中学 英語辞書の使い方ハンドブック

中学 英語辞書の使い方ハンドブック

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英語辞書の使い方、使い込み方をワークシートを使って提案

辞書を使いこなせば、英語力は確実に伸びるーでは、どうすればそうなるのか?教室で使えるワークシートの実物を紹介しながら、教室や家庭で辞書を活用するためのノウハウを紹介。また、辞書選びの観点、コーパスツールの開発など、大事な問題提起の本。


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ISBN:
978-4-18-713711-7
ジャンル:
外国語・英語
刊行:
2刷
対象:
中学校
仕様:
A5判 144頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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はじめに
第1章 導入編
―辞書の使い方を知る
§1 辞書指導のスタート
・紙の辞書か電子辞書か
§2 辞書に慣れるためのトレーニング
・辞書早引き競争
§3 辞書を使い込むための準備
教室で使えるワークシート実践例
・単語を正しくアルファベット順に並びかえるトレ−ニング(中学1年2学期から)
・辞書から文法情報を読み取るトレ−ニング(中学1年から)
・辞書を引き,単語の意味を見つけ出すトレ−ニング(中学1年3学期から)
・Spelling ─聞き取り,書き取り練習の中でスペリングを確かめるために辞書を使わせるトレ−ニング(中学1年から)
・辞書の付録を使い,語彙力をつけるトレーニングに利用する(中学1年から)
・イラストで連想する語を覚えよう(中学1年から)
・発音記号を見て単語を書くトレ−ニング(中学2年)
・お宝探し!(文型の例文探し)(中学2年から)
・単語探しの旅に出よう!(中学3年)
第2章 実践編
―辞書を使い込む
§1 英和辞典を使い込むために
1.文脈から未知語の意味を推測することの難しさ
2.意味が推測できた場合は,念のためにその意味を辞書で確認してみる
3.未知語に出会ったときの辞書の引き方
(1) 品詞の知識を身につけるタスク
(2) 辞書引きトレーニング その1
(3) 辞書引きトレーニング その2
4.授業の復習で辞書を活用する―例文探し!
§2 和英辞典を使い込むために
1.自分の持ち合わせの語彙で何とか表現する
2.授業で教科書と関連づけて和英辞典を活用するために
3.英文日記と関連づけて和英辞典を活用するために(中1の3学期から)
4.Picture Diary を題材に和英辞典を活用するために(中2から)
第3章 最後に
―学習者のニーズに合った辞書を求めて
§1 現状の問題点
・学習者の調べたい表現がズバリ和英辞典に見つからないという問題点
§2 解決方法としての授業実践例
1.話す活動の中で「英語で言いたかったけれど言えなかった表現」を知る
2.書く活動の中で「英語で言いたかったけれど言えなかった表現」を知る
§3 表現辞典作成への試み―日英パラレル・コーパスの構築
1.どのように構築するか
2.表現辞典としての特徴
(1) 英語から日本語表現を知る
(2) 日本語から英語表現を知る
(3) 複雑な検索を行う場合の方法―「正規表現検索」を活用して
3.User-friendly なコーパス・ツールの開発― EasyKWIC-2 を活用して
(1) 英語から日本語表現へ―【英和表現辞典としての検索方法】
(2) 日本語から英語表現へ―【和英表現辞典としての検索方法】
(3) やや複雑な検索にチャレンジ
§4 教室でどのように活用するか―EasyKWIC-2活用トレーニング
1.EasyKWIC-2 を授業で扱うための準備
2.EasyKWIC-2 活用トレーニング
3.生徒からのフィードバック
おわりに
ワークシートの解答例

はじめに

 英語学習において辞書は重要な学習のツールであり,誰もがその重要性を認めていることと思います。しかしながら,英語の授業時数などの関係もあり,教室内での辞書指導は敬遠される傾向もあり,学習者は辞書の使い方に慣れず,必要に応じて活用できる状況には至っていないように思われます。

 新しい中学校の学習指導要領1)では,「辞書の使い方に慣れ,活用できるようにすること」とあり,学習のツールとしての辞書の使いこなしが謳われており,英語の授業での辞書指導について計画的な辞書指導が必要とされます。


 本書のねらいは,辞書指導の現状を踏まえ,学習者の英語の習得を目指し,日々の授業でどのように辞書指導を進めていったらよいか提案することにあります。また,現状の辞書について,いくつか改善点を提言することにあります。


 本書の構成は以下のとおりです。

 第1章では,導入編として,辞書の構成を知り,その基本的な使い方に主眼を置き,【教室で使えるワークシート】を活用しながら,具体的なdictionary work を提案しています。

 第2章では,実践編として,辞書を使い込むことに主眼を置き,【教室で使えるワークシート】を活用しながら,辞書の実践的な使い方について述べています。教科書教材や英文日記を例に,授業や家庭学習での辞書の活用について提案しています。

 第3章では,既存の紙の辞書や電子辞書の現状を踏まえて,学習者のニーズに合った理想の辞書を求めて日頃から筆者が考えていることを述べています。


 本書が辞書指導について忙しい教師を支援し,日々の授業に役立ち,小さな提言をさせていただくことができれば筆者としてはこれに勝る喜びはありません。


 本書は多くの皆様に支えられてできています。

 日和佐康一氏のご好意により,「正規表現検索」を用いて,検索例を実際に示すことにより,筆者の説明をわかりやすくすることができました。

 また,Laurence Anthony 氏(早稲田大学)には,AntConc での検索例を示すことにご快諾いただき,データから得られた結果だけでなく,その結果に至る過程をも示すことができました。

 特に,上田博人氏(東京大学)には,EasyKWIC-2に実際の中学生からの質問を英訳したデータを載せていただく許可をいただき,学習者に扱いやすいソフトウエアを提供していただきました。

 各氏にこの場を借りて心から感謝を申し上げます。

 本書では,dictionary work の実践例を示すために実際の辞書を引用させていただきました。辞書の編者,執筆者の皆様と出版社に深く御礼申し上げます。

 また,この本の出版に当たり,企画,編集を担当された明治図書の樋口雅子編集長には大変お世話になりました。


 最後に,日々授業を一緒に作ってくれた生徒の皆さんに心よりお礼を述べたいと思います。


  2009年1月   /日臺 滋之

著者紹介

日 滋之(ヒダイ シゲユキ)著書を検索»

2000年,東京学芸大学大学院教育学研究科英語教育専攻修了。

長野県,東京都の公立中学校教諭を経て,現在東京学芸大学附属世田谷中学校教諭。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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