- 本書の活用にあたって
- はじめに―新課程歴史と並列単元による指導計画―
- 1.章立てによる学習指導計画
- 2.並列単元の構想
- 3.「古代・中世の日本」の並列単元の構想
- 4.「通史学習」の方法
- 5.「テーマ学習」の方法
- 第1章 通史学習の授業「古代と中世の概要」
- 1.古代以前
- 1 サルがヒトになるの?
- 2 サルがヒトになっていく?
- 3 ヒトが文明を生み出す
- 4 文明が生み出したもの
- 5 四大文明と地中海・東アジア
- 2.古代
- 6 基礎年号と古代史年表
- 7 基礎年号発見〜古代史編〜
- 8 王朝貴族の都・平安京──1.平安時代の3つの場面
- 9 王朝貴族の都・平安京──2.藤原摂関家の時代
- 3.中世
- 10 中世社会と基礎年号──1.中世社会の6つの場面
- 11 中世社会と基礎年号──2.基礎年号発見
- 12 鎌倉時代の仏教と室町時代の農村──1.鎌倉新仏教6つの宗派
- 13 鎌倉時代の仏教と室町時代の農村──2.浄土真宗から一向宗へ
- 4.古代・中世
- 14 古代・中世の政治の概要──1.古代の大きな動き
- 15 古代・中世の政治の概要──2.中世の大きな動き
- 16 テスト基礎年号〜古代・中世〜
- 5.世界史中世
- 17 ヨーロッパ世界の成立と発展
- 18 イスラム世界の成立と十字軍
- 19 スペインとポルトガル
- 第2章 テーマ学習の授業T 「古代国家の成立と発展」
- 1.縄文集落と弥生集落
- 20 2つのムラ
- 21 どちらのムラに生まれたいの?
- 2.栄える邪馬台国〜卑弥呼と冊封体制〜
- 22 邪馬台国の女王
- 23 卑弥呼の使い
- 24 大きな塚への思い
- 3.日本国家成立への指標〜冊封体制からの独立〜
- 25 聖徳太子,登場
- 26 4つの業績でいちばんすごいのは?
- 27 日出づる処の天子
- 28 聖徳太子のあと
- 4.律令国家の成立と展開〜在地からみた律令国家〜
- 29 平城京によせる元明天皇の思い
- 30 律令国家・日本
- 31 出雲臣真足さんの家族
- 32 真足さんの弟豊足さんの子どもたち
- 33 紀伊国在田郡司解
- 34 尾張国郡司百姓等解
- 第3章 テーマ学習の授業U 「中世社会の成立と展開」
- 1.武士の成長と源平〜軍事貴族の台頭〜
- 35 騎射の武芸者源頼信
- 36 院をめぐる源氏と平氏
- 37 宣旨と院宣に消える源氏
- 38 おごれる人も久しからず
- 39 頼朝が許せなかったこと
- 2.武家政権の成立と発展
- 40 鎌倉幕府成立史32問
- 41 鎌倉にこだわった頼朝
- 42 フビライの国書と北条時宗の選択
- 43 文永の役にかけた竹崎季長の思い
- 44 青砥藤綱の十文
- 45 源氏の嫡流尊氏がめざしたもの
- 46 北条泰時と足利義満
- 47 応仁の乱がもたらしたもの
- 第4章 授業分析の授業
- 48 発言分析──1.発言を学ぶ
- 49 発言分析──2.発言トレーニング
- 50 発言分析──3.発言を伸ばす
- 新中社シリーズの発刊にあたって
- 新中学社会科授業研究会(新中社)規約
本書の活用にあたって
本書は,追試のできる古代・中世50の授業を所収している。
50の授業のうち,19の授業が「基礎的・基本的な学習内容」(通史学習),28の授業が「発展的な学習内容」(テーマ学習),3時間が「授業分析」という学習技能を習得するための授業である。
授業時数でみると52時間分の授業がある。しかし,現実には,古代・中世の学習で52時間をかけることはできない。本書は,単元構成を取りながらも,学校の実状や活用する先生方の計画にしたがって,50の授業を自由に選択できるようにしている。選択の基準になるのが19の「基礎的・基本的な学習内容」(通史学習)の授業である。19の授業から選択した内容とかかわって,28の「発展的な学習内容」(テーマ学習)の授業を選択すればよい。
また,「発展的な学習内容」(テーマ学習)は,生徒の挙手発言で進める「発言型授業」の形態を取っているが,強いてそれにこだわる必要はない。発問をして,生徒にノート発言をさせ,列指名で発表させ,発表した意見を教師が要約して板書する。そして,ポイントでは教師が説明すればよい。
ところで,本書では「授業の記録」によく「授業ノート」という言葉が出てくる。「授業ノート」とは,原則としてB4用紙に「基礎資料」を印刷し,「ノート発言の欄」を設けた授業の記録用シートである。「授業ノート」は授業の始めに生徒に配付される。「授業ノート」の配布が授業の始まりである。
生徒は「授業ノート」に「授業の記録」と「授業のまとめ(感想)」を書いて教師に提出する。「授業ノート」には多くのメリットがある。例えば絶対評価のための資料として活用できる。
本書は紙数の都合で,ほとんどの「授業ノート」を省略し,資料を要約していることが多い。資料については,それぞれの出典を明記しているので,本書を活用される先生方が直接原典にあたっていただきたい。直接原典にあたれない場合は,著者もしくは新中社事務局(http://homepage2.nifty.com/chu-shakai/)に資料をご請求になれば送付させていただく。「授業ノート」についても必要があれば送付させていただく。
多くの先生方が本書を活用して,中学生がノッテくる授業を創っていただければ,この上ない幸せである。
新中社代表 /藤井 英之
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- 明治図書
- 歴史の実践が詳しく紹介されていた2016/1/220代社会科教諭