子どもが創る科学“わかる”喜びを実感できる理科学習・総合的な学習を通して

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「子どもが創る科学」としての理科と「生きる力」を育む「総合的な学習」との関わりをメインに授業をどうつくっていくか、事例をいれながら示す。


復刊時予価: 2,959円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-610013-6
ジャンル:
理科
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 168頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

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はじめに
T 「子どもが創る科学」としての理科学習と,「生きる力」を育む「総合的な学習」とのかかわり /森 一夫
1 なぜ,「子どもに科学を教える理科」でなくて「子どもが科学を創る理科」なのか
2 「生きる力」を理科学習から,総合的な学習にどう広げるか
(1) なぜ,いま体験の場,それも自然体験の場が必要か
(2) 総合的な学習に理科をどうかかわらせるか
U 子どもが創る理科学習の構想
1 「科学」は,子ども一人一人の中にある
(1) 自然の事物・現象のとらえ方は一人一人異なる――自分の自然認識
(2) 子どもは,一人一人が「自分の科学」をもっている
2 「自然認識」の変容が,「自分の科学」の変容をうながす
(1) 「自分の科学」の変容は,「自然認識」の変容から
(2) 変容する「自分の自然認識」
(3) 「自然認識」 変容の3つの型
3 「自分の自然認識」を子ども自身が変容させていく理科学習をめざして
(1) 「自分の自然認識」を子ども自身が変容させていく理科学習
(2) 「子ども自身が自然認識を変容させていく理科学習」を成立させるには
V 子どもが創る理科学習のポイント
1 子どもの実態をどうとらえるか
(1) 子どもの実態
(2) 事前調査PARTT
(3) 事前調査PARTU
2 子どもの実態をどのように授業へ生かすか
(1) 指導計画に生かす
(2) 問題発見の場に生かす
3 子どもが「自分の自然認識」を自覚し,問題解決にいどむようにするには
(1) 自分の考えを表現させることにより,自然認識を自覚するようにする
(2) ノートの工夫をする
(3) 子どもの表現を引き出す
4 友だちどうしのかかわりを生かして問題解決にいどむようにするには
(1) 「学び」の場としての集団へ
(2) 発表や話し合いの場での支援
5 子どもが「自分の自然認識」の変容を自覚するようにする
(1) 自己評価
(2) 相互評価
W 子どもが創る理科学習の実際
1 単元名 3年「じしゃくでしらべよう」 (自分の考えを自由に表現し自覚する工夫)
2 単元名 4年「生き物のくらし」 (問題意識を持続させるための工夫)
3 単元名 5年「てこのはたらき」 (問題発見を促す導入の工夫)
4 単元名 6年「電流のはたらき」 (子どもの見通しを大切にした問題解決の工夫)
X 子どもが創る総合的な学習
1 理科学習をもとにした総合的な学習
(1) 理科学習と総合的な学習の関連
(2) 理科学習から生まれる総合的な学習のテーマ一覧
(3) 総合的な学習の時間の情報の使い方
2 実践事例
(1) 理科学習から校内の環境をみつめるメダカの川は謎だらけ
(2) 身近な環境と理科学習とを関係付ける野草と友だちになろう
(3) 理科学習から問題を見つけ,地域社会と共に解決するダイズから豆腐へ
(4) 理科学習から発展させ,地域環境をみつめる校区内の環境リサーチをしよう
3 学校ビオトープへの誘い
(1) いま,なぜ,学校ビオトープなのか
(2) 学校ビオトープがもたらす教育的効果
(3) 学校ビオトープ推進上の留意点
(4) 学校ビオトープを活用した環境教育の実際
おわりに

はじめに

 21世紀の幕が開き,平成14年度より学校完全週5日制が導入され,新学習指導要領に従った教育がはじまります。戦後の日本の教育で,今回ほど強く教育改革を断行したことはなかったと思います。それだけ,わが国の教育は危機に瀕しているということであり,これからの教育に対する期待も大きいと考えられます。

 理科教育の分野でも,近年,青少年の理科離れや科学嫌いが大きな問題として叫ばれております。理科好きな子どもを育てるために,価値ある自然体験を工夫して,意欲的に自ら学ぶ,心豊かな子どもを育てていくことが,小学校教育に課せられた大きな使命と考えます。

 大阪市小学校教育研究会理科部では,大阪教育大学教授,森一夫先生の監修のもとに,明治図書出版社より理科教育書を2度刊行しました。昭和56年の「個の活動を誘発する理科授業のすすめ方」と平成2年の「ひとりだちを目指す生活科・理科学習」です。ともに,新しい指導要領を先取りした実践であり,子ども自身が主体的に学習していくための内なるエネルギーをいかに誘発していくかを明らかにしたものです。

 平成2年の全小理大阪大会後も,私たちは,さらに子どもの主体的な問題解決活動を大切にし,子ども自らの自然認識を自覚しながら深めていく理科学習指導の在り方を研究してきました。昨今,理科教育の研究図書は低調になりつつあります。私たち市小理・研究委員は「理科教育研究の灯を消してはならない」という熱い思いと市小理の伝統を引き継ぐため本書の執筆に取り組みました。新学習指導要領の趣旨にそい,「生きる力」を育成する理科学習を柱として,新設された総合的な学習にも筆をすすめました。理科学習と総合的な学習が有機的に関連して,より一層理科学習を充実させていくことが大切と考えます。理科学習の時間数が減少しても,子どもの理科学力が低下しないようにしなければなりません。そのため,基礎的・基本的な内容の定着をはかるとともに,自ら学ぶ喜びや楽しさを味わうことのできる指導へ改善を続けていくことが肝要です。本書は私たちのささやかな実践をまとめたものです。

 最後になりましたが,今回で3度めの監修を賜りました大阪教育大学教授の森一夫博士に第T章のご執筆までお願い申し上げ,深く感謝の意を表します。また,出版にあたって格別のご配慮を賜りました明治図書の樋口雅子様に厚くお礼を申し上げます。


  平成13年3月

   全国小学校理科研究協議会副会長

   大阪府小学校理科研究会連絡会会長

   大阪市小学校教育研究会理科部長

   大阪市立阿倍野小学校長

   /荒岸 啓一

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      明治図書

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