大森塾の提案シリーズ6
日本の伝統音楽を授業する

大森塾の提案シリーズ6日本の伝統音楽を授業する

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「自称音痴」の生徒でも伸び伸び楽しめるのが伝統の力!

簡単に楽しく取り組める伝統音楽の授業のアイデア満載。箏、鑑賞など「誰でもできる、すぐできる和楽器の指導」で伝統音楽にどっぷりつかる。鑑賞指導は「聴く観点」が分かれば好きになる。わらべうたも子守唄も民謡も、楽譜の見方など料理しだいで熱中する授業に!


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ISBN:
978-4-18-602126-4
ジャンル:
音楽
刊行:
対象:
小・中
仕様:
A5判 112頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
T だれでもできる すぐできる 和楽器の指導
一 大逆転現象が起きた箏の授業
1 リコーダーより簡単!
2 これで安心! 楽器の準備
(1) 近隣の学校から借りる
(2) 柱は立てっぱなし
(3) 龍頭にはちまき・七の糸を赤く
(4) 誠心誠意、説明すれば、やんちゃにも伝わる
3 全六時間 歌あり、鑑賞あり、クイズあり、もちろん演奏も
(1) 単元の指導計画
(2) 事前準備は学習カードと画像
4 うまくいくポイント
(1) まず歌う
(2) 主に模倣によって学習する
(3) 曲を短いパーツに分け、新しい課題への抵抗を少なくし、既習のパーツを繰り返し学習する
(4) 学習カードを利用して、課題意識を継続させる
5 一時間目の授業
(1) 模範演奏を見て、演奏のイメージをつかむ
(2) 情景をイメージして歌詞唱する
(3) クイズで分かる「箏は龍」!?
(4) 一つの班を見本にして隊形作り
(5) 構え方を知るために、各部の名称も覚える
(6) 糸番号唱は音程をつけて
(7) 一時間目は一行目だけ 欲張らない
6 二時間目の授業
(1) 「ガ」行を鼻濁音で歌う
(2) 前時の復習はテンポよく次々と
(3) 糸番号唱、空弾き歌いで、弾かないうちにイメージトレーニング
(4) 一時間に一つだけ技を教える
7 三時間目以降の授業
(1) 意志の「む」の歌い方
(2) 残りは最後の一行だけ
(3) 合格した班は、斗為巾を使って
(4) 大逆転現象とは
二 思い切って三学期は日本の伝統音楽に「どっぷりつかる」 箏〜鑑賞〜アンサンブル
1 いよいよ授業開始
(1) 全部の弦にマーカーを、七弦は赤で
(2) 男女の仲がよくなる! …男女混合グループ三〜四人に分ける
(3) 準備片づけも、ゲーム感覚でやる気にさせちゃう!
(4) 練習回数の確保! テンポよくローテーション、待っている間も一緒に練習
(5) スモールステップでレベルアップ
(6) 相互評価による検定で、技術向上
(7) 上手になりたい…問題意識を持った頃こそ「鑑賞」
(8) 箏だけで終わらせない! 〜教頭先生の尺八と合奏〜
2 生徒の感想から
U 聴く観点が分かれば好きになる 伝統音楽の鑑賞
一 まず体験ありき 〜子どもが没頭する鑑賞の授業
1 一年生の三学期に「どっぷりつかる」
(1) 授業の流れ
(2) 聴き方を示すことで集中した実際の授業
(3) 日本の音楽のよさを外国に紹介すると〜生徒のプリントより
(4) 生徒が一時間集中して聴いたワークシート
二 三年生だからこそ、伝統音楽のよさがわかる!
1 「吉田兄弟かっこいい!!」
2 授業の流れ
3 実際の授業
4 生徒のまとめより
5 ワークシート
V わらべうたも子守唄も民謡も料理しだいで熱中する
一 気になるあの子も大満足「わらべうた」で遊んじゃおう
1 気になるあの子が「わらべうた」で変わった
2 授業例
(1) 鬼(決め)遊びで遊んじゃおう
(2) 「ぴょんこ節」で遊んじゃおう
(3) その子守唄で子守をしているのはだれ?
(4) 肩叩きリズム&童謡パートナーソング
二 楽譜の見方が変わる「日本の歌」の指導 〜キーワードは「音楽を形づくっている要素」
1 「音楽を形づくっている要素」って何?
(1) 〔共通事項〕って何?
(2) 「共通教材」って何?
2 楽譜を見ることが楽しくなった〜「おぼろ月夜」の実際の授業
(1) 新曲が歌えるようになる三つの指示
(2) 三拍子感覚を身につけるリズム遊び
(3) 「反復」を見破るリズム叩き
(4) 歌詞内容を理解する「一字読解」
(5) 「強弱」を見破る「赤えんぴつ」
3 楽譜から色々なことが見えるようになった〜「ふるさと」の実際の授業
(1) 新曲は三つの指示で
(2) 三拍子感覚はリズム遊びで
(3) 「反復」探しはリズム叩きで
(4) 歌詞内容は「一字読解」で
(5) 「強弱」探しは「赤えんぴつ」で
4 「おぼろ月夜」と「ふるさと」の〔共通事項〕
(1) 「おぼろ月夜」
(2) 「ふるさと」
5 「音楽を形づくっている要素」を知った子どもたち
三 「自称音痴」の生徒が伸び伸び歌える民謡の授業
1 中学生にとって民謡は歌いやすい
2 まず、教師が歌って見せよう
3 個別評定(検定)をしよう
(1) 局面を限定する
(2) 二段階より数段階にすると挑戦したくなる
(3) 一人よりも、二人か三人で
(4) 最初の一組が来ないとき
4 導入の授業案
(1) 教師の範唱を真似させる
(2) オペラ歌いと民謡歌い、両方やってみる
(3) お腹に力を入れる、パンチして「ヤーッ!!」
(4) 手振りでこぶしをつける
(5) こぶし検定
(6) 一人一人が自信を持ったらみんなで歌う
(7) 二時間目には一人が旋律、一人が合いの手
5 「世界の声」の単元で
おわりに

はじめに

? え? 日本の伝統音楽の指導? 前の指導要領から入ってるでしょ?

A でも、まだやってない学校もあるでしょ? 楽器がないよー、時間がないよー、指導者がいないよー、とか言って。やっても、地域の人を呼んで聞かせるだけだったり、生徒にはちょっと触らせるだけだったり。

? だって、ほんとに時間がないんだよ。週一時間しかないんだもの。

A 大丈夫。他の内容もやりながら、和楽器もできる方法もあるんだよ。

? しかも、前の指導要領と何かちがうんでしょ?

A 平成一四年の中学校学習指導要領では、和楽器は、三学年間で一種類以上「用い」させればよかったんだけど、今回の指導要領では

  「言葉と音楽との関係、姿勢や身体の使い方についても配慮すること」

 となっているね。

  そうそう、歌唱教材は、

  「民謡・長唄などの我が国の伝統的な歌唱のうち、地域や学校、生徒の実態を考慮して、伝統的な声の特徴を感じ取れるもの」

 とも書いてあるよ。

? 民謡の発声なんて、知らないよ。習ったことないし、教えられないよ。

A それも大丈夫。やり方を教えてあげるよ。

  日本人なのに、日本の伝統的な音楽をできないとか、知らないとか、今までがおかしかったんだよ。

  それに、やっぱり日本人だから、日本の音楽のDNAが入ってるみたいだよ。ちょっとやってみれば、すぐできるもの。生徒の方ができるのは早いし。

  とにかく、すっごく簡単だし、生徒が意外とのってくるんだ。案ずるより産むが易しだよ。

  さあ、難しく考えてないで、音「楽」なんだもの。PLAYしようよ。

  日本でだって、

  「管弦の御遊びせさせ給ひて」

  なんて言うでしょ。楽しく遊ぼうよ。

  さ、早く早く!


   /西邑 裕子

著者紹介

西邑 裕子(にしむら ひろこ)著書を検索»

新潟大学卒業

新潟大学大学院教育学研究科修了

新潟県公立中学校勤務

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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