- まえがき
- 一 子どもを安定させる学級経営術
- 1 学級の状態を評定する子どもの目
- 2 学級開き―黄金の三日間をいかにすごしたか―
- (1) 一日目(始業式・学級指導四〇分×二)
- (2) 二日目(四五分×六)
- (3) 三日目(四五分×五)
- 3 教室がしーんとなる自習体制は朝の会で作る
- (1) 確認の原則
- (2) 徹底の原則
- (3) 途中確認の原則
- 4 学級会の開き方を見直す―子どもに任せて修正せよ―
- 5 学級をプラス風土に明るくする演出
- (1) 楽しいゲームは教師が教える
- (2) 子どもを乗せる技術を持つ
- (3) 簡単なチャレランを時々やる
- 6 年に一回はしたい―◯◯達成大パーティ―
- 7 教室掲示に困らない授業展開法
- 8 学級文庫を増やそう
- 二 学級の問題を解決する経営術
- 1 学級のルールを守らせる方法
- (1) きまりは成文化し、教室に掲示しておく
- (2) 四月、子どもとの闘い方
- (3) シャーペンとの闘い
- 2 けんか両成敗の解決の仕方
- 3 ささやかな場面での学級経営Q&A
- 三 教室の障害児にやさしい対応術
- 1 特別支援を要する子どもたちの特徴
- 2 特別支援を要する子どもたちへの対応原則
- 3 見通しを持たせて、混乱を防ぐ
- (1) 一日の見通しを持たせる
- (2) 整理整頓が苦手な子への支援
- (3) マイ◯◯を用意する
- 4 個に応じた指導で子どもを変える
- (1) 五感を使った学習方法に移行する
- (2) 分ければわかる原則
- (3) 習熟度別少人数授業での効果
- 5 興味のない子には、視覚と聴覚に訴える物を用意する
- (1) 四五分まったく学習に参加しなかった子
- (2) トラブルから混乱が始まる
- (3) 小刻みな変化と子どもの視覚に訴える
- 四 親の協力を得るための対応術
- 1 学級通信の威力
- 2 子どものけがへの対応は迅速に
- 3 学業不振児の保護者へのアプローチ
- (1) いち早く情報を得る
- (2) 子どもを変える・子どもが親を変える
- (3) ユースウェアを変える
- 4 気になる子の親との接し方
- (1) 親身になって話を聞く
- (2) 子どもの事実だけを知らせる
- (3) やんちゃ坊主が変身した
- (4) 子どもをほめ、保護者と連携することで子どもは変容する
- 五 若いからこそできる教師修業
- ―若い教師へのメッセージ
- 1 挫折からの出発
- 2 斎藤喜博との出会い
- 3 追試授業の始まり
- 4 研究会に参加する
- 5 授業のテープ起こし
- 6 「授業の原則十箇条」を身に付ける
- 7 授業を公開する
- 8 サークルを作る
- あとがき
まえがき
学級経営と授業は表裏一体である。
授業の上手な教師は学級経営にも長けている。
学級を統率する術を知っている。
一年の中でどの時期に危機が待ち受けているかを知っている。だから、事前にその対策を練る。
子どもへの対応が後手にまわらない。常に先手先手と手を打っていく。
また、そのような教師は子どもの心をつかみ、学級を活性化するようなイベントを仕組むことができる。それでいて学習習慣もそつなく付けている。
教材研究をし、授業を組み立て、数多くの研究授業をこなして授業がうまくなるように、学級経営の技術も磨かなければ身に付けることができない。
TOSSの教師であれば、誰でも黄金の三日間のことを知っている。知っているから学級開きの前にできる限りの準備をする。
TOSSの多くの教師は、子どもと出会う前に名前を覚えてしまっている。学習指導要録や昨年の担任から話を聞き、子どもの情報を何度も読み返しているからである。
学級の組織の作り方には人一倍神経を使う。一年間、学級を動かす基本であるからだ。
混乱しないように、スムーズに学級運営ができるように、子どもの意見も採り上げ組織を作っていく。
子どもの意見を採り上げるが、決して子どもに振り回されない。そのコツを知っている。
このようなことは、学習しないと身に付かない。教育書だけでなく多くのビジネス書などを読み、正しい方法を体得する努力が必要なのだ。
先人の実践に触れ、それを追試し、原理原則を身に付けてきたから、プロと呼ばれる経営ができるようになったのである。
教師は理想を持つべきだ。自分はどのような授業をしたいのか、どのような学級を作りたいのか、具体的にイメージできないといけない。
いい授業とはどういうものか知っているから目標を持つことができる。それと同じように、すばらしい学級を訪問して自分の目に焼き付けることが必要である。
いい授業をすれば、自然に学級はよくなる。だからあらためて学級づくりをする必要はないと言う教師もいるだろう。
しかし、私はそうは思わない。学級は生き物だ。子どもたちは日に日に成長している。学級経営が固定化すると子どもたちも怠慢になっていく。常に学級は変わっていかなければならない。その方向を教師は照らしてあげなければならない。
特別支援を必要とする子どもたちもいる。その子たちへの正しい接し方も学ばなければならない。我流は子どもを反抗的にし、不幸をもたらすからである。
本書は、学級の組織づくりから特別支援を必要とする子どもたちへの接し方まで紹介している。多くの若い先生方に役立てれば幸甚である。
二〇〇六年六月 /松藤 司
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明治図書
















