を提示します。

 第V章「どのように教えるか?」では,語彙を効果的に教えるために知っておきたいことを示します。いろいろな語彙指導活動例を示します。

 第W章では「文法事項に即した語彙リストと活動例」を示します。まず各文法事項別によく使われる語彙リストを示します。その後,その語彙リストを生かした語彙活動例をそれぞれ載せました。Bingo,activity(pair workかlistening activity),コーパスデータを使った練習問題と3種類用意しました。「どんな語彙を教えるのか,どう教えるのか?」という問いにお答えできるのではと思います。

 第X章「教えた語彙をどのようにテストするか」では語彙テストの例を小テスト用,中間・期末テスト用に分け,提示します。語彙テストの形式は様々なものがありますが,一つの参考例として役立ててもらえればと思っています。

 付録として「言語活動別語彙リスト」――日記を書くときに役立つ語彙リスト,日本文化を特徴付ける語彙リスト,職業を表す語彙リスト,スピーチをする際に役立つ語彙リストを載せました。スピーチや日記を書くなどの活動をする際に役に立つリストだと思います。

 私たちは中学生を教えてきながら「語彙指導」に関して悩み,いろいろ試行錯誤してきました。またそれに関する研究も行ってきました。今回それをこのような形でまとめることができました。語彙指導に関して悩んでいる先生方,実践をされている先生方のお役にたてばとても嬉しく思います。

 この本が形になるまではいろいろな方々のご指導,ご協力がありました。

 語彙研究を授業実践に結びつけることに私たちの目を向けさせて下さった武蔵野大学の長勝彦先生,また日頃から実践面,研究面でいろいろとご指導をいただいている東京学芸大学の金谷憲先生,コーパスを含む語彙研究でいろいろとご指導をいただいている明海大学の投野由紀夫先生,東京学芸大学附属世田谷中学校英語科で私たちとチームを組んで実践,研究を行っている小菅敦子先生,どうもありがとうございました。東京学芸大学大学院の神白哲史さんには原稿に関し,丁寧に目を通していただき,アドバイスをいただきました。

 またこの本の出版を快く承諾していただき,出版まで導いていただいた明治図書出版の樋口雅子編集長には大変お世話になりました。ありがとうございました。

 そして最後に私たちと授業を一緒に作ってきてくれた生徒の皆さん,本当にありがとう!


  平成18年1月 /太田 洋 /日暮 滋之

著者紹介

太田 洋(おおた ひろし)著書を検索»

2002年,東京学芸大学大学院教育学研究科英語教育専攻修了。東京都の公立中学校教諭,東京学芸大学附属世田谷中学校教諭を経て,現在駒沢女子大学人文学部国際文化学科助教授。

日臺 滋之(ひだい しげゆき)著書を検索»

2000年,東京学芸大学大学院教育学研究科英語教育専攻修了。長野県,東京都の公立中学校教諭を経て,現在東京学芸大学附属世田谷中学校教諭。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書

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