- まえがき
- 本書の使い方
- 第1章 地理用語
- 第2章 国土の地理面白問題
- 第3章 世界の地理面白問題
- 第4章 日本の産業
- 第1節 わが国の農業
- 第2節 わが国の水産業
- 第3節 わが国の工業
- 第4節 くらしと運輸
- 第5章 インターネットを使った面白地理
- 参考文献
まえがき
社会科の授業が面白くないという教師が多い。実際,授業をみせてもらっても,あまりにも内容がなさすぎるのに驚く。
これを「学習指導要領」や「教科書」のせいにしているむきがある。
しかし,そうではあるまい。「勉強不足」だと思う。その証拠に,勉強した教師が若くてもすばらしい授業をしている。
若き有能な教師(年令ではない)は,驚くほど本を読んでいるし,いい授業をみつけてはよくみて自分のものにしている。
内容のある研究会があれば,どこまでも出かけている。そういう情報を入手している。「伸びる教師」「伸びている教師」は,やはり勉強しているのである。
しかし,一般の教師,多くの教師は,なかなかこうはいかない。やる気はあっても,時間がないという。確かに現場は忙しい。
だが,「時間はつくるもの」であって,あるものではないことを心したい。
忙しい教師のために,わたしのようなものが,少しばかりお手伝いをしようと,『有田式歴史教科書』を書いた。好評であったため調子にのって『有田式地理教科書』を書いた。
わたしの弱いところをよく知っている樋口編集長が,「パソコンのことならこの人」といわれるくらい上手な谷和樹氏に,協力をお願いしてくださった。
谷氏も快諾してくださり,第5章を書いてくれた。このため,ものすごく充実した本になった。樋口編集長と谷和樹氏に,厚くお礼を申し上げたい。
本書を企画する時に歴史教科書と同じように,1つの流れのある本にするか(つまり,5年の内容を中心にまとめること),それとも「地理」そのものにするか迷った。結局,両者をうまくとり入れて,まとめたつもりである。
「地理」も実に面白い。具体的な図や絵,写真などをふんだんに入れて(この部分が3分の2を占める),わかりにくい地理用語などを,わかりやすく,大きく図解した。
従って,図解できないものや,資料のないものは割愛した。これは内容をみてもらえばすぐわかるはずである。
地理用語だけでなく,「国土の地理面白問題」や「世界の地理面白問題」など,書いていて面白かった。調べているうちに,初めて知ったこともあって,本当に楽しく書けた。
ということは,使う立場からみても面白いはずである。と少しばかりだけれど自信をもっていえる。
本書の使い方は,別のページに書いているので,それをよくみて,自分の気のすむように自由に使ってほしい。
先にも書いたように,本書は明治図書編集部の樋口雅子編集長の強力な指導・支援によって書くことができたものである。厚くお礼を申し上げたい。ありがとうございました。
/有田 和正
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- 明治図書
- 歴史編が良かったので、地理編も購入したが、教材の扱い方や着眼点が参考になった。中学でも活用できる。2016/5/420代社会科教員