発展教材の開発シリーズ2
新教科書を補う社会科発展教材の学習 第1集

発展教材の開発シリーズ2新教科書を補う社会科発展教材の学習 第1集

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新教科書の力を最大限発揮するための発展教材

社会科発展教材の開発、三年生、四年生、五年生、六年生のアイデア例満載。T型・単時間発展教材、U型・小単元発展教材、V型・テーマ発展教材に分け各実践例を詳細に解説


復刊時予価: 2,497円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-418213-5
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 152頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

序文 /有田 和正
はじめに
T 『発展教材の開発』三年生のアイディア
一 まちたんけんからガイドブックづくりの表現活動へ――(U型・2時間)
公園ガイドブックづくり /お店ガイドブックづくり /おすすめガイドブックづくり
二 まちの絵地図づくりからおもしろ地図の教材へ――(T型・15分)
おもしろマップづくり /おもしろ地図記号調べ /地図記号調べ
三 お店のひみつ調べからチラシのひみつの教材へ――(T型・15分)
チラシの中の産地調べ /チラシの中の言葉調べ /チラシの中のおもしろ発見
四 買い物調べからお店のひみつ調べの教材へ――(V型・自由研究)
地区買い物おすすめマップ /コンビニ〇〇〇はべんとうにこだわっています! /わたしたちのエコエコ大作戦
五 工場見学から工場のひみつ教材へ――(T型・15分)
はたらく人の服装調べ /工場のせい品調べ /せい品のゆくえ調べ
六 市の人たちの仕事調べからアイディアゲームの活動へ――(U型・2時間)
いろいろサイコロすごろく /地域限定大富豪ゲーム /プロフィールクイズ・わたしはだれでしょう!?
七 ラーメン工場の見学から地域の工場を調べる活動へ――(V型・4時間)
パッケージを調べてみよう /ホームページをたんけんしよう /市の工場マップをつくろう
八 市のようす調べから紹介カードづくりの活動へ――(U型・2時間)
市のじまん紹介カード /おすすめの場所カード /楽しい行事紹介カード
U 『発展教材の開発』四年生のアイディア
一 「交通事故をふせぐ」の学習からおもしろまとめの表現活動へ――(U型・1時間)
交通安全サイコロ、ふって一言言ってみよう! /3枚のカードで交通安全モビールをつくろう /なりきって! ひとり交通安全会議をひらこう
二 「水はどこから」の学習から水の大切さを考える発展へ――(T型・15分)
水道のはじまりクイズシート /水の使用量クイズシート /水のよごれクイズシート
三 ごみ処理の学習から資源確保の教材へ――(U型・1時間)
マークは何? /マークを徹底マーク! /マーク大集合!
四 「昔の道具調べ」の学習から生活を実感的にとらえる発展を――(U型・1時間)
タイムスリップカード仕事編 /タイムスリップカード遊び編 /タイムスリップカードくらし編
五 「わたしのまちをひらいた人々」の学習からあるある昔大発見!――(V型・自由研究)
まちの昔マップをつくろう! /大友亀太郎紙芝居 /年表づくり!
六 「県の特色ある地域」の学習からより多面的に地域を理解する自由研究を――(V型・自由研究)
〇〇市(町・村)の観光マップをつくろう /〇〇市(町・村)のイベントポスターをつくろう /〇〇市(町・村)のおみやげカタログをつくろう
七 「都道府県の地形やくらしのようす」の学習から都道府県発見マップへ――(T型・15分)
八方位カード /高低カード! /交通網カード!
V 『発展教材の開発』五年生のアイディア
一 農業の学習から生産者の顔が見える販売の学習へ――(U型・2時間)
お店の入り口や売り場でこんな黒板や表示を見たことがあるかな? /さがしてみよう! 「生産者」がわかる紹介表示 /思い出をつなぐ「生産者」の紹介表示
二 農産物の輸出入から食料の確保が見える教材へ――(T型・15分)
お好みメニューのふるさとは? /輸入が多い農産物で食事を考えよう /自給率の高い農産物で食事を考えよう
三 自動車工業の学習から新しい車の開発を考える教材へ――(V型・自由研究)
世界に一台のオリジナルカーをデザインしよう! /「環境にやさしい車」って? /「福祉車両」インタビュー新聞を書こう!
四 原料・製品の輸出入から外国とのつながりが見える教材へ――(T型・15分)
自動車から世界とのつながりを調べよう /石油から世界とのつながりを調べよう /貿易の玄関調べ
五 くらしを支える情報から情報を生かす教材へ――(T型・15分)
挑戦! ケータイを10倍使いこなす方法 /挑戦! デジタル放送を10倍使いこなす方法 /挑戦! インターネットを10倍使いこなす方法
六 自然を生かしたくらしから自ら自然を生かす学習へ――(U型・1時間)
雪や寒さは宝だ! 楽しいまちづくりを提案しよう! /紙上討論会! 沖縄? 宗谷? 住むならどっち! /なりきり絵日記
七 環境を守る学習から環境問題を考える教材へ――(V型・自由研究)
公害病新聞を作ろう! /環境保護マップを作ろう! /環境問題解決ブックを作ろう!
W 『発展教材の開発』六年生のアイディア
一 遠い「大昔」の歴史から親しみやすい歴史の学習へ――(T型・15分)
当時の人々の願いをこめた銅たくをつくろう! /古墳には、どんな形があるのか調べよう! /「はにわ」から、当時の人々の暮らしを探ろう!
二 武士の世の学習からとことん自由研究――(V型・自由研究)
歴史人物事典を作ろう!! /文化遺産のマイ・ホームページを作ろう!! /庶民の生活体験記を作ろう!!
三 日清・日露戦争の学習から風刺画をもとにした活動へ――(T型・15分)
日清戦争後の風刺画の謎!! /日露戦争後の風刺画の謎!! /オリジナル風刺画を描こう!!
四 戦時中の日本から国民の生活を見つめる学習――(U型・3時間)
戦争当時の子どもたちの様子を探ろう! /戦争当時の食生活の様子を探ろう! /地域にある戦争の跡を見つけよう!
五 戦後の日本の学習から楽しい表現活動へ―――(T型・15分)
ミニブックを作ろう!! /おもしろ川柳を作ろう!! /時代の変化を表す4コマ漫画を作ろう!!
六 身近な暮らしと政治の学習から税金の謎へ――(U型・2時間)
小学生一人に、約一〇〇万円! /税の活躍マップを作ろう!! /同じ排気量の車なのに…
七 世界の異文化を知る活動から我が国の国際交流・国際理解へ――(V型・自由研究)
世界の文化を知る活動 /外国産食料品の出身国調べ /世界の食料自給率調べ
解説 /有田 和正
おわりに

序文

 二〇〇二年四月より、新しい学習指導要領が実施され、これまでにない「超薄い教科書」で学習することになり、学力低下が心配されている。折しも、二〇〇二年一〜二月に実施された学力テストの結果が公表され、「おおむね良好」と発表された(二〇〇二年一二月)。わたしは、「はてな?」と思った。

 これは、事前に設定していた正答率を上回る教科が多かったからだという。しかし、目標設定値を低く設定すれば「良好」ということになるではないか。詳しくみると前回より結果がよかった問題は全体の四分の一にすぎず、逆に悪かったのはその倍近い。やはり、学力は低下しているとみた方が適当のようだ。

 文部科学省は学力低下を予想したのか、二〇〇二年四月から実施された学習指導要領を、「教える内容の最低基準」であるとした。これまでずっと到達目標ないし標準としてきたことをあらためたのである。

 学習指導要領が「最低基準」となったということは、これを具体化した教科書も当然最低基準ということになった。この最低基準をクリアした子どもには「発展学習」を行うことになり、学習指導要領を超える授業を認めたのである。これは、画期的なことではあるが、学校現場に大きな混乱と不安を与えた。

 二〇〇二年八月二二日、文部科学省は、教科書の範囲を超えた「発展学習」や、基礎をじっくり学ぶ「補充学習」の参考となる教師用指導事例集の小学校版を公表した(算数だけ)。これをみると新学習指導要領で削減された内容を軒並みに復活させている。

 なお、次回の教科書検定では、発展的な内容の記載を容認するという。すべて学力低下への配慮である。

 このような動きをみるにつけ、文部科学省の事例集に頼るより、自分たちで作った方がよいのではないのかと考えた。

 つまり、「教材・授業開発研究所」の事業の一つとして『新教科書を補う発展教材の開発国語・社会・算数・理科』を、研究所の支部や研究サークルで出版したいと考え、各支部やサークルに呼びかけた。多くの支部やサークルが積極的に応じてくれた。

 教科も希望をつのった。算数・理科の希望が多いだろうと予想していたところ、発展教材の開発が比較的むずかしいといわれる国語と社会を多くの支部、サークルが希望してくれ、驚いた。やはり、すごく意欲的な教師たちだと思った。

 各支部・サークルは、地域性やサークルメンバーの特技・特色を生かした、実にユニークな教材を開発してくれ、とてもうれしく、力強く思った。

 サークルメンバーは、よく考え、よく理解し、よく知恵を出し合い、新しいものを創り出してくれた。「これが発展教材だ」という決まったものがあるわけではない。だから、多様なものが出てくるのが当然であるし、その方が望ましい。

 研究所の支部は北海道から沖縄まで全国にある。準備のできたところから順次出版していくことにしている。今回の出版物は、全国の教師に大きな刺激を与えるものと期待している。

 今後は、基礎をじっくり学ぶ「補充教材」の開発も構想し、その準備をしているところである。

 今回の一連の出版は、明治図書編集長の江部満氏のお力添えによるところが大きい。記してお礼を申し上げたい。本当にありがとうございました。


  二〇〇三年一月二日   教材・授業開発研究所代表 /有田 和正

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      明治図書

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