中学校社会科 「探究的な学び」の授業デザイン

中学校社会科 「探究的な学び」の授業デザイン

近日刊行予定

新時代の社会科授業のあり方を探る!

カリキュラムデザイン、教材選び、学習評価から、思考ツール、パフォーマンス課題、教科横断的な学びまで、11のキーワードを軸として、中学校社会科の「探究的な学び」について、解説と授業プランでまとめた1冊。わかりやすい図解を交えながら掘り下げています。


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ISBN:
978-4-18-446124-6
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
中学校
仕様:
四六判 192頁
状態:
近日刊行
出荷:
2024年9月30日

もくじ

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はじめに
第1章 社会科と「探究的な学び」
1 「探究的な学び」とは何か
2 社会科における「探究的な学び」
3 授業における2つのサイクル
4 「探究的な学び」と発展
第2章 キーワードで見る、社会科の「探究的な学び」
0 社会科の本質
1 カリキュラムデザイン
2 教材選び
3 発問(問い)
4 学習評価
5 ICT活用
6 思考ツール
7 パフォーマンス課題
8 個別最適な学び
9 教科横断的な学び
10 SDGs
第3章 「探究的な学び」を位置づけた社会科授業プラン
0 社会科の本質 地理的分野 日本の諸地域 近畿地方人口や環境保全を中核とした考察の仕方で、近畿地方の人々の営みを考えよう
1 カリキュラムデザイン 公民的分野 私たちと現代社会 私たちが生きる現代社会地理や歴史の学習の成果を生かして、現代社会の諸課題を考えよう
2 教材選び 地理的分野 世界の諸地域 ヨーロッパ州地図や景観写真から読み取った情報を活用して、ヨーロッパ州の特色を捉えよう
3 発問(問い) 地理的分野 日本の諸地域 中国・四国地方単元を貫く問いと毎時の問いについて考え、地域的特色を見いだそう
4 学習評価 歴史的分野 近世の日本 江戸幕府の成立と対外関係単元を貫く問いを考え抜くことで、幕藩体制による支配の確立を見いだそう
5 ICT活用 地理的分野 世界と日本の地域構成 日本の地域構成ICT機器を活用して、日本の地域構成の特色を捉えよう
6 思考ツール 公民的分野 国民の生活と政府の役割フィッシュボーンチャートを活用して、これからの日本の財政の在り方を考えよう
7 パフォーマンス課題 歴史的分野 中世の日本 武家政治の成立歴史専門出版社の編集者となって、鎌倉時代を紹介するガイドブックをつくろう
8 個別最適な学び 公民的分野 私たちと国際社会の諸課題 よりよい社会を目指して自ら選んだ現代社会の諸課題について、私の行動宣言を構想しよう
9 教科横断的な学び 歴史的分野 古代までの日本 平安時代歴史を中心に、国語、音楽、美術、技術を統合して、平安時代の姿を探究しよう
10 SDGs 公民的分野 世界平和と人類の福祉の増大ESDやSDGsの視点から、持続可能な社会の実現を考えよう

はじめに

 「探究的な学び」が今、教育界で話題となっています。興味・関心をおもちの先生方も多いようで、本書をお読みいただいている先生も、その一人ではないでしょうか。本文にも書いていますが、探究的な学びが求められる背景として、時代の大きな変化があります。確かに、これからの予測困難な時代を生き抜いていくためには、豊富な知識だけではなく、それらを活用して探究する力を身につけておくことが必要です。故に、知識の習得だけではない探究のプロセスを経験しながら、その方法を体得する授業は重要でしょう。

 探究的な学びの重要性を実感し、時間と労力を使って自ら学ぼうと努力されている本書の読者の先生方と同様に、私も探究的な学びの重要性を実感し、自ら実践しようとする現場教師の一人です。本書は私の思いや考えを基に綴ったもので、つたないところも多いかと思いますが、現場教師の視点から見えてきた内容なので、お読みいただいている先生方のお気持ちには寄り添えるのではないかと思います。本書が、日々努力されている先生方の一助になれば幸いです。

 さて、第1章では、社会科における探究的な学びについて広い視点から論じました。そもそも探究的な学びとは何なのか、社会科においての探究的な学びとはどういうものなのか、探究的な学びはどのように発展できるのか、といったことに迫ります。

 第1章を受け、第2章、第3章では、11のキーワードをあげて、具体的かつ実践的に論じました。このキーワードは、探究的な学びと密接な関係があり、探究的な学びの授業づくりにおける重要なポイントです。授業を構想する際、ぜひ意識してください。また、キーワードの中には、探究的な学びと並んで今の教育界で注目されているものもあるので、それぞれのキーワードについても論じました。

 第3章に記したキーワードに基づく具体的な授業プランと、本書の全般に渡って掲載したオリジナルの図は、本書ならではの特色ではないかと思います。こちらを参考にしながら、本書の内容を具体的にイメージしていただければ幸いです。

 末筆になりましたが、本書を刊行するにあたりまして明治図書出版の矢口郁雄氏には大変お世話になりました。ありがとうございました。


  2024年7月   /中野 英水

著者紹介

中野 英水(なかの ひでみ)著書を検索»

1970(昭和45)年,東京生まれ。東京都板橋区立高島第三中学校副校長。1993(平成5)年,帝京大学経済学部経済学科卒業。東京都公立中学校教諭を経て,2024(令和6)年から現職。

東京都教育研究員,東京都教育開発委員,東京教師道場リーダー,東京方式1単位時間の授業スタイル作成部会委員を歴任。

東京都中学校社会科教育研究会地理専門委員会元委員長,全国中学校社会科教育研究会元事務局長,東京都中学校社会科教育研究会元事務局長,現在東京都教職員研修センター認定講師,日本社会科教育学会会員。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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