- 1 改訂小学校理科の質的転換
- 1 はじめに
- 2 目標の改善
- 3 内容の改善
- 4 新しい理科教育の創造
- 2 キーワードで理解する小学校理科《理論編》
- 1 事象を比較する能力
- 2 変化と関係する要因を抽出する能力
- 3 計画的に観察,実験を行う能力
- 4 多面的に考察する能力
- 5 観察,実験
- 6 栽培,飼育
- 7 ものづくり
- 8 見通し
- 9 科学的な見方や考え方
- 10 課題選択
- 11 資質・能力
- 12 感じる
- 13 考える
- 14 実感する
- 3 キーワードで理解する小学校理科《実践編》
- 15 生物とその環境
- 16 物質とエネルギー
- 17 地球と宇宙
- 18 自然を愛する心情
- 19 問題解決の能力
- 20 自然の事物・現象
- 21 確証と反証
- 22 科学観
- 23 気付き,疑問と問題の醸成
- 24 完全変態と不完全変態
- 25 夏生一年生植物と落葉樹
- 26 昆虫の体のつくり
- 27 光の性質
- 28 回 路
- 29 磁石の性質
- 30 空気と水の弾性
- 31 金属・水・空気
- 32 乾電池と豆電球・モーター
- 33 光電池
- 34 月と星の集まり
- 35 水の三態
- 36 植物の発芽と受粉
- 37 魚の発生と母体内での成長
- 38 物の溶け方
- 39 てこの働き
- 40 振り子の運動と物の衝突
- 41 天気の変化と台風
- 42 流水の働き
- 43 動物の体の働き
- 44 動植物の養分のとり方
- 45 生物と周囲の環境とのかかわり
- 46 水溶液の性質
- 47 燃焼の仕組み
- 48 電磁石と電流の働き
- 49 流水や火山活動でできた地層
- 50 火山の噴火と地震
- 51 施設の活用
- 52 コンピュータ等の活用
まえがき
平成10年12月14日に小学校学習指導要領が全面的に改訂された。新学習指導要領は,2年間の移行期を経て平成14年度から完全実施される。この学習指導要領の特徴を一言でいうと,20世紀の総決算を行い,21世紀のスタートをかざる新しい教育の基準ということができる。
小学校理科においては,子供の問題解決という伝統を大切にしながら,新しい科学観を取り入れ,内容を厳選し,子供に育つ資質・能力を重視した。不易の内容を大切にしつつ,新しい時代を切り拓く力を子供たちに期待しているのである。
具体的には,植物や動物の栽培や飼育などの活動を通して生命を尊重したり,自然を愛する心情をいっそう重視した。また,子供たちが手を動かしてものづくりを行い,その中で自然の事物・現象の規則性を実感していく活動を重視した。さらに,我が国に特有な自然災害を内容として取り扱い,日常生活と関連づけた学習を重視した。
本書は,小学校理科の改訂作業において協力していただいた先生方を含めて,新しい時代の理科教育に中心的な活躍を期待されている先生方にご執筆をいただいた。理科の学習指導の質的転換に少しでも貢献できるならば,望外の喜びである。
平成12年2月 /日置 光久
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- 明治図書