ICTで変わる社会科授業 実践編
ICTで育てる社会科スキル55

ICTで変わる社会科授業 実践編ICTで育てる社会科スキル55

近日刊行予定

ここまで出来る!1人1台端末時代の社会科授業アイデア

ICTを活用することで、社会科授業はここまで出来る!「はじめの一歩」に続く実践編。各単元における授業デザインについて文部科学省ICT活用教育アドバイザーの著者が、1人1台端末の社会科授業アイデアも含め、豊富な実践例とともに、わかりやすく解説しました。


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ISBN:
978-4-18-465323-8
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
小・中
仕様:
A5判 144頁
状態:
近日刊行
出荷:
2022年7月4日
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もくじ

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はじめに
ICT環境の整備からICTの活用へ
第1章 ICTで育てる!社会科スキル55
1 社会科と他教科
2 社会科における学習過程
3 社会科における学習評価
4 55の視点からの社会科スキルのポイント
第2章 ICTで変わる!社会科スキルを身につける授業モデル
〈動機付け〉
1 空間的な問いをもつ力 3年 わたしたちのまち 地図アプリを活用して,自分のまちの特徴から問いを引き出す
2 時間的な問いをもつ力 6年 明治の国づくりを進めた人々 2つの画像を比較して,気がついたことを付箋に表す
3 相互関係的な問いをもつ力 5年 自動車の輸送と貿易 配付される画像から気がついたことを書き込み,問いを生む
〈方向付け〉
4 主体的に予想し仮説を立てる力 4年 ごみの処理と利用 ごみの行方を予想し,1人1台端末を使って仮説を立てる
5 主体的に学習計画を立てる力 3年 火事からくらしを守る 調べること,予想,調べ方をチームで整理してまとめる
〈情報収集〉
6 知識を働かせる力 5年 日本の貿易と運輸 ドリルアプリを使って知識を効果的に習得する
7 現地の様子や実物を観察し,情報を集める力 3年 火事からくらしを守る 学校周辺の消火栓を調査し,ICT端末の地図に画像と場所を保存する
8 社会的事象に携わる人に聞き取り調査をする力 4年 地震からくらしを守る 地震についての経験や対策について関係者から話を聞く
9 社会的事象に携わる人にアンケート調査をする力 6年 子育て支援の願いを実現する政治 子育てにおける支援について保護者から意見を聞く
10 ネット検索で資料を見つける力 5年 高い土地のくらし 群馬県嬬恋村のキャベツ栽培の特色をインターネット検索で調べる
11 統計から情報を集める力 5年 水産業のさかんな地域 統計サイトで情報を収集し,グラフの変化を読み取る
12 新聞,図書,音声,画像,現物資料などから情報を集める力 6年 縄文のむら 縄文時代について多様な資料から情報収集し,人々の生活を想像する
13 地球儀から情報を集める力 5年 日本の貿易と運輸 Google Earthなどの地球儀アプリを活用し,距離や方位を読み取る
14 地図を読み取る力 5年 国土の地形の特色 日本の国土の様子を地図で比べながら,感覚的に捉える
15 年表を読み取る力 3年 市の様子のうつりかわり 市町村の年表を調べ,Excelでカテゴリ別に整理する
16 主体的に他者と情報交換をする力 4年 県内の伝統や文化 調べた県内の伝統文化の情報を他者と交換する
〈考察・構想〉
17 空間的視点で比較する力 5年 日本の気候 雨温図サイトで各都市のデータを表示して比較する
18 時間的視点で比較する力 3年 市のうつりかわり 70年前と現在の空中写真を比べて,経過を比較する
19 相互関係的視点で比較する力 3年 店ではたらく人 スーパーマーケットで働く人の様子を比較してまとめる
20 空間的視点で分類する力 5年 果樹栽培のさかんな地域 果物の産地を調べて分類してまとめる
21 時間的視点で分類する力 4年 道具とくらしのうつりかわり くらしの中の道具を時代ごとに分類してくらしの変化を読み取る
22 相互関係的視点で分類する力 6年 織田信長の政治 信長が天下統一へ向けて行った諸政策を分類し,その関係を読み取る
23 事象を関連付ける力 5年 稲作のさかんな地域 稲作で学んだ知識を関連付けて予想や仮説を立てていく
24 調べたことから総合して考察する力 4年 水はどこから 飲料水の調査でわかったことを結びつけて総合的に考える
25 地域の住民と関連付けて考察する力 3年 事故や事件からくらしを守る 地域の人々とオンラインでつながり話を聞いてみる
26 国民の生活と関連付けて考察する力 6年 震災復興の願いを実現する政治 新聞記事検索で国民生活への影響を関連付けて考える
27 多面的・多角的に考察する力 4年 地震からくらしを守る ベン図を使い視点ごとに災害への取り組みをまとめ多角的に考える
28 ラテラル・シンキング(水平思考) 5年 これからの食料生産 食料自給率を様々な視点で多角的に考える
29 ロジカル・シンキング(ロジックツリー:要素分解) 5年 自動車をつくる工場 自動車生産を要素分解し,生産方法を論理的に考える
30 ロジカル・シンキング(ロジックツリー:原因追究) 6年 戦争と人々のくらし 日本が戦争に陥った原因を論理的に考える
31 ロジカル・シンキング(ロジックツリー:問題解決) 6年 聖武天皇と大仏 聖武天皇が大仏をどうやってつくったのかを論理的に考える
32 クリティカル・シンキング(ピラミッドストラクチャー) 5年 これからの食料生産 食料自給率に対して批判的思考で考える
33 プログラミング的思考 4年 都道府県の特徴 都道府県の特徴を組み合わせるプログラムで名称と位置を習得する
34 主体的に他者と話し合う力 3年 わたしたちのまち ICT端末を活用しながら他者と話し合う
〈まとめ〉
35 グラフを作成しまとめる力 3年 店ではたらく人 買い物調べの結果をグラフでまとめる
36 情報をまとめる力 3年 市の様子のうつりかわり 市の様子で調べたことをロイロノートで整理する
37 レポートにまとめる力 6年 今に伝わる室町文化 室町文化を体験してレポートにまとめる
38 地図にまとめる力 3年 市の様子 市の特色を地図にまとめる
39 工程にまとめる力 4年 水のゆくえ 川から取水された水がどのように浄化されるのかを工程でまとめる
40 新聞にまとめる力 5年 寒い土地のくらし 札幌市の雪対策について調べたことのまとめ新聞を作成する
41 表にまとめる力 3年 農家の仕事 玉ねぎ農家のたまねぎができるまでを表(農事暦)にまとめる
42 年表にまとめる力 6年 戦争と人々のくらし 戦争が続いた15年間の年表を作成し,当時の生活を考える
43 ノートにまとめる力 5年 くらしを支える工業生産 工業生産について調べてわかったことをデジタルノートにまとめる
44 人物カードにまとめる力 6年 明治の国づくりを進めた人々 明治維新に関連する人物についての人物カードを作成する
45 4コマ漫画で伝える力 6年 武士の世の中へ 竹崎季長の気持ちを想像し,4コマ漫画で整理してみる
46 プレゼンテーションスライドで伝える力 5年 寒い地方のくらし 寒い地方のくらしについて調べたことをプレゼンテーションする
47 フローチャートで表す力 4年 ごみの処理と利用 ごみの分別・処理について調べ,フローチャート図を作成する
48 関係図で表す力 3年 火事からくらしを守る 119番した後の通信指令室の連絡先を関係図でまとめる
49 カードゲームで表す力 4年 地震からくらしを守る 防災セットの中身を調べてカード化し,ゲームをしながら選択する
50 問題をつくる力 4年 ごみの利用と処理 ごみの分別の仕方を調べてクイズをつくる
51 動画で伝える力 6年 世界の未来と日本の役割 ユニセフの活動を応援する動画を作成する
52 ポスター等で主張する力 4年 水はどこから 水を節約するためのポスターを作成する
53 プロポーザル(提案)で主張する力 4年 自然災害からくらしを守る 災害の特色を理解し,学校の避難訓練を提案する
54 パネルディスカッションを行う力 6年 戦国の世から天下統一へ 自分が推薦する武将の長所をまとめ他者と議論する
〈振り返り〉
55 自己評価する力 6年 戦国の世から天下統一へ パネルディスカッションの成果を自己評価する
おわりに
Z世代の先生たちへ

はじめに

 ICT環境の整備からICTの活用へ


 2021年7月に刊行させていただいた『ICTで変わる社会科授業 はじめの一歩 1人1台端末を活かす授業デザイン』は多くの先生たちに手にとっていただき,「社会科の授業がICTをつかうきっかけとなった」「社会科の授業がICTを活用することで楽しくなった」という声を聞くと大変うれしく感じています。そしてこの度,その第2弾として『ICTで変わる社会科授業 実践編 ICTで育てる社会科スキル55』を刊行することができました。

 さて,最近「SAMRモデル」(Ruben R. Puentedura, 2010)という言葉をよく耳にします。学校現場におけるICT活用レベルを示す尺度で,@「Substitution(代替)」→A「Augmentation(増強)」→B「Modification(変容)」→C「Redefinition(再定義)」という段階で,教育が変容してくことを示しています。つまり,教育のICT化には段階があり,アナログのものがデジタルに置き換わる@の段階,デジタルでしかなし得ない効果を価値付けるAの段階,@Aを踏まえて,授業そのもののデザインが変わっていくBの段階,そして,Bを踏まえて単元計画やカリキュラムそのものが変わっていくCの段階があることが定義されています。いかがでしょうか? 読者の皆さんの現場はどの段階にあるでしょうか?

 コロナ禍で,怒涛のように始まった「GIGAスクール構想」での1人1台の端末配備。突然の「デジタルシフト」に困惑する現場を思い,発刊したのが前著『ICTで変わる社会科授業 はじめの一歩 1人1台端末を活かす授業デザイン』でした。まずは,1人1台端末を中心としたICTをどう活用するかをテーマに「SAMRモデル」における@やAの部分を中心に書いたものでありました。それから1年。今の現場はどうでしょうか。順調にBやCに向かっているでしょうか。私が知る限りでは,BやCに到達するにはまだ困難さがあるようです。これまでの授業スタイルが絶対であり,Aの価値付けがしっかりとできていない,その効果が見えていないことに問題があるようです。そこで,本書ではA「Augmentation(増強)」において,社会科における,これまではできなかった「効果」を明確にし,実践編としてまとめさせていただきました。


● 社会科における「資質・能力」をICT活用で


 ICT環境が整っても,従来の「ステレオタイプ」の授業が改善されない一番の原因は,「教師の評価観」です。平成に入った頃から,しきりに「新しい学力観」「観点別評価」などを皮切りに,「生活科」「総合的な学習の時間」「生きる力」など,今で言う「資質・能力」を育てることの素地が話題になっていましたが,教員はどうしても「自分の(都合のよい)解釈」で,結局は,これまでの自分自身の授業を変化させることを拒んできたのだと思います。したがって,どの教科においても「しっかり教科書を読みなさい」という指導言が今なお教室から聞こえてきます。これだと,どの教科においても「読解力」の評価ということになってしまいます。

 そこで,私自身は,まずは学習指導要領を通して,子どもたちに身につけさせたい「資質・能力」を社会科における55のスキルを整理しました。一覧にしたときに,これらのスキルは非常に網羅的であるのに対し,実際の社会科授業では偏ったスキルの指導が行われていることが多いのではないかなと感じました。と同時に,これらはやはりステレオタイプの授業では指導が難しかっただろうなということです。例えば,取材をするスキルも教室の中で実現することは不可能で,先生のアポイントや現場まで子どもたちを連れて行く,または学校にお呼びするといった準備が必要でした。学習したことをまとめて表現するといっても,「新聞」を作成して,廊下に掲示する以上のことは,そう簡単ではなかったはずです。しかし,現在はどうでしょう? ICTを活用すればもう少し,効率的に,しかも効果的な実践ができるイメージがわきませんか?

 本書は,私なりに整理した「社会科スキル55」を,ICTを活用することで効率的に授業デザインし,子どもたちが効果的に身につけることができるICT活用実践例としてすべてのスキルにそってまとめたものです。具体的な授業場面を想定し,ICT端末を活用した授業づくりについて,わかりやすく,手に取った先生がすぐに実践できるような内容構成にしています。また同時に,社会科とはこのような「資質・能力」を身につけさせなければいけないのだなと,理解してもらうことも期待しているところです。本書を手にした先生たちが,この単元ではこのスキルが身につくように指導しようと考えてくだされば社会科がAからBへ進むと期待しています。


● 55のスキルとは?


 今回,本書を執筆するに当たり,社会科の学習で身につけるべき「資質・能力」を現行の学習指導要領や中教審の答申などから整理して,社会科の学習過程と「知識」「技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」という評価項目とのマトリクスに位置づいたものを取りあげています。「スキル」としたのは,そちらのほうがわかりやすくキャッチーな言葉であるためで,深い意味はありません。要するに小学校社会科では,少なくとも本書で紹介する55の資質・能力を身につけさせないと,社会に出たときに,予測できない困難を乗り越えることができないということです。社会科とは子どもたちが社会に出るための術を身につける教科であるということです。


 まずは先生たちが,この55のスキルを身につけているか,そこから考えてみるとよいのではないでしょうか。


 2022年6月   /朝倉 一民

著者紹介

朝倉 一民(あさくら かずひと)著書を検索»

北海道札幌市立発寒南小学校教頭。

【所属・資格】

北海道社会科教育連盟,北海道雪プロジェクト,北海道NIE研究会,IntelMasterTeacher,NIEアドバイザー,文科省ICT活用教育アドバイザー

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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