- はじめに
- T 改訂のねらいと基本方針
- 1 教育課程の改訂の基本的な考え方
- 2 中学校理科の現状について
- 3 教育課程審議会の答申
- 4 改善の具体的要点
- 5 今回の改訂の特徴
- 6 これからの理科指導について大切なこと
- U キーワードで理解する中学校理科
- 教育課程審議会
- 1 知的好奇心・目的意識
- 2 科学的素養
- 3 科学的技術の進展と人間生活
- 4 自然環境と人間とのかかわり
- 5 日常生活と関連付けた理解
- 6 体験的な学習・野外観察
- 7 生きる力と理科
- 8 総合的な学習と理科
- 9 問題解決能力の育成
- 資質・能力
- 10 理科における基礎・基本
- 11 科学的な見方や考え方
- 12 自然を探究する能力や態度
- 13 多面的,総合的な見方
- 14 探究的な活動
- 15 思考力の育成
- 16 表現力の育成
- 17 判断力の育成
- 18 観察,実験結果から自らの考えを導き出すこと
- 19 内容の厳選の根拠と視点
- 理科の内容
- 20 2分野制
- 21 科学の基本概念
- 22 SI単位系への切り替え
- 23 小学校からの移行内容の扱い(音,中和,太陽や星の動き)
- 24 第1分野の主な内容の変更(力のつりあい,静電気,化学エネルギー,科学技術と人間)
- 25 第2分野の主な内容の変更(天体と地球の運動,減数分裂,自然の恩恵と災害など)
- 学習方法
- 26 個に応じた学習
- 27 ティームティーチング
- 28 社会教育施設との連携・外部人材の活用
- 29 環境・エネルギー教育的視点
- 30 飼育・栽培,採集
- 31 製作・ものづくり
- 32 地域教材・学習材の開発
- 33 生命尊重の態度
- 34 事故防止と薬品管理
- 35 コンピュータの活用
- 36 情報通信ネットワークの活用
- 評価
- 37 国際理科教育調査
- 38 教育課程実施状況調査
- 39 総括的評価と形成的評価
- 40 ペーパーテスト
- 41 パフォーマンステスト
- 42 自己評価と相互評価
- 43 情意的領域の評価
- 44 知識・理解の評価
- 45 技能・表現の評価
- 46 分析的思考と総合的思考
- 47 帰納と演繹
- 審議会・理科教育施策等
- 48 中央教育審議会
- 49 教育課程審議会
- 50 理科教育振興会
- 51 科学技術基本法
- 52 文部省の理科教育推進事業
- その他
- 53 理科離れ
- 54 理科の授業時数の変遷
- 55 選択理科
はじめに
現在,各学校では新しい教育課程についての研究や移行措置についての検討が進んでいることと思います。
今回の教育課程改訂のねらいは,教育課程審議会の答申に述べられているように,
・豊かな人間性や社会性,国際社会に生きる日本人としての自覚を育成すること。
・自ら学び,自ら考える力を育成すること。
・ゆとりのある教育活動を展開する中で,基礎・基本の確実な定着を図り,個性を生かす教育を充実すること。
・各学校が創意工夫を生かし特色のある教育,特色ある学校づくりを進めること。
であり,これらを通して「生きる力」を培うことです。
これらのねらいを達成する上で理科教育の果たす役割はきわめて大きいものがあります。
特に,自ら学び自ら考える力を育成することについては,今後理科教育で最も力を入れて取り組まねばならない課題であります。
理科離れや数学離れが進んでいるといわれている生徒に興味・関心や目的意識をもたせ探究心を呼び起こさせることは容易ではないことでしょう。
しかし,教育の質的な改善を図るよう工夫と努力を重ねていけば必ずそれは実現できるものと確信しております。
本書は,これからの理科教育を考えていく際に参考となる教育目標,内容,方法,その他関連事項についてのキーワードを解説したものです。理科教育の改善のために本書がいささかでも参考になれば幸いです。
/江田 稔
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