- まえがき
- 1 知の海舟
- 2 怪物親父、小吉
- 3 小吉の看病
- 4 麟太郎の剣術修行
- 5 麟太郎の座禅修行
- 6 春風館の荒稽古
- 7 『ズーフ=ハルマ』三千ページ筆写
- 8 真夜中の兵学書筆写
- 9 高野長英の最期
- 10 佐久間象山の才気
- 11 ペリー提督の砲艦外交
- 12 長崎海軍伝習所開設
- 13 あらしの中の遠洋航海
- 14 日本初の太平洋横断
- 15 サンフランシスコに入港
- 16 桜田門外の変に揺れる
- 17 坂本龍馬が弟子となる
- 18 神戸海軍操練所開設
- 19 西郷・勝の初対面
- 20 免職・閉門中の耽読
- 21 命がけの宮島談判
- 22 勝小鹿の米国留学
- 23 孝明天皇崩御
- 24 明治天皇践祚
- 25 龍馬切られる
- 26 鳥羽・伏見の戦い
- 27 戦うべきか、戦わざるべきか
- 28 江戸の町を焼きはらえ
- 29 山岡鉄太郎、虎穴に入る
- 30 勝・西郷の正式会見
- 勝海舟関連年表
- 保護者のみなさんへ
- 参考文献
まえがき
みなさんは、今、人生の春を生きています。将来、こういう人物になろうという大きな夢をえがいていることでしょう。
人生は、旅にたとえられます。決して、平坦な道ではありません。長くて苦しい坂道を登り続けると、突然、お花畑が開けてくることもあるでしょう。頂近くまで登ったのに、足をすべらせて谷底に落ちてしまうこともあるでしょう。
つまずこうと、泥にまみれようと、みなさんのえがいた大きな夢はいだき続けてほしいのです。
勝海舟の人生は、波乱万丈でありました。しかし、荒波の中でも、初志をつらぬき通しました。
海舟には、底知れぬ知略がありました。他人からどう非難されようと、命をつけねらわれようとも動じない、捨て身の強さがありました。将軍、大名、奥方から、火消し、魚屋、八百屋、そして、外国人の海軍教官から船長、外交官まで、気さくに付き合いました。
みなさんも、海舟の知略と強さに学び、青春時代を過ごしてください。
/竹内 孝彦
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- 明治図書