楽しいクラスづくりフレッシュ文庫48
ハナマル◎「通知表所見欄」の書き方
子どもが変わる文例108

楽しいクラスづくりフレッシュ文庫48ハナマル◎「通知表所見欄」の書き方子どもが変わる文例108

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第1章 子どもと対話のある所見の書き方上達法5か条/第2章 子どもと対話のある「所見文例」108(低学年編・中学年編・高学年編)


復刊時予価: 2,277円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-694813-5
ジャンル:
評価・指導要録
刊行:
13刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 120頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 子どもと対話のある所見の書き方上達法5か条
1.二つの所見
2.子どもと対話のある「所見」とは何か
第1条◎「先達の所見」を分析せよ
1.向山洋一氏の「若き日の所見」とその分析
2.向山洋一氏の「最近の所見」とその分析
3.向山洋一氏の「若き日の所見」と「最近の所見」の比較
第2条◎所見の書き方の原則を導き出し身に付けよ
1.所見の書き方の原則を導き出す
〔原則1〕 子ども(本人)の名前を入れて書け
〔原則2〕 子どもの長所を具体的に書け
〔原則3〕 子どもの努力や変容を具体的に書け
〔原則4〕 好意が伝わる言葉,温かい心が伝わる言葉を入れて書け
〔原則5〕 子どもに対する教師の願いや期待を入れて書け
〔原則6〕 所見の文体は敬体で書け
2.所見の書き方の原則を日常的に身に付ける簡単な方法
〔身に付け法1〕 赤ペンに子どもの名前,私メッセージを入れて行え
〔身に付け法2〕 「いい友タイム」で子どもの長所,努力を語れ
〔身に付け法3〕 長所等を見付けたら,すぐポスト・イットに書け
〔身に付け法4〕 学級通信は敬体で書け
第3条◎所見に書いてはいけないことを心得よ
1.所見に書いてはいけない6つの心得
〔心得1〕 短所を決め付けて書くな
〔心得2〕 短所を強調して書くな
〔心得3〕 他の子の名前を入れたり,他の子と比べて書くな
〔心得4〕 身体的な欠陥を書くな
〔心得5〕 家庭や親のことを書くな
〔心得6〕 評価の欄を見れば分かることを書くな
2.所見に書いてはいけない心得の裏返し5つ
〔裏返し1〕 子どもの長所資料を充分集めた上で書け
〔裏返し2〕 子どもの長所を強調して書け
〔裏返し3〕 本人の名前を入れて書け
〔裏返し4〕 身体的長所を書け
〔裏返し5〕 子どものことだけを書け
第4条◎子どもの長所情報,変容情報を集めよ
〔コツ1〕 まず,ルーズリーフノートとポスト・イットを用意せよ
1.ルーズリーフノートを1冊用意せよ
2.ポスト・イットを1束用意せよ
〔コツ2〕 長続きがするシンプルな記入方法にせよ
1.「ルーズリーフノート」の記入法
2.「ポスト・イット」の記入法
3.「ポスト・イット」の整理法
〔コツ3〕 毎日,書く時間を決めよ
1.授業時間中に書く
2.授業時間終了後に書く
3.机に向かったら,まず「積み上げ帳」を開く
〔コツ4〕 見る子をしぼれ
〔コツ5〕 子ども情報を見付けたら,すぐその場で書け
第5条◎所見の書き方の技法(ウラ技)を身に付けよ
〔技法1〕 一人きりで集中できるところで書け
〔技法2〕 所見の七つ道具を準備してから書け
〔技法3〕 所見は下書きせず,一気に書け
〔技法4〕 毎日所見を書く人数を決めて書け
〔技法5〕 すぐ書けない子の所見は飛ばして書け
〔技法6〕 所見の観点は学期ごとに変えよ
〔技法7〕 所見の文章は「所見欄」に空白を作らず,「所見欄」からはみ出さず
〔技法8〕 筆記具は万年筆タッチの水性ボールペンがベスト
〔技法9〕 書いた後は,ティッシュペーパーを挟んでおけ
〔技法10〕 修正は,削り取り法でせよ
第2章 子どもと対話のある「所見文例」108
1.低学年編
@ 学習の様子の所見文例15
よくできる子/ 努力家で成績のよい子/ 探求心のある子/ 学習にねばり強く取り組む子/ 授業中目立たない子/ 努力のわりに成績の上がらない子/ 発表するわりには成績の上がらない子/ 家庭学習に問題のある子/ やればできるのに問題のある子/ 学習に積極さが足りない子/ 基礎学力が不十分な子
A 行動の様子の所見文例21
基本的な生活習慣のついている子/ 明朗で快活な子/ 自主性を持った子/ 根気強く取り組む子/ 責任感のある子/ 創意工夫のある子/ 公共心のある子/ 思いやりのある子/ 公正・公平な子/ 協力性のある子/ 動植物に優しい子/ 進んで仕事をする子
2.中学年編
i 学習の様子の所見文例18
よくできる子/ 努力家で成績のよい子/ 探求心のある子/ 学習にねばり強く取り組む子/ 授業中目立たない子/ 努力のわりに成績の上がらない子/ 発表するわりには成績の上がらない子/ 家庭学習に問題のある子/ やればできるのに問題のある子/ 学習に積極さが足りない子/ 基礎学力が不十分な子
A 行動の様子の所見文例18
基本的な生活習慣のついている子/ 明朗で快活な子/ 自主性を持った子/ 根気強く取り組む子/ 責任感のある子/ 創意工夫のある子/ 公共心のある子/ 思いやりのある子/ 公正・公平な子/ 協力性のある子/ 動植物に優しい子/ 進んで仕事をする子
3.高学年編
i 学習の様子の所見文例18
よくできる子/ 努力家で成績のよい子/ 探求心のある子/ 学習にねばり強く取り組む子/ 授業中目立たない子/ 努力のわりに成績の上がらない子/ 発表するわりには成績の上がらない子/ 家庭学習に問題のある子/ やればできるのに問題のある子/ 学習に積極さが足りない子/ 基礎学力が不十分な子
A 行動の様子の所見文例18
基本的な生活習慣のついている子/ 明朗で快活な子/ 自主性を待った子/ 根気強く取り組む子/ 責任感のある子/ 創意工夫のある子/ 公共心のある子/ 思いやりのある子/ 公正・公平な子/ 協力性のある子/ 動植物に優しい子/ 進んで仕事をする子
あとがき

まえがき

 「所見の書き方」について,新任の頃から悩んできた。

 どう書いてよいのか分からなかったのである。

 だから,新任の数年間は「所見例文集」を片手に,よく似た子の事例があれば,それを流用した。実に情けない話である。

 その内,先輩教師から,所見の書き方のコツらしきものを教わった。

 「前半に長所を書き,後半に短所を書く」ということであった。

 この先輩教師の教えを基に,しばらくはこのスタイルで書いた。

 時は流れ,やがて,法則化運動を率いる向山洋一氏の所見と出会う。

 この所見との出会いは,私には衝撃であった。

 それ以後,私は,「所見の書き方」を根本から見直すようになる。

 その向山氏に出会ってから以後の,私なりの「所見の書き方の上達法」を書いたのが本書である。

 本書の特徴を短く言えば,次の通りになる。


 特徴1 「子どもと対話のある所見の書き方の上達法」を5カ条にまとめて書いてある。

 特徴2 「子どもと対話のある所見」の文例を,「従来の所見の書き方」と対比して示し,分かりやすくしてある。


 特徴1を,さらに具体的に述べれば,次のようになる。

 第1条では,「『先達の所見』を分析せよ」と,向山氏の所見の分析例を示した。

 第2条では,「所見の書き方の原則を導き出し身に付けよ」と,「所見の書き方の原則」及び「原則を身に付ける簡単な方法」を示した。

 第3条では,「所見に書いてはいけないことを心得よ」と,「書いてはいけない6つの心得」及び「それから学ぶ5つの裏返し点」を示した。

 第4条では,「子どもの長所情報,変容情報を集めよ」と,「5つの情報集めのコツ」を示した。

 第5条では,「所見の書き方の技法(ウラ技)を身に付けよ」と,「10の技法(ウラ技)」を示した。

 つまり,私なりの「所見の書き方の上達法」を「5カ条」で述べてみたのである。

 特徴2を,さらに具体的に述べれば,次のようになる。

 一つ目は,第1章で述べた「所見の書き方の原則」を生かした所見とは,具体的にどういうものかを分かってもらうために,「従来の書き方」と「子どもと対話のある書き方」を並列的に対比して示した。

 二つ目は,その所見文例をどの学年でも使えるように,低学年,中学年,高学年に分けて示した。

 その内の「所見文例を対比して示す試み」は,本書が初めてであると自負している。

 このような特徴を持つ本書であるが,願いは唯一つである。

 この本を手にとられた方が,少しでも「子どもと対話のある所見の書き方」を身に付けることができる一助になることである。

 本書が,「所見の書き方の改良」に役立つことである。

 もし,そうなれば,幸福の極みである。

 なお,本書に登場する子どもの名前は,すべて仮名であることをあらかじめお断りしておく。


  1996年12月   /柏木 英樹

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