指導力アップ術4
学習技能を鍛えて「追究の鬼」を育てる

指導力アップ術4学習技能を鍛えて「追究の鬼」を育てる

投票受付中

子どもの感性を重視する授業が「追及の鬼」を育てる。

「学習技能」は「追究の鬼」を育てるために必要な条件だ。教師が鮮明なねらい=追究の鬼を育てたい、を持って授業に取り組むと子どもたちはちゃんと応えてくれる事例を示す。


復刊時予価: 2,673円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-509428-0
ジャンル:
授業全般
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 176頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 「追究の鬼」を育てるには
一 教材を「太陽」にする教材研究を ──授業は「材料七分に腕三分」──
二 教える授業から追究する授業へ ──疑問を持たせて考え、調べる喜びかきたてる──
三 授業で育てたい学力 ──問題点を見抜く力を養う──
四 社会科で必要な「学習技能」
1 問題を発見する技能を育てる
2 「調べ方」を鍛える
3 調べたら必ず表現するように
五 教師の考えを具体例で示す
1 具体的に教師の姿勢を示す
2 ネクラのマントをぬがす
3 教室はまちがうところだ!
U 子どもが願う授業
一 おもしろい授業
二 おもしろくない授業
三 子どもを「南極の魚」にしてないか
四 三年間の社会科で一番おもしろかったもの
五 子どもたちの考えるおもしろさ
六 子どもの感想文と考察
V 「追究の鬼」を育てる単元構成
一 若い教師からの手紙
二 単元構成はどうあるべきか
三 四年生の単元構成
四 五年生の単元の考え方
W 「追究の鬼」を育てる授業
─教科書の写真一枚で授業を創る
一 教材開発と教科書
二 松野孝雄氏による授業記録 ──高知平野の野菜の早作り──
1 どこかな?
2 高知になぜビニルハウスがあるか?
3 季節はいつか?
4 気候と海流・山地との関係
5 写真の方向はどちら向き?
6 ビニルハウスの並び方
7 海岸の砂地で作物を作っているわけ
8 「綿こ」は何のために使うの?
三 授業で考えていること
四 この授業から学ぶこと
1 松野孝雄氏の文
2 菅原光敏氏の文
3 二人の文を読んで
4 黒崎直人氏の文
5 黒崎氏の文を読んで
6 渡辺直人氏の文
7 渡辺氏の文を読んで
五 資料・三里の園芸のうつりかわり
六 子どもの追究
七 追究の鬼は「戦争」(論争)を好む
X 基礎的技能を教え応用の仕方を鍛える
一 教材を鮮明につかむ
二 鍛えれば子どもは育つ
三 応用の仕方を鍛える
Y 本気でやってみたいことを引き出し、爆発させる
一 挑発して好奇心を引き出す
二 主婦の仕事に挑戦
三 総合的学習をさらに発展させる
四 子どもの驚きそうなモノをさり気なく置いておく
1 聴診器
2 青虫
3 みそ
五 四つのことを考えて授業を組織する
Z 教師と子どもの感性を問い直せ!
一 教師の感性を問い直す
二 子どもの感性を問い直す
[ 面白い教材で学習技能を育てる
一 「追究の鬼」を育てたい
二 追究する道具としての「学習技能」
三 追究に値する教材の開発
あとがき
有田和正主要著書一覧

まえがき

 今に限らず、いつの時代でも教育界に向けられる目は厳しい。それは、社会の人々が日本の将来のために有為な人材を育ててほしいと願っているからである。教育のあり方が、国の将来にかかっているからである。この社会の要請に、今の日本の教育界は応えているといえるだろうか。ちょっと心もとない感じがしている。

 学力低下、学級崩壊、マナー不足の子どもの続出。それに何よりも授業の質の低下が指摘され、教師の研修も、初任研からとうとう十年研までしなくてはならなくなった。社会はどんどん変化しているのに、教育界は旧態依然としてなかなか変わらない。

 子どもたちは、面白くもおかしくもない授業に耐えかねて、小・中学生まで新聞に投稿するまでになっている。ある高校生は、「教師の質の悪化はすさまじい。もっと生徒本位の授業を考えてほしい」と、悲鳴とも思えるような投稿をしている。これは、子どもたちの「声の代表」とわたしは受け止めた。これとの関係か、大阪では学力不足と認定された教師が分限免職になった。

 こうした社会的状況を「社会からの要請」と受け止め、「指導力アップ術シリーズ18巻」を、この機に出すことにした。今ほど教師の指導力が注目されている時代はないからである。

 まず、「授業とは何か」ということを明らかにしながら、今求められている「真のプロ教師像」を究明してみた。それはただの指導技術ではダメである。プロ教師は、深く確かな内容と、子どもに対する深い愛情の裏づけのある人でなくてはならない。

 保護者たちは、担任教師の実力を、いろいろな面から常に観察している。昔ながらの授業をしていたのでは、たちまち「指導力不足」のレッテルをはられる時代である。こうならないよう、教師は常に研修にはげまなくてはならない。そのお手伝いを本シリーズでしてみたいと考えたのである。

 授業を面白くし、子どもに実力をつけるには、教材の把握はもちろんであるが、学級の質が大きくものをいう。学級づくり、それも楽しい学級づくりをしながら、子どもが「はてな?」を発見し、それを追究することに熱中し、ひいては「追究の鬼」といわれる子どもを育てたいのである。

 長年の経験を生かして、学級づくり、授業づくり、授業がうまくなるレシピを書いた。教材開発のしかた、子どもに調べる力のつけ方なども明らかにした。平成一四年度から総合的学習が本格的に実施に移された。これについても今までいろんな提案をしてきたが、今回のシリーズの中でも、「こうすれば必ずうまくいく」という内容と方法を明らかにし、それを提案している。やり方によっては、総合は実に面白い。力もつく。

 今の教師たちに足りないのは、実力だけではなくユーモアも足りない。ゆとりがない。もちろん、保護者にも足りない。このギスギスした社会をユーモアで乗り切ってほしいと願い、この面の提案もした。

 要するに、本シリーズは、授業論、学級経営論、教材開発論、総合的学習論、指導技術論、そして、ユーモア教育論等々、現時点での私の総力をあげて総合的に取り組んだものを提案したものである。一読されて御指導いただければ幸いである。


  二〇〇三年六月吉日   /有田 和正

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ