川端裕介の中学校社会科授業 見方・考え方を働かせる発問スキル50

川端裕介の中学校社会科授業 見方・考え方を働かせる発問スキル50

新刊

総合14位

インタビュー掲載中

発問の工夫で「フィールドワーク型の学び」を実現しよう

「見方・考え方」を働かせた学びの鍵となる教師の「発問」。その方法と技術を、基礎・基本から問い返し・補助発問、学習場面・分野に応じたスキルまで、120を超える発問例と共に分かりやすく解説。「フィールドワーク型の学び」を目指す社会科の新しい実践的授業論!


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ISBN:
978-4-18-448511-2
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 144頁
状態:
在庫あり
出荷:
2021年2月25日
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Contents

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 「見方・考え方」を働かせる中学校社会科の発問づくり
1 学びを遠足型からフィールドワーク型へ変える
2 「見方・考え方」が武器になる
3 「見方」を鍛えて目の付け所をシャープにする
4 「考え方」を鍛えてよりよい答えを導き出す
5 「見方・考え方」を「見方×考え方」にする
Column 学習は登山か,それともフィールドワークか
第2章 「見方・考え方」を働かせる中学校社会科の発問スキル50
基礎・基本の発問スキル
1 ゴールとプロセスを具体化させる
2 発問と指示をはっきり分ける
3 ずらして関心を引く
4 逆の問いで特色を可視化させる
5 多面的・多角的に考えさせる
学習場面別の発問スキル
6 導入では夢中になる仕掛けを入れる
7 課題把握ではゴールの見える発問をする
8 展開では発問に見方・考え方を組み込む
9 まとめでは単元を貫く学習課題につなげる
10 発展では幅をもたせた発問をする
困った場面の問い返し・補助発問スキル
11 思考が止まる原因を分析する
12 引き出しを多くして問い返す
13 生徒の意見を補助発問にする
14 補助発問で発問と思考をつなげる
15 補助発問で発問と指示をつなげる
応用・発展の発問スキル
16 生徒の考えを生かして発問を更新する
17 見方・考え方を自由に活用させる
18 問いを連鎖させる
19 生徒に問いをもたせる
20 教科書を超える学びへ発展させる
分野別の発問スキル
地理的分野
21 5つの見方と4つの考え方を掛け合わせる
22 地理で多面的・多角的に考えさせる
23 地域の課題解決に向けて構想させる
24 位置や分布の絶対性や相対性に着目させる
世界と日本の地域構成 地域構成
25 位置や分布の規則性や傾向性に着目させる
日本の様々な地域 日本の地域的特色と地域区分
26 自然的・社会的な場所に着目させる
世界の様々な地域 世界各地の人々の生活と環境
27 人間と自然の相互依存関係に着目させる
世界の様々な地域 世界の諸地域
28 空間的相互依存作用に着目させる
日本の様々な地域 日本の諸地域
29 地域の共通性に着目させる
日本の様々な地域 地域調査の手法
30 地域の特殊性に着目させる
日本の様々な地域 地域の在り方
授業展開例
1 位置や分布に着目させる
世界と日本の地域構成 地域構成(世界の地域構成)
2 地域間の関係性の変化に着目させる
世界の様々な地域 世界の諸地域(アフリカ州)
3 自然と人間の関わりに着目させる
日本の様々な地域 日本の諸地域(近畿地方)
歴史的分野
31 4つの見方と3つの考え方を掛け合わせる
32 歴史で多面的・多角的に考えさせる
33 歴史を生かして課題の解決を図る
34 時期に着目させる
歴史との対話 私たちと歴史
35 年代や時代区分に着目させる
歴史との対話 身近な地域の歴史
36 変化に着目させる
近現代の日本と世界 近代の日本と世界
37 継続に着目させる
近世までの日本とアジア 古代までの日本
38 差異に着目させる
近世までの日本とアジア 中世の日本
39 類似に着目させる
近世までの日本とアジア 近世の日本
40 相互の因果関係に着目させる
近現代の日本と世界 現代の日本と世界
授業展開例
1 時期や年代に着目させる
歴史との対話 私たちと歴史
2 相互の関連に着目させる
近世までの日本とアジア 近世の日本(世界の動きと統一事業)
3 推移に着目させる
近現代の日本と世界 近代の日本と世界(第一次世界大戦前後の国際情勢と大衆の出現)
公民的分野
41 2つの見方と5つの考え方を掛け合わせる
42 公民で多面的・多角的に考えさせる
43 見方・考え方を用いて課題を解決する
44 対立と合意,効率と公正に着目させる
私たちと現代社会 現代社会を捉える枠組み
45 分業と交換に着目させる
私たちと経済 市場の働きと経済
46 希少性に着目させる
私たちと経済 国民の生活と政府の役割
47 個人の尊重と法の支配に着目させる
私たちと政治 人間の尊重と日本国憲法の基本的原則
48 民主主義に着目させる
私たちと政治 民主政治と政治参加
49 持続可能性に着目させる
私たちと国際社会の諸課題 世界平和と人類の福祉の増大
50 社会的な見方・考え方を働かせる
私たちと国際社会の諸課題 よりよい社会を目指して
授業展開例
1 個人の尊重と法の支配に着目させる
私たちと政治 民主政治と政治参加(司法制度改革)
2 選択と配分に着目させる
私たちと経済 市場の働きと経済(生産のしくみと企業・金融)
あとがき
参考文献

まえがき

 なぜ私たちは,授業で発問を行うのでしょうか?

 講義型の授業であれば,説明だけでも成立します。生徒の作業や活動を取り入れた場合も,説明と指示だけで知識や技能を習得させることは可能です。

 しかし,それでは主体的・対話的で深い学びを実現できません。目標となる資質・能力を生徒に育むためには,生徒が問いをもって追究する機会を授業の中で保障することが不可欠です。そして,生徒が問いをもつきっかけになるのが,教師の発問です。つまり,生徒によりよい学びを保障するために,その場での最適な発問を教師が行うことが求められます。

 本書では,発問に関するスキルの中でも「見方・考え方」を働かせる内容を中心に紹介しています。新学習指導要領ではすべての教科で「見方・考え方」を働かせることが強調されています。学習内容を理解し,課題の解決を構想し,学び方を学ぶためのキーワードが「見方・考え方」です。

 しかし,「見方・考え方を働かせましょう!」と呼びかけても,生徒の頭の中には「?」が浮かぶだけです。例えば歴史の学習で「推移の見方・考え方に注目しましょう!」と言っても,生徒はどうしたらよいかわかりません。

 それでは,教師がどのような発問をすれば,生徒は見方・考え方を働かせることができるのでしょうか?

 そもそも,見方・考え方とは何なのでしょうか?

 社会科での「社会的な見方・考え方」とはどのようなものでしょうか?

 見方・考え方はどのようにすれば働かせることができるのでしょうか?

 見方・考え方が鍛えられると,生徒はどのように変わるのでしょうか?

 これらの問いに対する私なりの答えが,本書の中にあります。見方・考え方を働かせる発問のかたちと発問の仕方が伝わるように,本書では特に次の3点を工夫しています。

 1点目に,学習の内容や場面に応じて発問スキルを細かく分けて捉えています。本書の構成は「発問づくり」「基礎・基本の発問スキル」「学習場面別の発問スキル」「困った場面の問い返し・補助発問スキル」「応用・発展の発問スキル」,そして地理,歴史,公民の「分野別の発問スキル」と授業展開例という形で,細分化されています。方法面でも内容面でも,見方・考え方を働かせるための発問とは何かが総合的にわかるように意識しています。

 2点目に,本書の中では合計して120を超える発問例を紹介しています。例示した発問の多くが,1時間の授業で中心となる発問です。普段の授業ではもちろん,研究授業の参考などに幅広く活用できるようにしました。

 3点目に,図解による説明を取り入れたり,それぞれの場面や内容で見方・考え方を働かせるためのコツを箇条書きで紹介したりしています。教育実習で初めて教壇に立つ学生や新採用の先生から,学習指導要領を読み込む時間のないベテランの先生まで,多くの方に役立つ内容を目指しました。

 見方・考え方に関する教育書は,数多く発刊されています。それらの先行実践と本書の違いは,社会科の学習の中で生徒が見方・考え方を働かせるための理論と技術を具体的に論じている点です。「社会的な見方・考え方」の内容を詳細かつ幅広く取り上げ,誰でも,いつでも,どの学校でも実践できるように心がけました。本書を通して,生徒が見方・考え方を働かせるために,教師がどのような教育観を前提として,どのような指導や学習の技術を用いて発問をすべきかということが伝われば幸いです。

 なお,私は発問を「生徒に伝わるように問いを具体化して,教師が発する言葉」と定義しました。教師の発問をきっかけに,生徒は問いをもちます。

 生徒が問いに対して真摯に向き合い,教師と生徒,生徒同士が対話をしながら解を創り出す学びを実現するためには,教師の発問のスキルが大切です。本書が先生方の学習指導の一助となり,これから求められる発問の在り方についての研究と実践の充実に寄与することを願っています。


  2021年1月   /川端 裕介

著者紹介

川端 裕介(かわばた ゆうすけ)著書を検索»

現在,北海道函館市立亀田中学校に勤務。

1981年札幌市生まれ。北海道教育大学札幌校大学院教育学研究科修了(教育学修士)。函館市中学校社会科教育研究会研究部長。NIEアドバイザー。マイクロソフト認定教育イノベーター(MIEE)。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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