- 序 文 /有田 和正
- はじめに
- 【弥生】商品カタログで農耕の始まりが見える
- 【弥生】人生シミュレーションで豪族誕生の流れをつかもう!
- 【古墳】卑弥呼・古墳のころ≠名刺づくりで
- 【古墳】渡来人が伝えたものにトライで大陸文化を調べよう
- 【飛鳥】聖徳太子の政策から目指した国づくりの方向が見える
- 【奈良】大仏づくりに携わった人々から見える聖武天皇の願い
- 【奈良】人の身長をもとに大仏の大きさをつかむ
- 【奈良】本物の弟子を探す活動から鑑真の業績をつかむ
- 【奈良】正倉院に残る宝物の故郷を探そう!
- 【平安】貴族の食事の産地を調べることから地方と都の人々の生活を考える
- 【平安】名刺づくりから平安時代の人物を振り返る
- 【鎌倉】鎌倉の地形を見つめることから頼朝のねらいが見える
- 【鎌倉】漢字から鎌倉幕府のしくみを知る
- 【鎌倉】鎌倉幕府のためにがんばった御家人の気持ちを探れ!
- 【室町】金閣と銀閣の違いを見つめることで日本風の文化を感じ取ろう
- 【室町】チケット選びから室町文化の特徴をつかむ
- 【安土桃山・江戸】サイン帳に書き込んで人物についてまとめよう
- 【江戸】慶安のお触書から農民の生活を理解する
- 【江戸】江戸時代の学問 活躍した人物を理解する
- 【江戸】グラフから身分構成を理解する
- 【江戸】米の収穫量と新田開発から農業の進歩がわかる
- 【江戸】百姓一揆と飢きんから農民の生活を理解する
- 【江戸】開かれた港から鎖国が崩れた理由がわかる
- 【明治】歴史の流れを整理して開国当時の日本の姿がわかる
- 【明治】人物調べから明治維新の様子がわかる
- 【明治】文明開化から人々のくらしの変化がわかる
- 【明治】明治〜大正時代の流れを年表にまとめる
- 【明治】国会開設を求める運動から当時の人々の願いがわかる
- 【大正】データの読み取りから戦争の被害と国民の負担がわかる
- 【大正】不平等条約を整理することで明治政府の方針がわかる
- 【大正】人物調べから活躍した日本人の姿がわかる
- 【昭和】地図の色塗りで日本の空襲の様子がわかる
- 【昭和】標語づくりから戦争時代の暮らしがわかる
- 【昭和】青い目の人形で戦争時代の生活の様子がわかる
- 【昭和】年表づくりから平和への歩みがわかる
- 【昭和】地図の色塗りの活動から戦争の広がりがわかる
- 【昭和】漫画家になって、戦後の食糧難の人々の気持ちを考えよう
- 【昭和】日本国憲法の三原則と大日本帝国憲法を比べよう
- 【昭和】戦後初の選挙、投票できるのはだれだ?
- 【昭和】家電広告づくりで時代の様子をさぐれ!
- 【昭和】3Cから戦後の生活の変化を考えよう!
- 【昭和】日本と他の国々の国交について考えよう
- 【昭和】川柳づくりで戦後の人々のくらしをさぐろう
- 【昭和】カードの並べ替えで昭和・平成時代を振り返ろう
- 【昭和】ビンゴでGO! 振り返ろう 歴史の人物たち
- 【政治】身近なまちの施設から自分と政治のつながりがわかる
- 【政治】住民すごろくで、身近なくらしと政治について考えよう
- 【政治】『衆議院』と『参議院』の比較で国会のしくみが見えてくる
- 【政治】覚えられたかな? 『日本国憲法の大切な部分』
- 【政治】裁判のしくみ 三審制度のわけは?
- 【政治】図で覚えよう 三権分立と国民の関係
- 【政治】権利と義務は身近な事象とつなげて考える
- 【政治】内閣のしくみ 仕事の分担は?
- 【国際理解】『日本とつながりの深い七か国』をピックアップ=選択学習=
- 【国際理解】国旗いろいろ 世界の中の日本『日本とつながりの深い国々』
- 【国際理解】地球の環境と平和を守ろう=ユニセフの活動=
- おわりに
序文
わたしが、各サークルや支部へ、「補充教材の開発」シリーズ執筆のお願いをするとき出した条件は、次の五つのことでした。すなわち「@コピーしてすぐ使えるもの、A基礎・基本を充実発展させるもの、Bドリル・ワーク・テストなど多様な内容を入れる、C理論はきわめて少なくすること、D子どもが面白がってやるもの」――こういうものを工夫してほしいと要望しました。
途中で、何度もわたしの所へ電話や手紙でおたずねがきました。わたしなりのイメージはいくつかもっていますが、それを話すとみんな同じようなものになってしまうので、「例えば、こんなこともありますね」という話し方をして、できるだけ各支部が独自の面白いものを作成してくれることを願ったのです。同じものは面白くないし、個性がないではないですか。それに自信ももてないでしょう。できあがったものに。
「市販のテストをすべて買い求めて、その中に全くないものを作るのも一つの方法ですよ」といった支部もありました。原稿をすべて目を通してみて驚きました。わたしの予想以上に「内容がある」「個性がある」「ユニーク」「こんな補充教材があるの?」といったものが多く、その内容は、実に多岐にまたがっており、「さすがわたしが目をつけただけのグループだ」と感心しているところです。
同じ社会にしても、一つとして同じものはありません。理科に至っては実に多種多様な内容が盛り込まれ、しかもやわらかい表現になっています。教科書よりはるかに面白いです。
国語にしても、漢字ドリルばかりになるのではないかと心配していましたが、全くの無用で、これなら一年生でも喜んでやるだろうと自信をもちました。教科書がうすく、内容が減った分、どっさりとドリルを入れ、力をつけようとしてくれたのが要です。イラストも実に工夫して描いてくれました。何よりも内容の工夫が多く、変化に富んでいるところが特徴です。こうして国語・算数・社会・理科と四教科二〇巻の内容を通してみてみると、教科書の工夫がいかに足りないか、教科書の内容がいかに少ないか考えさせられます。
教科書を中心にして、この基礎的な補充教材として考えたのですが、できあがったものをみると、こちらの方が中心で、教科書の方が補充的教材になるのではないかと思うほど充実しています。イラストなどもプロ級で、江部編集長は、「このままつかえます。うまいですよ」と、しきりに感心していました。わたしは、ひたすら「版権にふれないように、自分たちで書いてください」とお願いしましたが、よく守ってくださいました。
全体的に、内容あり、出色のできばえ、今までにない楽しい内容・形式・変化に富んでいる、それに何よりも「面白い」という特色が二〇巻それぞれに見え、こんなうれしいことはありません。第二期の原稿もすでに二本、早くもきています。教材・授業開発所の仕事は、ますます忙しくなりそうです。うれしい悲鳴をあげそうです。
研究所の願いを明治図書編集部の江部編集長が聞き入れてくださり、全面的にバックアップしてくれました。そのおかげで、二〇巻もの本が一度に出せるのです。本当にありがとうございました。
二〇〇四年三月 /有田 和正
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- 明治図書