- はじめに
- 第1章 戦乱から天下統一へ
- 1 信長・秀吉・家康,誰に最も興味があるのか? /藤井 英之・宮崎 正康
- 重要語句の選定 ワークシートを用いた学習(第1時) 定着テスト(第2時)
- 解答 定着テストのあとの授業(第2時のつづき)
- 2 戦国大名のもう1つの戦略 /藤井 英之
- 戦国大名の外交 授業の記録
- 3 天下布武への信長の軌跡――信長包囲網と信玄の西進 /藤井 英之
- 織田信長 授業の記録
- 4 将軍義昭への信長の態度――戦国時代最大の下剋上 /藤井 英之
- 信長と将軍義昭 授業の記録
- 5 長島一向一揆にみせた信長の執念――信長と石山本願寺の10年(1) /藤井 英之
- 顕如と信玄そして信長包囲網 授業の記録
- 6 顕如に示した信長の条件――信長と石山本願寺の10年(2) /藤井 英之
- 7 検地は百姓にとってありがたかったのか /藤井 英之
- 「ありがたい」という問い 授業の記録
- 8 天下人・豊臣秀吉――すごい業績はどれ? /福田 孝
- 授業の記録
- 9 耕地面積の増加が語るもの /藤井 英之
- 耕地面積の増加 授業の記録
- 第2章 江戸幕府の成立と発展
- 10 江戸幕府の基本政策 /藤井 英之・仲達 英一郎
- 江戸幕府成立の切り口 授業の記録
- 11 安定した世の中を築くために /藤井 英之
- 前時の終わり 授業の記録 授業の意図と次時の学習
- 12 江戸幕府の対外政策 /宮崎 正康
- 重要語句の選定 調べ学習(第1・2時) 定着テスト(第2時のつづき)
- 解答と評価 定着テストのあとの授業(第3時)
- 13 「鎖国」の時代と現代をつなぐ200年の交流 /今井 和史・宮崎 正康
- 「鎖国」のイメージ 授業の概要
- 14 武家諸法度にみる幕府の姿勢 /藤井 英之
- 江戸幕府の大名政策 授業の記録
- 15 お伊勢へ行こう・お江戸へ行こう――江戸時代の社会的・文化的交流の仕組み /園山 真司 /宮崎 正康
- 第1時 第2時
- 16 五人組制度,復活!? /樫村 弘一郎・藤井 英之
- 歴史事象から現代を見直す 授業の記録
- 17 本当に気楽なの? 百姓の生活 /大杉 正昭
- 貧農史観と農民統制 授業の概要
- 18 広まる朱子学の教え /大杉 正昭
- 19 芭蕉と不易流行 /藤井 英之
- 発展学習から基礎基本へ 授業の概要
- 20 芭蕉が生きた時代 /藤井 英之
- 21 もとの濁りの田沼恋しき? ――寛政の改革,田沼と定信 /大杉 正昭
- つくられた悪評 授業の概要
- 22 松平定信・寛政の改革と文化 /宮崎 正康
- 重要語句の選定 調べ学習と定着テスト(第1時)
- 解答と評価 定着テストのあとの発展学習(第2時)
- 23 華岡青洲と通仙散 /藤井 英之
- 24 華岡青洲が生きた時代 /藤井 英之
- パターン化 授業の概要
- 本書の編集を終えて
はじめに
教育の環境は,大きく変わりつつある。少子高齢・人口減少が進むなか,一人一人の生徒の学力を伸ばし,「生きる力」をはぐくむ教育が一層求められていくと考えられる。「生きる力」を知の側面で捉えたのが「確かな学力」,つまり「知識や技能はもちろんのこと,学ぶ意欲や,自分で課題を見付け,自ら学び,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力」(平成15年10月7日中央教育審議会答申)である。この課題に対して,新中学社会科授業研究会(新中社)は本書のシリーズにおいて,基礎基本の学習と発展的な学習を組み合わせて,生徒がノッテくる授業を提案している。
本書は,『新中学歴史 基礎基本+発展教材50選』の前編であり,近世の授業24を所収している。
基礎基本の授業としては,@定着テストの授業(「1 信長・秀吉・家康,誰に最も興味があるのか?」,「22 松平定信・寛政の改革と文化」など),A通史学習の授業(「20 芭蕉が生きた時代」,「24 華岡青洲が生きた時代」など),B学習内容を整理するための授業(「10 江戸幕府の基本政策」,「22 松平定信・寛政の改革と文化」など)がある。
残りの多くは,発展的な内容の授業(テーマ学習)である。
本書の授業は,これまでの新中社の「生徒がノッテくる授業づくり」のシリーズと同様に,生徒の挙手発言で進める「発言型授業」の形態をとっているものが多いが,強いてそれにこだわる必要はない。発問をして,生徒にノート発言をさせ,挙手発言がなければ列指名や個別指名をして発表させ,発表した生徒の意見を教師が要約して板書する。そして,ポイントでは教師が説明すればよい。
授業には「授業ノート」を使用することが多い。これらは原則としてB4用紙に「資料」を印刷し,「ノート発言の欄」を設けた授業の記録用シートである。授業ノートは,授業の始めに配布され,授業の終わりに生徒が「授業のまとめ(感想)」を記入して教師に提出する。本書は,紙幅の関係で大部分の「授業ノート」を省略しているが,「4 将軍義昭への信長の態度」や「24 華岡青洲が生きた時代」を「授業ノート」の例として参照していただきたい。
多くの先生方が,本書を多様に活用してご自身の授業を創っていただければ,この上ない幸せである。
/藤井 英之
/宮崎 正康
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- 明治図書