21世紀型授業づくり111
続・中学英語50点以下の生徒に挑む
生徒の学力を向上させる教師の9つの習慣

21世紀型授業づくり111続・中学英語50点以下の生徒に挑む生徒の学力を向上させる教師の9つの習慣

好評6刷

生徒のできなさにつきあうのは、すべての教師の仕事である。

中学英語50点以下の生徒たちに指導・助言してきた著者は「基礎・基本」を徹底させてきた。@単語を「書ける」ようにする。A音読をしっかりさせる。B「英会話」をさせる(習った文法は使わせる)。C日本語に「訳」させる。D文法は「理解」させる等、詳細提案。


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ISBN:
4-18-705611-4
ジャンル:
外国語・英語
刊行:
6刷
対象:
中学校
仕様:
A5判 192頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2024年4月25日

目次

もくじの詳細表示

まえがき
第T部 英語学力向上のための9つの習慣
第1章〈学力向上の習慣その1〉
単語は「書ける」ように指導せよ! ―英語学習の決め手は英単語―
§1 以前の単語指導〜「次の時間,小テストをします」で逃げていた私〜
§2 中学1年の4月から単語を書く練習を取り入れる〜英語「学習」に自信を与える〜
§3 向山型漢字指導法を,英単語指導に応用させる〜「指書き」を教える〜
§4 「指書き」を教える〜単語の力と同時に,単語の学び方をも教える〜
§5 向山氏の漢字指導〜原典にあたって〜
§6 英単語ビンゴで単語に慣れさせる〜できない生徒に配慮した英単語ビンゴ〜
§7 なぜ英単語ビンゴは25個なのか?〜25単語のビンゴの2つの必然性〜
§8 英単語ビンゴの変化ワザ〜力のつく英単語ビンゴ〜
§9 毎時間,授業で行う英単語ビンゴ〜繰り返すから力が徐々につく〜
§10 英単語25題テスト〜4回繰り返す〜
§11 英単語学習の効果がでた〜英作文がラク〜
§12 突然中学3年生担当??〜単語をどう教えるか〜
第2章〈学力向上の習慣その2〉
英語は「繰り返し」「繰り返し」教えなくてはいけないものである―習ったことは忘れるもの―
§1 できない生徒は,短期記憶ができない〜4個目を書くと,最初の単語を忘れている〜
§2 単語は3つ覚えたら,最初の単語を復習する〜短期記憶は,30秒から数分しかもたない〜
§3 脳科学理論から見た指導の工夫〜ある「きっかけ」をつくってあげる〜
§4 英語はなぜ,「繰り返し」「繰り返し」学習する教科なのか?〜技能は身につけるまでに時間がかかる〜
§5 ロールプレイを例にすると〜与えられた状況下で英語を駆使する〜
§6 単語学習における「繰り返し」学習〜単語も繰り返しが必要である〜
§7 繰り返し学習で,英会話スキルを身につける〜英会話における繰り返し学習〜
§8 知識習得のための「繰り返し」と,技能習得のための「繰り返し」 第3章〈学力向上の習慣その3〉
力のつくポイントを理解せよ―英語には力のつくポイントがある―
§1 「単語」を記憶させ続けるポイント〜繰り返し,繰り返し,単語にでくわす〜
§2 「文法指導」における力のつくポイント@〜未来のwillの文で〜
§3 その他の文法指導の力のつくポイントA〜現在完了の文で〜
§4 その他の文法指導の力のつくポイントB〜不定詞の文で〜
§5 リスニングの力のつくポイント〜メモをとらせる〜
§6 音読の力のつくポイント@〜個人発表させる〜
§7 音読の力のつくポイントA〜暗記させる〜
§8 英作文ができるポイント〜「たくさん書かせる」「添削する」「正しい英文を写す」〜
§9 ワークブックができる生徒のポイント@〜あらかじめどんな問題か見ておく〜
§10 ワークブックができる生徒のポイントA〜同じ問題は何回も行う〜
§11 アクセントを指導する時のポイント〜母音の上にアクセントがあります〜
第4章〈学力向上の習慣その4〉
習った英語は"使わせ"よ! ―表現させることを常に目指せ―
§1 文法学習後の「自己表現活動」@〜3人称単数現在形を用いて〜
§2 英語発言カード〜少しでも英語を話したら○を塗る〜
§3 文法学習後の「自己表現活動」A〜学習したら自分で文をつくらせる〜
§4 自己表現活動は,「単語」「文法」の総合力である〜1つを伸ばすことによって,他の部分も伸びる〜
第5章〈学力向上の習慣その5〉
教科書の英文を日本語に訳させよ! ―訳す練習をするから,読めるようになる―
§1 なぜ日本語訳をするのか?〜日本の英語教育界の誤謬を解く〜
§2 日本語訳指導〜ノート指導を兼ねて〜
§3 日本語訳をさせる〜「書けた人は,日本語に訳しなさい」〜
§4 日本語訳ができた生徒は?〜「黒板に書いてください」〜
§5 空白禁止の原則〜日本語訳も終わった生徒への課題〜
第6章〈学力向上の習慣その6〉
簡単な質問に,スラスラ答えられるだけの力をつけよ! ―基礎的な質問100に答える―
§1 スラスラ英会話のやり方
§2 スラスラ英会話の発展形〜QAA活動にする〜
§3 習ったことは"使わせる"〜教師への質問タイム〜
第7章〈学力向上の習慣その7〉
テストには訳を20点分だそう! ―テストで点が取れるから,生徒はやる気がでる―
§1 テストには,傾向があるべし
§2 力のつくことをだす
第8章〈学力向上の習慣その8〉
“楽しい”授業にせよ! ―楽しい授業ができて初めて,生徒は言うことを聞く―
§1 自画自賛…??? 私の著書を…〜楽しさのバリエーションが学べます〜
§2 なぜ,楽しい授業なのか…???〜楽しいから,生徒がついてくる〜
§3 楽しい授業を維持しつつ,本時のねらいにせまる指導事例〜冬ソナスキットから「現在完了形の授業」へ〜
第9章〈学力向上の習慣その9〉
“やる気”を引きだすようにせよ! ―教師主導ではなく,生徒からやる気を引きだす―
§1 エピソード@〜床屋での経験から〜
§2 エピソードA〜野口芳宏氏の著書より〜
§3 単語25問テストにおける自らやろうという気持ち〜4つに分けたコース別テスト〜
§4 タケノコ音読〜自分から進んで音読をする〜
第U部 中1英語の4月に,押さえておきたい大事なポイント10
―学習指導の基礎基本を理解しよう―
§1 中学1年の英語指導〜まず,ノートを揃えよ〜
§2 ノートを揃えるから指導ができる
§3 学習形態を少なくとも8種類,指導する
§4 学習形態その2〜4人組み〜
§5 学習形態その3〜ノートチェック〜
§6 学習形態を授業でどのように…〜中学1年の4月で〜
あとがき

まえがき

 生徒のできなさにつきあうのは,すべての教師の仕事である。

 前著『中学英語50点以下の生徒に挑む』(明治図書)では,英語を苦手としている生徒への指導法を記した。

 そこには,単語が書けない生徒への指導の「奮戦」を中心に,ある程度の達成感と希望を語った。

 あの著書で育った生徒たちの学力はどうなったか。

 成果十分であった。

 次ページの図をご覧いただきたい。

 これは,基礎学力部会からだされたデータであり,研究紀要にも記されている内容であるから,公表してもいいであろう。

 英語4つの観点のうち,3つが全国平均を上回っている。

 全国平均を上回るというのは,さほど難しいことではない。

 先生方の多くの学校では,平均を上回っていることと思う。

 しかし,注目していただきたいのは,この学年の生徒たちは,いわば,指導困難な生徒たちであったということである。

 その証拠に,英語以外の教科を見ていただければよく分かるだろう。

 決して学力が高いわけではない。

 小学校の時に,学級崩壊を起こしており,学習態度が極めて困難な状態であったのである。学級崩壊を起こした学年というのは,こんなにも学力が定着していないものなのか…と実感した年でもあった。

 でも,そんな彼らが大好きであった。

 私がこの生徒たちにやってきたことは,大きく次の5つである。


   図表W−1 各教科学年別の観点別到達度の比較

         観点別到達度学力検査(図書文化社CRT)


 表中の数字は,評価A及びBの生徒の割合(%)を,太字は,本校が全国平均を上回るものを示している。


 (表省略)


 @ 単語を「書ける」ようにする

 A 「音読」をしっかりさせる

 B 「英会話」をさせる

  ※習った文法は,使わせる

 C 日本語に「訳」させる

 D 文法は「理解」を重視する


 以上の5つである。

 私はこの5つを「基礎・基本」ととらえた。

 詳しくは,前著『中学英語50点以下の生徒に挑む』(明治図書)をご覧いただきたい。

 本書は,その第2弾とも言うべき,続編にあたる。


 教師をしている限りは,どうしても,英語のできない生徒をいかにできるようにさせていくか,毎年毎年の課題となる。

 毎年出会う子どもたちの中には,英語を苦手とする生徒が必ずいる。

 そして,この課題は,生徒が違えばこそ,永遠の課題となる。

 なぜなら,毎年,毎年,指導に悩むからである。

 前著の執筆から,約1年が過ぎた。

 この1年の間にも,私の指導法は,進化した。

 まだまだ語らなければいけないことがでてきたのである。

 例えば,


 @ テストで訳す問題を毎回20点分だす

 A ワークブックを攻略する

 B 暗記させる

 C 生徒の単語学習を自立させる

 D 楽しく教える


などなどである。


 翌年,私は,中学3年の担任になり,1年間教えた生徒たちとは,別れなくてはいけなくなった。

 残念であった。

 3年間,持ち上げたかった。

 しかし,新しい生徒たちとの出会いは,私に学びの機会を与えてくれた。

 そこでは,習熟度別の学習指導がなされ,私は発展コースの生徒たちを教えることになった。

 課題は尽きない。

 この学びは,どこかでまた,発表できたら…と思う。


 どうぞ,本書を読まれた感想などを送ってくださると幸いです。


  平成17年6月26日(日)

   トークライン中学秩父「JEサークル」代表 /瀧沢 広人

著者紹介

瀧沢 広人(たきざわ ひろと)著書を検索»

1966年1月 東京都東大和市に生まれる

1988年3月 埼玉大学教育学部卒業

1988年4月 埼玉県秩父郡皆野町立皆野中学校勤務

1993年4月 埼玉県秩父郡小鹿野町立長若中学校勤務

1997年4月 ベトナムホーチミン日本人学校勤務

2000年4月 埼玉県秩父市立尾田蒔中学校勤務

2003年4月 埼玉県小鹿野町立小鹿野中学校勤務

      現在に至る。

教育技術の法則化運動に学び,現在は,TOSS型中学英語研究会で勉強中。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 教職10年を迎えた頃、ふと自分の授業はこれで良いのかと思い、この本を手にしました。丁寧な授業を心がけたいと思っている先生方には大変素晴らしい本だと思います。私自身は英単語スキル(これは生徒にも好評です!)を使い指書きからペン書きまで1語1語を大切に覚えるという作業が気に入っています。また、英語通信もかなり参考になり、今では年間30号以上発行できています。楽しい授業も大切ですが、わかる授業が先ではないかという気がします。どんな生徒を育てたいのか悩んでいる先生方には、まさにお勧めの良書です!
      2009/7/11VOC
    • 「どこを」「どうすれば」生徒の力が伸びるのか、が具体的に書かれており、大いに参考になる。惜しみなく実践を紹介している。読んで得ばかりである。是非あなたも一読を!!
      2006/2/8新米英語教師
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