いつもの授業がもっとうまくいく 社会科授業の言い換えノート

いつもの授業がもっとうまくいく 社会科授業の言い換えノート

新刊

いつもの言葉を「ちょっと変えるだけ」で追究したくなる!

「もっと良い社会科授業にしたい!」と思っている先生のために、授業場面ごとのよくある指示や発問のNG/OK例をご紹介。SNSで大人気の著者が贈る、子どもたちがもっと楽しく、もっと夢中になれる授業をつくるための指導の工夫が詰まった1冊です。


紙版価格: 2,090円(税込)

送料・代引手数料無料

電子版予価: 1,881円(税込)

4/29刊行予定

ISBN:
978-4-18-484220-5
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 144頁
状態:
在庫あり
出荷:
2026年4月13日

CONTENTS

もくじの詳細表示

はじめに
Chapter1 社会科授業の「言い換え」4つのポイント
POINT01 4つの指導言を磨く
POINT02 社会科における発問の機能を押さえる
POINT03 指示と評価の質をあげるには?
POINT04 説明の機能を押さえる
Chapter2 場面別 社会科授業の「言い換え」事例60
Part1 導入
CASE01 前時のポイントを振り返りたいときに
この前の授業では,何がわかりましたか?⇒前回のこの資料からわかったことは何でしたか?
CASE02 1つの資料からたくさんの気づきを促すときに
資料を見て気づいたことをたくさんノートに書きましょう⇒資料を見て気づいたことを○つ以上,ノートに書きましょう
CASE03 イラスト資料からの気づきを発表するときに
どんなことに気づきましたか?⇒イラストには誰がいますか? 何をしていますか?
CASE04 グラフ資料からの気づきを発表するときに
このグラフを見て,気づいたことを発表しましょう⇒パッと見て,グラフから気づくことは?
CASE05 実物資料からの気づきを発表するときに
細かい部分まで,よく見て調べましょう⇒目と耳と手と鼻を使って,調べましょう
CASE06 映像資料を見せるときに
(映像を視聴後)今日は,この後の展開について学習します⇒授業に関する映像を少しだけ見ます。この後,どうなると思いますか?
CASE07 調べたこと同士の関係を捉えさせるときに
スーパーでは,どうしてこんな工夫をしているのですか?⇒お客さんとスーパーマーケットの工夫とのつながりを考えましょう
CASE08 学習に子どもが前向きになってきたときに
これからも,もっと深く学んでいきましょう⇒社会科で深く学ぶっていうことは,「なぜ?」を考えることです
CASE09 学習する目的を伝えるときに
テストに出るので,今日の授業の内容は特に覚えておきましょう⇒単元の終わりに,○○をします
CASE10 自分に合った調べ方を身につけてほしいとき
今日の学習は,教科書○ページを見て調べます⇒どうやって調べますか?
CASE11 単元のまとめを考えさせたいとき
最後にプリントの穴埋めをして,学習をまとめます⇒あなたは,この単元の学習をどのようにまとめますか?
Part2 展開
CASE12 子どもに自分で資料を探すように促したいとき
教科書の○ページを開きましょう⇒お? どこに載っていたの?
CASE13 「なぜ?」「どうして?」を問うとき@
なぜAなのだろう?⇒〜なのに,なぜAなのだろう?
CASE14 「なぜ?」「どうして?」を問うときA
なぜAなのだろう?⇒〜について,最大の理由は何だろう?
CASE15 資料から子どもに驚きを与えたいとき
どうしてこんなに大きいものを造ったのかな?⇒どうしてこんなに大きいものを造ったのかな? ちなみに…先生が手を挙げた高さが約2mです
CASE16 教科書の記述から情報を読み取るとき
大事だと思う部分に線を引きましょう⇒ペアで○○が書かれている部分に線を引きましょう
CASE17 当事者の思いに寄り添う資料を読み取るとき
どう思いましたか?⇒あなたが印象に残った言葉や文はどこですか?
CASE18 ペアで資料について対話するとき
隣の人と話し合いましょう⇒資料を指さしながら,話し合いましょう
CASE19 ペアでお互いの考えについて対話するとき
自分の考えについて話をしましょう⇒お互いの考えを聞いたら,「つまり,こういうことだよね?」と返しましょう
CASE20 教科書や資料の文章の意味をたずねられたとき
もう一度,読んでみようか!⇒一緒に図にしてみようか!
CASE21 子どもが難しい言葉の意味をたずねてくるとき
そこに書いてあるから,資料をよく読んでごらん⇒インターネットや辞書で調べるのはどう?
CASE22 グラフや写真資料についてたずねられたとき
何か気づくことはない?⇒グラフを簡単にしてみるね!
CASE23 インターネットばかりで調べてしまう子どもに
教科書と資料集で調べましょう⇒それぞれのツールのよさは何かな?
CASE24 調べたことや板書をノートに書けない子に
ここをノートに写しましょう⇒教科書や資料に○をしましょう
CASE25 机間指導中に困っている子どもがいるとき
集中して考えましょう⇒わからないときは友達にどんどん聞きにいこう
CASE26 調べている・考えているときの机間指導で@
たくさん調べたね。Aさんは調べるのが速いね⇒お!? 数字の変化に注目したんだね!
CASE27 調べている・考えているときの机間指導でA
読み取ったことをしっかりとノートに書いているね⇒たくさん調べたね。つまり,どういうことが見える?
CASE28 ズレた内容を調べているように感じたとき
それは関係ありません⇒お! 何を調べているの?
CASE29 理解しているかどうかを個別で確認したいとき
調べてみたら,わかったかな?⇒調べたことを自分の言葉で話してみて
CASE30 AIだけで調べてしまう子どもに
まずは,教科書や資料集で調べなさい⇒書いてあったことを自分の言葉で説明してみて
CASE31 子どもが意見を発表するとき
その意見の理由は何かな?⇒その意見の理由となる資料は何かな?
CASE32 全体における発表で理由や根拠を問いたいとき
どうしてそう思うの?⇒Aさんの意見につなげてみて
CASE33 子どもの発表内容を確認するとき
Aさん,もう一度,説明してください⇒Aさんが言っていることをペアの人に説明しましょう
CASE34 子どもの意見を引き出したいとき
ほかに意見はありますか?⇒○○に注目すると,どうですか?
CASE35 発表が苦手な子どもの考えを取り上げたいとき
ほかに意見はありますか?⇒Aさんの考えが面白いから,みんなに広げてみて
CASE36 なかなか発表する雰囲気ではないとき
みんなが発表しましょう⇒あなたの発表が誰かの心や考えをゆさぶるかもしれません
CASE37 ICTでお互いの考えを交流したいとき
相手に伝わるように詳しく書きましょう⇒自分の考えを色で表しましょう
CASE38 考えたことを共有するとき
Aさんが考えたことがわかる?⇒Aさんの考えていることが見えてきている?
CASE39 二項対立で討論させたいとき
裁判員裁判は必要だと思いますか?⇒もしも,あなたが裁判員に選ばれたのなら?
CASE40 全体共有の前に交流するとき
全体で話し合う前に友達と意見交流をしましょう⇒立場の違う友達と意見交流をしましょう
CASE41 意見から社会的事象の特徴を引き出したいとき
調べてきたことから,わかったことはないですか?⇒黒板を見て,○○についてはどうですか?
CASE42 グループで調べたことを全体共有するとき@
グループで調べたことを発表してください⇒グループで調べたことを,題名をつけて発表してください
CASE43 グループで調べたことを全体共有するときA
ほかのグループの発表をしっかり聞きましょう⇒共通点を探しながら,ほかのグループの発表を聞きましょう
CASE44 子どもの思考にゆさぶりをかけたいとき
これまでと反対の立場で考えると?⇒これまでAの立場で考えてきたけど,Bの立場から考えると?
CASE45 ゲストティーチャーが来ることを伝えるとき
何日に,○○さんが来てくれます⇒聞いてみないとわからないね…じゃあ,来てもらいましょう
CASE46 ゲストティーチャーへの質問を考えるとき
○○さんに聞いてみたいことは何ですか?⇒もしもあなたが○○なら,気になることは何ですか?
Part3 終末
CASE47 年度はじめの振り返り
一番大切なことを入れるようにしましょう⇒3行以上,振り返りをしましょう。「かまきり」を入れるとよいですよ
CASE48 日常的な振り返り
今日の授業の振り返りをしましょう⇒黒板を見て今日の授業を思い返しながら,振り返りをしましょう
CASE49 振り返りで知識の定着をねらいたいとき
今日の授業の振り返りをしましょう⇒今日のキーワードは何でしたか? それらを使って書いてみましょう
CASE50 友達の意見と比べながら振り返りたいとき
授業で出たいろいろな考えを思い出してみましょう⇒今日の振り返りは,友達の名前を入れてみましょう
CASE51 授業の残り時間が少ないとき
今日の授業の振り返りをしましょう⇒今日の授業での学びを1つ,ペアの人に話しましょう
CASE52 単元を通して考えの変容や深まりを捉えさせたいとき
単元全体の振り返りをしましょう⇒1時間目のときの自分の考えと比べると,どうですか?
CASE53 ほかの単元とのつながりや共通点を捉えさせたいとき
単元全体の振り返りをしましょう⇒これまでの単元と比べて,どうですか?
CASE54 次の単元以降の学び方を意識させたいとき
自分の学び方はよかったですか?⇒「次は,こうしてみよう!」と思うことは何ですか?
CASE55 「自分の考えを真似される」と言われたら
真似をするのではなく,自分で考えましょう⇒2人で完成させたらどう?
Part4 その他
CASE56 ノート指導のとき
ノートをきれいに書きましょう⇒消しゴムは使わなくていいですよ。頭の中が表現できるといいですね
CASE57 テスト問題とそれまでの授業が合わないとき
文章をよく読んで,答えましょう⇒教科書で調べて,答えましょう
CASE58 地図帳を活用するとき@
地図帳の○ページを開いて,○○を探しましょう⇒○○は,どこにありますか?
CASE59 地図帳を活用するときA
それはどこにありましたか?⇒みんなが見つけられるようにヒントを出してみて
CASE60 知識を覚えてもらいたいとき
覚えるためにこれから毎日,小テストをします⇒今日も,カルタで遊びましょう
おわりに
参考文献一覧

はじめに

 「社会科って,こんなに授業準備が大変なの?」


 これは,私が初めて社会科を担当したときに感じたことです。

 教職2年目,5年生の担任でした。

 「子どもが資料を読めるようにしなきゃ」

 「この言葉は難しいから,覚えさせないと」

 そんな思いで,毎時間,一生懸命に準備をしていました。

 ところが,いざ授業をしてみると,なかなか思うようにいきません。


・教科書通りにワークシートをつくっても,子どもは楽しそうではない。

・授業ネタを必死に探しても,子どもの反応はイマイチ。ネタも尽きる。

・インターネットで見つけた実践例は,どれもカリスマ教師だからこそできるもので,自分には無理。

・「この内容,1時間では多すぎない?」と感じながらも,必死に教え込む。


 そんな授業を重ねる中で,心の中では何度もこう思っていました。

 「こんなに準備したのに,全然うまくいかんやん…」

 努力しているつもりなのに,手応えが感じられず,「社会科って,教師の頑張りが報われにくい教科なのかもしれない」と思ったこともあります(笑)。


 そんなある日,先輩にこう言われました。

 「指導言を意識して授業している?」

 正直なところ,「指導言?」「は?」って感じでした(笑)。

 しかし,この一言をきっかけに,「自分は,授業で,どのように話しているのだろう?」ということが,とても気になるようになりました。

 そして,「教材研究を生かせるかどうかは,授業中の教師の言葉次第だ」と,気づいたのです。


 それからというもの,自分の言葉を文字に起こしたり,仲間とともに学んだりしながら,試行錯誤を重ねました。すると,「あれ? ちょっとよかったかも?」と感じる瞬間が増えてきました。


 現在でも,まだまだ勉強中の身の私ではありますが,「以前よりは,手応えのある授業ができるようになったかな?」と思っています。それは,子どもに響く・届く言葉を使うようになったからです。


 本書は,そんな私が実践をもとに,社会科授業での「言い換え」を紹介しています。

 Chapter1では「社会科授業の『言い換え』 4つのポイント」

 Chapter2では「場面別 社会科授業の『言い換え』事例60」

 特に,Chapter2は,明日の社会科授業でも起こりそうな場面について書いています。そこで,本書は,次の3つを大切にしてまとめました。


 「明日の社会科の授業で意識できる」

 「明日の社会科の授業で使える」

 「明日の社会科の授業が,少し変わる」


 本書を手に取ってくださった先生が「明日の社会科の授業,ちょっと楽しみかも」そう思っていただけたら,これほど嬉しいことはありません。


  2026年3月   /佐野 陽平

著者紹介

佐野 陽平(さの ようへい)著書を検索»

1987年大阪府大阪市生まれ。大阪市公立小学校教諭。

自称:小学校で社会科をそこそこ頑張っている教師。

大阪市立小学校勤務5年,大阪教育大学附属池田小学校勤務5年を経て現職。教育サークルプットスルカイ代表。関西社会科授業実践研究会副会長。依頼を受けた近畿圏の小学校で,実践をもとにした社会科授業づくりの教員研修を行っている。著書に『小学校社会科 問いづくりと探究の授業デザイン』『学年主任の人間関係術』『気づき・問い・対話を引き出す 小学校社会「見える化」授業術』(すべて明治図書)がある。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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