- まえがき
- 第2巻 刊行の趣旨
- 第1部 理論編
- T 改訂学習指導要領と新しい保健体育の課題
- 1 保健体育科の改訂のポイント
- (1) 目標の改善について
- (2) 内容及び内容の取り扱いの改善について
- 2 これからの新しい保健体育の課題
- (1) 体育分野
- (2) 保健分野
- U 「体力を高める運動」のねらいと授業づくり
- 1 「体操」から「体つくり運動」へ
- 2 「体つくり運動」のねらいと内容
- (1) 体ほぐしの運動
- (2) 体力を高める運動
- 3 生徒の体力等の現状
- 4 「体力を高める運動」のねらいと授業づくり
- (1) 年間計画への位置付け方
- (2) 単独単元または組み合わせ単元としての授業づくり
- (3) 指導のポイント
- (4) 学習計画の立て方と進め方
- (5) 評価のあり方
- 第2部 実践編
- T 「体力を高める運動」の授業モデル
- 1 主として動きを持続する能力を高めるための授業モデル
- 単元のねらい/ 授業づくりのポイント/ 指導計画/ 授業展開の例(学習活動の例)/ 学習カード/ まとめ,授業を終えて
- 2 主として体の柔らかさを高めるための授業モデル
- 単元のねらい/ 授業づくりのポイント/ 指導計画/ 単元計画/ 生徒の実態(立位体前屈)/ 体育の授業における「感想・考察」について/ 評価について/ 授業を終えて
- 3 主として巧みな動きを高めるための授業モデル――ダブルダッチの実践を通じて
- 単元のねらい/ 授業づくりのポイント/ 指導計画/ 授業展開の例/ 指導資料,学習カード/ 授業を終えて
- 4 主として力強い動きを高めるための授業モデル
- 単元のねらい/ 授業づくりのポイント/ 指導計画/ 授業展開の例/ 指導資料,学習カード/ まとめ,授業を終えて
- 5 仲間と行う体力を高めるための授業モデル
- 単元のねらい/ 授業づくりのポイント/ 指導計画/ 授業展開の例/ 指導資料,学習カード/ 授業を終えて
- 6 個に応じた体力トレーニングの授業モデル
- 単元のねらい/ 授業づくりのポイント/ 指導計画/ 授業展開の例/ 指導資料,学習カード/ 授業を終えて
- U 生徒の関心を高める実践事例
- 1 主として動きを持続する能力を高めるための実践例
- 特性とねらい/ 運動と心拍数の関係/ ウォーキングやジョギング(ウォーキング,ジョギング,学習の要点,学習指導の留意点,各種の運動例)/ エアロビクス(エアロビクス,学習の要点,学習指導の留意点,エアロビクスの運動強度,運動プログラム,音楽の利用,各種の運動例)
- 2 主として体の柔らかさを高めるための実践例
- 特性とねらい/ 学習指導の方法や留意点/ 各種の運動例(関連した体ほぐしの運動例,柔らかさを競ったり認め合う運動例,柔らかさを高める柔軟運動例,学習の進め方の例,学習カードの例)
- 3 主として巧みな動きを高めるための実践例
- 特性とねらい/ 学習指導の方法や留意点/ 巧みな動きを高める運動例/ 生徒の意欲的,主体的,継続的な取り組みを促進する実践例,学習カードの例
- 4 主として力強い動きを高めるための実践例
- 特性とねらい/ 学習指導の方法や留意点/ 力強い動きを高めるための運動例(1人やペアで協力して行う運動,用具を使った運動,器械や固定施設を使った運動)
- 5 総合的に体力を高めるための実践例
- 特性とねらい/ 学習指導の方法や留意点/ 各種の運動例(用具を使わないで自分の体重のみを利用する運動,器具や用具を使った運動,持久力の強化を目的としたサーキット・トレーニングコース例)
まえがき
平成14年度から全面実施された新しい学習指導要領においては,生徒に[生きる力]をはぐくむことを目指し,各学校が,創意工夫を生かし特色ある教育活動を展開することが求められている。
したがって,保健体育科においては,改善の趣旨を踏まえ,新しい課題に対応していかなければならない。
特に,体育分野においては,新しい内容である「体ほぐしの運動」と「現代的なリズムのダンス」についてその基本的な考え方に基づく学習内容とその指導法が新たな課題である。そして,自然体験的な活動の重要性が指摘されていることから新たに位置付けられた「水辺活動」については先進的な取り組み,授業の実践例としてのモデルの作成が課題である。さらに,子どもたちの体力は長期低下傾向に歯止めがかからない状況にあることからその向上方策はいかにあったらよいか今日的な重要課題である。
保健分野においては,課題解決的な学習活動を通して,単に個人生活における健康・安全に関する知識・理解にとどめることなく,自ら学び自ら考え,意志決定を行うことができるよう,実践力を養うための授業モデルの作成が課題である。
以上のことから,今回は,上述の新たな喫緊の課題に対応するために,その授業モデルを開発し,各学校の授業の充実に資するようにした。
その際,もっとも留意したことは,基本的な考え方を十分共通理解できるよう分かり易く解説をしたこと,学習指導の意図を明確にした指導計画(単元計画)を作成したこと,学習内容を基礎的・基本的な内容に精選するとともに参考となる多くの活動の事例を明示したこと,そして,活用しやすい1単位時間の指導案を提示することなどであった。
各巻それぞれに特色があるので,大いに参考にしていただきたい。執筆者は,それぞれの分野で実績のある方ばかりであることから,各学校の先生方にとって示唆に富む内容になったものと確信している。と同時に,よりよい取り組みをされている方からのご叱正,ご助言もいただければ幸いである。
なお,他の運動領域等の指導事例については,本明治図書の『改訂中学校学習指導要領の展開 保健体育科編』(平成11年刊行)を参照していただきたい。
終わりに,本書の発行に際して,石塚嘉典氏,大場亨氏に大変お世話になった。心から感謝したい。
平成15年2月 /本村 清人
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- 明治図書