教科のおもしろさを味わう授業
“学ぶ意欲”が育つ授業の手だて

教科のおもしろさを味わう授業“学ぶ意欲”が育つ授業の手だて

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結論を覚えさせる授業から教科の醍醐味を伝える授業へ。

各教科は人類の文化遺産の結晶ともいえる奥が深いもの。中学生ともなると、その入り口に立ち、そのおもしろさを味わって欲しいと授業のどこにどう工夫するか、実践例で示す。知的好奇心を高め、意欲的に学習する手だてを詳述。


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ISBN:
4-18-511604-7
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 208頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
T 人間の営みとしての教科〈総論〉
〜よりよいものを生み出す協同的な活動〜
1 Y君からのメッセージ
2 文化になっていく営み〜「学ぶ」ということ〜
3 人間の営みとしての教科(仮説)
4 子どもたちが経験したり、創りあげたりする「もの・ こと」
(1) 子どもが語る「人間の営みとしての教科」/ (2) 子どもたちが創る「ルール」と「役割」
5 「よりよいものを生み出す協同的な活動」とは
(1) O君の問い〜共有される問い〜/ (2) 「よりよいものを生み出す協同的な活動」とは
6 文化的な実践への誘い
(1) 教師自身が文化的な実践に参加し、「ほれなおす」/ (2) 子どものこだわりある活動を保障する〜活動の多様性を認める〜/ (3) 教師が「価値的な位置づけ」をする/ (4) 価値の浸みた子どものふるまい〜子ども同士の「価値的な位置づけ」〜/ (5) アンテナを広げる子どもたち〜誰が何をしているのかわかるようにする〜/ (6) 「学びの足跡」を大切にする
7 生きがいになっていく「学び」
U 人間の営みとしての教科〈各教科の主張と実践〉
国語科 言葉とかかわり、仲間とかかわり、「生」とかかわる営み
1 「学び」の転換〜国語科の「学び」〜
2 国語科の「学び」の実現〜子どもたちと創る教室〜
3 育まれたもの・こと〜「国語の討論は、ゲームじゃない!」〜
社会科 社会的事象を吟味し、自分たちなりの社会像を創る
1 自分たちなりの社会像を創るとは?
2 社会科のおもしろさを味わうために
3 変わっていく子どもたち
数学科 共に数学を創りあげようとしていく活動
1 「数学する」授業
2 「数学する」授業を巻き起こすために
3 「数学する」授業で育まれる姿勢、「もの・こと」
理科 科学する子どもたち
1 科学するということ
2 科学する授業
3 科学する授業をもとめて〜授業者の手だてとは〜
4 創りあげられる自分たちの科学
音楽科 よりよい音楽を仲間と共に創りあげていく活動
1 音楽のおもしろさとは
2 音楽のおもしろさを共に味わうために
3 音楽科で子どもたちに育まれる姿勢、「もの・こと」
美術科 自分の思いを大切にし、自分なりの表現を高め合う
1 美術のおもしろさ
2 美術科で大切にしているもの
3 子どもたちに育まれる姿勢、「もの・こと」
保健体育科 生涯スポーツへの誘い
1 私たちがめざすこと
2 合理的な動きを追求するおもしろさ
3 姿勢、もの・こと
技術・家庭科 創意工夫し、試行錯誤しながら、豊かな生活を追求していく活動
1 技術・家庭科の営み
2 技術・家庭科の「よりよいものを生み出す協同的な活動」を巻き起こす手だて
3 技術・家庭科で子どもたちに育まれる姿勢、「もの・こと
英語科 英語を用いて仲間とふれ合い、共に英語表現を追求していく活動
1 英語科の学び
2 共に英語のおもしろさを味わうために
3 英語科で育まれる姿勢、「もの・こと」
V マイカリキュラムと評価
1 評価の考え方〜教師も共に学ぶ〜
2 マイカリキュラム〜子どもたちと教師の生き生きとしたおもしろい営み〜
3 各教科のマイカリキュラム例
国語科/ 社会科/ 数学科/ 理科/ 音楽科/ 美術科/ 保健体育科/ 技術・家庭科/ 英語科
「授業を文化的な営みの場に」 /村山 功
あとがき
研究同人

はじめに

 日本社会は、今、構造的に大きく変わろうとしています。子どもや教育を取り巻く環境も厳しい状況に陥っております。そのため、私たちは、学校のあり方や、教師と子どもとの関係、授業のあり方といった根本的なとらえを明確にし、具体的な実践例として伝える必要があると考えてきました。

 本書は、本校において行われた教育研究をまとめたもので、授業実践を通じて、教科の「学び」のあり方を問い直したものです。私たちはよりよいものを求め、生み出そうとする人々の、生き生きとしたおもしろい営みを「文化的な実践」ととらえ、それを各教科の授業の中で実現させることが、「学びの姿」であると考えてきました。そして、こうした営みを実現している教科を「人間の営みとしての教科」とし、この営みを積み重ねることによって、子どもたちが自分なりの教科観などを創りあげていくと考えました。

 こうした活動を通じて、子どもたちが教科の学びがいをみつけることができれば、「生きる力」を育てることに結びつくものではないかと考えています。

 是非ご一読され、忌憚のないご意見を頂ければ幸いです。


  平成16年5月   静岡大学教育学部附属静岡中学校校長 /塩川 亮

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