新しい社会科授業への挑戦6未来をともに拓く人間を軸とした社会科の構築新学習指導要領対応

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常に教育界をリードしている香社研が、新指導要領に基づく新しい形のカリキュラムを提案しながら、大きく変わった中学社会科の充実した授業の戦略を示唆。


復刊時予価: 2,783円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-449603-2
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 192頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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監修者のことば
出版に際して
序 文
第1章 共感と行動をつなぐ社会科
§1 変化の激しい社会の特質と教育課題
§2 未来をともに拓く人間に必要な力
§3 共感から行動へ
1 社会認識と共感
2 共感と行動する力
第2章 未来をともに拓く人間としての在り方生き方習得のために
§1 カリキュラム開発の視点
§2 π型社会科から鳥居型社会科へ
§3 教材開発の視点
§4 学習指導過程
第3章 新教育課程に対応した3分野,3ケ年のカリキュラム
§1 内容厳選の視点
§2 香中社プラン
§3 横断的・総合的な学習への対応
第4章 「未来をともに拓く人間を育てる地理的分野の学習」
§1 地理的分野で育てたい力
1 地理的分野における人々の生き方に共感する感情を高めるために
2 あたたかい公正な判断力をつけるために
3 よりよい社会をつくろうとする意欲・態度をのばすために
§2 地理的分野における工夫
1 教材開発と教材構成の在り方
2 学習指導過程
§3 地理的分野における 型社会科
実践事例1 フィールドワークして,善通寺の「通り」の秘密を探ろう
実践事例2 地域の規模に応じた調査(都道府県)
実践事例3 スイス
実践事例4 町の近代化と町並み保存
実践事例5 高速道路の建設にともない,ため池をどうすればいいのだろう
第5章 「未来をともに拓く人間を育てる歴史的分野の学習」
§1 歴史的分野で育てたい力
1 歴史的分野における人々の生き方に共感する感情とは
2 歴史的分野におけるあたたかい公正な判断力とは
3 歴史的分野におけるよりよい社会をつくろうとする意欲・態度とは
§2 歴史的分野の工夫
1 教材開発と教材構成の在り方
§3 歴史的分野における 型社会科
実践事例1 空海とその時代
実践事例2 古代人のたくましさを学ぼう
実践事例3 絵図から考える文化と暮らし
実践事例4 新しい時代への選択
実践事例5 原爆投下から未来を語る
第6章 「未来をともに拓く人間を育てる公民的分野の学習」
§1 公民的分野で育てたい力
1 公民的分野における人々の生き方に共感する感情とは
2 公民的分野におけるあたたかい公正な判断力とは
3 公民的分野におけるよりよい社会をつくろうとする意欲・態度とは
§2 公民的分野の工夫
1 「ともに未来を拓く力」を志向した公民的分野の指導の在り方
2 授業作りの視点と基本的な授業の流れ
§3 公民的分野における 型社会科
1 導入部の新設との関連
2 経済単元の分散のねらい
3 有機的連携の本格化
実践事例1 消費生活〜賢い消費者になろう〜
実践事例2 働く人たちの権
実践事例3 政治参加〜5年後の一票〜
実践事例4 司法制度〜弁護士中坊公平を通して〜
実践事例5 地球環境問題〜地球となかよく〜
鳥居型カリキュラム香中社プラン
編集・執筆者の紹介

監修者のことば

   信州大学教育学部助教授 /澁澤 文隆


 カチューシャ(香中社),一度聞いたら忘れられないこの組織の略称名,この何とも親しみ深く,思わず口ずさみたくなるような略称名で自分たちの組織を呼び合えるなんて,うらやましいですね。全国を見渡しても,このような心地よい響きで呼び合える所って少ないのではないでしょうか。最も,ひょっとしたら鹿児島県もこの略称で呼び合っているのかも。

 ところで,このカチューシャの特権とも言えることで,全国的に見てうらやましいことが,もう一つあります。それは,県内のどこで会合を開いても,県内各地から車で1時間以内に参集することができるということです。こうした条件に恵まれた所は,香川県のみでしょう。

 そして,すばらしいのは,この恵まれた条件を最大限に生かして,カチューシャは組織的な活動をしっかり展開し,条件に恵まれているからといって,なかなかできるものではありません。カチューシャは,長い間“共生”“共感”をキーワードにしてのテーマに取り組んできましたが,まさにそれをメンバーの先生方が身をもって実行しているのです。だから,私も訪れる度に真摯な取り組みに心が洗われ,また,確かな成果に勇気づけられてきました。

 仲の良いもの同士が共に助け合うのは容易ですが,異なるもの,競合するものなどが,互いに個性を,持ち味を発揮し合う中で共存共栄できるよう,互いに存在を尊重し合う“共生”は,厳しいものです。しかし,現代社会はそれを要請していますし,それは理性をもっている人間だからこそできるものです。カチューシャはその課題を直視し,正面から追究し,取り組んできました。そして,それを“共感”のかたちで学習できるよう,授業改善に工夫・努力してきました。

 本書は,その成果を全国に発信するものです。カチューシャの取り組みはこれからも続きます。だからこそ,区切りの時点でまとめ,発信することは意義深いことです。多くの社会科関係者が,本書を手掛かりに今日・明日の社会科を共に考えていただけたら幸いです。

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