「思考力・判断力・表現力」をつける社会科授業デザイン 小学校編

「思考力・判断力・表現力」をつける社会科授業デザイン 小学校編

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新学習指導要領で求められる力を豊富な授業プランでサポート

小学校社会科で「思考力・判断力・表現力」を育てるには、どのような授業づくりが必要なのか。4つの学習活動に着目し、「教材開発」「効果的な授業手法と活動例」「学習指導案と授業モデル」「評価」の切り口から、各学年の具体的な単元授業プランを豊富に入れて解説。


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ISBN:
978-4-18-455123-7
ジャンル:
社会
刊行:
5刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 168頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
第T章 「思考力・判断力・表現力」をつける社会科授業づくり
[1] 社会科でこそ育成する「思考力・判断力・表現力」
§1 新学習指導要領と「思考力・判断力・表現力」
§2 社会科で育成する「思考力・判断力・表現力」
§3 「思考力・判断力・表現力」を育成するための4つの活動
[2] 「思考力・判断力・表現力」をつける小学校社会科授業
§1 「思考力・判断力・表現力」をつける社会科授業
§2 教材構成―どのような教材を通して学習するか―
§3 学習過程―学習内容をどのような過程で習得するか―
§4 学習活動―どのような活動が必要か―
第U章 「思考力・判断力・表現力」をつける3・4年社会科授業デザイン
[1] 「資料から必要な情報を集めて読み取る」授業づくり
授業モデル「水はどこから」
[2] 「社会的事象の意味・意義を解釈する」授業づくり
授業モデル「横浜の入り海を神殿に!」
[3] 「事象の特色や事象間の関連を説明する」授業づくり
授業モデル「わたしの町のお店」
[4] 「自分の考えを論述する」授業づくり
授業モデル「ごみのしまつ」
第V章 「思考力・判断力・表現力」をつける5年社会科授業デザイン
[1] 「資料から必要な情報を集めて読み取る」授業づくり
授業モデル「新しい情報〜地上デジタル放送の開発〜」
[2] 「社会的事象の意味・意義を解釈する」授業づくり
授業モデル「情報化社会のひみつ〜ハイビジョン放送の情報は…?〜」
[3] 「事象の特色や事象間の関連を説明する」授業づくり
授業モデル「米づくりのさかんな地域」
[4] 「自分の考えを論述する」授業づくり
授業モデル「わたしたちの生活と森林」
第W章 「思考力・判断力・表現力」をつける6年社会科授業デザイン
[1] 「資料から必要な情報を集めて読み取る」授業づくり
授業モデル「武士による政治の始まり」
[2] 「社会的事象の意味・意義を解釈する」授業づくり
授業モデル「新しい酒造りをめざして」
[3] 「事象の特色や事象間の関連を説明する」授業づくり
授業モデル「世界の中の日本〜世界の平和と日本の役割〜」
[4] 「自分の考えを論述する」授業づくり
授業モデル「わたしたちの願いを実現する政治」
第X章 「思考力・判断力・表現力」をつける授業評価の開発
[1] 小学校社会科授業評価のデザイン
§1 授業評価の全体像
§2 「思考力・判断力・表現力」はひとつ
§3 目標の明確化
§4 「思考・判断・表現力」をつけ,評価できる場を設定する
§5 「考える」活動を工夫する
§6 「活用」「参画」をデザインする
[2] 評価方法・評価問題の工夫
§1 「思考力・判断力・表現力」をはかる評価方法としてのパフォーマンス課題
§2 パフォーマンス課題による評価の実際
§3 パフォーマンス評価の留意点

まえがき

 平成20年3月28日に新しい小学校学習指導要領が告示されたが,これからの授業改革を求める改訂のポイントとなるキーワードは,「思考力・判断力・表現力」の育成であろう。それは,社会的事象や問題を単に知る・わかるだけでなく,その背景を熟考し,それに対する自分なりの意見や考えを持ち,それを表現しながら社会への参加・参画を考えていく力である。

 このような改訂の背後にあるのが,改正学校教育法第30条第2項の次の規定であろう。「生涯にわたり学習する基盤が培われるよう,基礎的な知識及び技能を習得させるとともに,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力その他の能力をはぐくみ,主体的に学習に取り組む態度を養うことに,特に意を用いなければならない。」

 では,社会科教師は,これをどう受けとめ,実践していくことが必要となるのであろうか。換言すれば,「社会科だからこそ育成することが求められる,『思考力・判断力・表現力』とはどのような力なのか」「その育成のためにはどのような授業設計を行うことが求められるのか」「具体的にはどのような単元レベルの授業デザインが必要となるのか」,これらの問いに答えていくことが求められる。

 このような問題意識から企画された本書の第T章では,「思考力・判断力・表現力」の概念規定と,その育成のための授業方法を提案していきたい。第U〜W章では,「資料から必要な情報を集めて読み取る」「社会的事象の意味・意義を解釈する」「事象の特色や事象間の関連を説明する」「自分の考えを論述する」という,「思考力・判断力・表現力」を育成するための4つの主要な学習活動に着目して,第3・4学年,第5学年,第6学年の単元レベルの授業デザインを行いたい。そして第X章では,「思考力・判断力・表現力」に関する新たな評価方法の開発を試みたい。

 本書が,全国各地の社会科教師に活用され,「平和で民主的な国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎を養う」授業づくりの参考文献の一つとなることを期待したい。

 最後に,本書出版の機会を与えて頂いた明治図書ならびにきめ細かい助言をいただいた及川誠氏に心からのお礼を申し上げたい。


  平成21年2月   /小原 友行

著者紹介

小原 友行(こばら ともゆき)著書を検索»

1951年 広島県生まれ

広島大学教育学部高等学校教員養成課程社会科卒業

広島大学大学院教育学研究科教科博士課程前期・後期修了

高知大学教育学部助手,同助教授,広島大学学校教育学部助教授,同教授などを経て,現在は同大学院教育学研究科教授

博士(教育学)

【主な活動】

全国社会科教育学会会長,日本NIE学会研究委員会委員長,広島大学グローバル・パートナーシップ・スクール・プロジェクト研究センター代表など

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 「カートカン」を使った面白い授業例に加え、具体的な配布資料や子どもの作品例などが豊富に掲載されていて、とても参考になりました。

      これからの授業に役立ちそうです。
      2009/2/26凱風快晴

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