- はじめに
- 第1章 生徒を英語授業にノセルアイデア33
- [1] 私は詐欺師!? 〜My,Yourの導入〜
- [2] 先生を絶対「好き!」と言わせる方法 〜どんなことを言われても,NoはNo〜
- [3] 柿のたねをとばすゾー 〜発音指導「 f 」〜
- [4] Wの文字は口の形を表している!? 〜Wの発音〜
- [5] トランプマンで,これなーに? 〜What is this ?(中学1年生)〜
- [6] アルファベットのLはエロ? 〜アルファベットの発音練習(中学1年生)〜
- [7] アルファベット学習 〜変化のあるくり返し(中学1年生)〜
- [8] フラッシュカード7つの使い方 〜フラッシュカードにも変化をつけて(中学1年生)〜
- [9] 英語の歌も変化をつけて 〜変化のある繰り返し(全学年)〜
- [10] 「 l 」「 r 」発音の導入 with AET 〜それは“しらみ”なんですねー〜
- [11] 「 l 」音,「 r 」音の指導をAETと
- [12] 教室騒然:クイズサロン 〜三人称単数現在の練習(中学1年生)〜
- [13] あめ,ちょーだ〜〜い!! 〜「(発音記号省略)」の発音指導(中学1年生)
- [14] リエゾンの指導はこうして 〜単語の数を利用して〜
- [15] その場だけでも一瞬声の大きくなる方法 〜豊田尚正氏の追試〜
- [16] This is two pen.間違いを直しなさい 〜(中学1年生)〜
- [17] 黙読させたかったら,この方法で 〜AさせたいならBせよ〜
- [18] 発問で授業を創る 〜呼びかけている文には答えさせよ!!〜
- [19] 数字の指導@ 〜11から20まで(中学2年生)〜
- [20] 数字の指導A 〜21から99まで〜
- [21] 数字の指導B 〜100以上の数(全学年)〜
- [22] 不規則変化表の使い方を教えるよい方法 〜playの過去分詞形は…?(中学2年生)〜
- [23] 音読した生徒が思わず「にたっ!!」って笑って喜ぶほめ方 〜柳井智彦氏の追試〜
- [24] はい,書いてごらん
- [25] Picture Telling @ 〜絵を見て,いくつ英語で言えるかな(中学1年生)〜
- [26] Picture Telling A 〜生徒の言った英語に得点をつけよう(中学1年生)〜
- [27] AETがいなくてもTeam-Teachingを! 〜英会話文法その1(中学2年生)〜
- [28] AETがいなければ美術の先生と! 〜英会話文法その2(中学2年生)〜
- [29] AETも美術の先生もいなければ,1人でも英会話文法を! 〜英会話文法その3(中学2年生)〜
- [30] 『英会話文法』のもう1つの使い方! 〜英会話文法その4(中学1年生)〜
- [31] 楽しく練習できる! 6つのペア音読 〜いつも同じ音読ではつまらない(全学年)〜
- [32] クロスワードを解いて,文化を学ぼう 〜色の文化にはこのクロスワードを(中学2年生以上)〜
- [33] スローモーションで言ってごらん 〜発音問題〜
- 第2章 生徒を英語授業にノセル面白トーク16
- [1] 3つの飲食店の謎!? 〜隙間時間の英語ひとくちおしゃべり(中学1年生)〜
- [2] 水はウォーター,ではお湯は? 〜水の一発ギャグ集(全学年)〜
- [3] とっさのひとこと!? 〜英語一発ギャグ集(全学年)〜
- [4] フレンドの秘密!? 〜英語一発ギャグ集(全学年)〜
- [5] 複合語クイズ@ 〜seaを使った単語編(全学年)〜
- [6] 複合語クイズA 〜fishを使った単語編(全学年)〜
- [7] 複合語クイズB 〜いろいろな単語編(全学年)〜
- [8] 英語クイズ 〜冠詞に関わる問題(全学年)〜
- [9] 違いのわかるひとこと@ 〜walkとwork(全学年)〜
- [10] 違いのわかるひとことA 〜takeとbring(中学2年生以上)〜
- [11] 中学教室でも使える英語のなぞなぞ 〜(中学3年生)〜
- [12] 生徒が楽しむ英語早口言葉 〜早口言葉で発音チェック(全学年)〜
- [13] 生徒が楽しむ英語の俳句 〜最後は引っかけ問題で(中学3年生)〜
- [14] TシャツがでてきたらYシャツも! 〜和製英語の語源をさぐる(全学年)〜
- [15] Roadを逆から読むと!? 〜面白い単語発見!(全学年)〜
- [16] 英語プリントに使えるお笑いコラム 〜そんなこと言われても気にするな!(全学年)〜
- あとがき
まえがき
私は新卒のころから,とにかく,「楽しい授業がしたい!」と,思ってきました。そして,今でもそう思っています。
それをある先輩の先生に言うと,
「楽しい授業って,どんな授業だい?」
と聞かれ,くるしまぎれに,
「1時間の授業の中で,1度や2度は大笑いする授業です」
と答えました。
するとすかさずその先生は,
「楽しい授業とは,わかる授業だよ」
と言われ,妙に納得したことを覚えています。
しかし,あえて言わせてもらうと,やはり私は「楽しい授業がしたい!」「『ガハハ』と笑いの多い授業がしたい」のです。子どもたちの生き生きとした顔の見える授業がしたいのです。そういう姿が見えることが,楽しい授業であるし,同時にわかる授業も含まれているはずなのです。
私は,年度が変わる度に,学期が新しく変わる度に,1冊のノートを作りその表紙に必ず,授業テーマを書きます。
そのときそのとき必要なテーマを書きます。
いくつも書きます。
思いつくものをどんどんテーマとしてあげていきます。
しかし,必ず一番最初に書くのが,「楽しい授業」というテーマです。
やはり「楽しい」から離れては,授業がつまらなくなってしまうのです。
授業全体を通して,「楽しい」というキーワードはキープしておきたいのです。
その言葉は忘れたくはないのです。
ごくごく基本的な最低ラインだと思うのです。
私たち中学教師がクリアーしなくてはいけない,最低ラインだと思うのです。
そして,楽しい授業というものを頭に入れつつ,「スピーキング能力を高める指導技術の工夫」などの生徒に身につけさせたい技能面のテーマを挙げるのです。
どんなに力がつく活動だからと言って,つまらない活動ではだめなのです。
ある時生徒がこう言いました。
「いくら栄養があるからと言っても,見た目が悪ければなあ…」
それをとっさに授業にあてはめてみました。
「いくら力がつくからと言っても,面白くなければなあ…」
そうなのです。
いくら力がつくからと言っても,生徒がそれにのってこなくては,意味がないのです。
さて,本書では,『楽しい』をキーワードに,生徒を英語授業にノセル数々のネタ,指導技術を紹介しました。
授業を楽しくする原理は,そんな難しいことではありません。
授業を楽しくするポイントは3つあります。
1つ目は,「ユーモアのある授業」,
2つ目は,「変化のある授業」,
3つ目は,「生徒の活動量の多い授業」
です。
中学2年生,音読練習をしていたときのことです。
生徒の覇気がなく,声もぼそぼそという小さな声でやっていたとき,
「これではだめだ!」
と思い,とっさに変化をつけることにしました。
隣同士,机を向かい合わせにし,まずジャンケンします。
負けた人は,立って教科書を読みます。
終わったら座ります。
全員が座ったところで,1つ席をずらし,今度は違う人とやります。
このように変化をつけ,生徒の活動に任せたら,俄然,元気が違ってきました。開放感があるのでしょうか?
さて,要はそういった変化のメニューを教師がどれだけ持っているか…。
また,隙間時間に生徒を楽しませる雑談ネタを,教師がどれだけ多く持っているか…。
さらに,生徒の活動量を増やすようなメニューをどれだけたくさん持っているか…に関わってきます。
教師ばかりがしゃべる授業はつまらないものです。
できれば,教師は見ているだけ,生徒が勝手に活動する,そんな状態に持っていけたらと思っています。
さて,最近の私の授業テーマはもっぱら,
楽しく学習する。楽しく授業する。
です。
そして,今日は楽しかった,昨日はつまらなかった,ということなく,連続的に楽しい授業ができること,それが現在の私の大きなテーマとなっています。
みなさまとともに,楽しい授業が連続的にできる日を楽しみにしております。
平成11年1月 /瀧沢 広人
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- 明治図書