- はじめに
- 第一章 砂のクッション
- 〜砂の心地〜
- 子どもを包み込む砂場 〜砂場のスケール
- そっと触れる 〜人差し指の軌跡
- 指の間の感触 〜砂を握りしめる
- 砂の上に寝たい 〜砂場の空想
- 第二章 砂と水のいい関係
- 〜砂で形を造る〜
- 砂場に水を撒く 〜砂と水と子どもたちの融合
- ギュッと形を造る 〜モノを創り出す実感
- 砂のプリンが並ぶ 〜型をすっと抜く瞬間
- 第三章 砂とサラサラ土
- 〜秘密の土〜
- サラサラ土のある場所 〜サラサラ土の遊び
- 手のひらの泥だんご 〜丸める感触
- 混だんごが光る 〜球の美しさと感触
- サラサラ土で固めた三角山 〜砂場のエベレスト
- 第四章 砂場のタイナミズム
- 〜仮想遊戯の空間〜
- ダム工事に挑む 〜水の力を借りて
- 砂場のダイナミズム 〜仮想遊戯の空間
- 砂穴とサラサラ雪の富士山 〜砂に包まれて
- 第五章 モノトーンの中に咲いた花
- 〜砂場の色彩感覚と質感〜
- 砂のデコレーションケーキ 〜砂場のパーティー
- 砂に咲いた赤と緑 〜砂の生け花
- 七色のシャベルが並ぶ 〜砂場の道具とデザイン
- 第六章 拡散する砂場
- 〜子どもだけの小字宙〜
- すみかの中の砂場 〜ドーム型遊具の砂場
- 宙に浮かぶ砂のお城 〜木の上の砂場
- 一人だけの砂場 〜透明バリアの中で
- 移動する砂場 〜環境と自在な砂遊び
はじめに
今年の5月、長年の夢でもあった「子ども美術工場」を開設した。古い家屋を改造した「美術工場」は山々に囲まれたのどかな田園地帯にあり、自然の恵みを実感しながら子どもたちと刺激的な日々を過ごしている。
先日、子どもたちが庭にある足洗い場の水道で遊んでいた。排水溝がないためスロープの道を川のように水が流れる。子どもたちは、こんな場所を見逃さない。道に水路を掘ったり、ところどころに石や土でせき止めたりと道は子どもたちの格好の遊び場になっていった。
今、子どもたちの遊びの空間は管理されたものになってきている。便利さの代償として人間が自然と共存する、呼吸するような営みを失った。当然のように子どもたちの遊び場もなくなっていった。子どもたちは息苦しそうな表情を見せているが、大人はなかなか気づこうとしない。そうした子どもを取りまく環境の中、箱庭的な砂場は、子どもが自然児にもどれる唯一の場所になっているのかもしれない。
砂の心地は子どもたちに適度の刺激を与え、気持ちも解放してくれる。子どもが手を加えることで自在に表情を変え、子どもの気持ちを柔軟に受けとめてくれる。この本ではそんな砂と子どもとのやりとりを覗いてみた。
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明治図書

















