郷土の音楽 おもしろ授業ネタ&アイデア

郷土の音楽 おもしろ授業ネタ&アイデア

近日刊行予定

郷土の音楽との楽しい出会いが愛着と伝統の継承につながる

伝統文化の尊重、継承のため、郷土の音楽を学ぶ必要性は感じるけどどう授業すればよいか不安な先生におすすめ!教師と子どもの会話形式で活動の流れがイメージでき、参考音源もQRからアクセス可。出身地以外の音楽も授業したくなる小中高で実践可能なアイデアが満載!


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ISBN:
978-4-18-417829-8
ジャンル:
音楽
刊行:
対象:
小・中・高
仕様:
B5判 128頁
状態:
近日刊行
出荷:
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CONTENTS

もくじの詳細表示

はじめに
Chapter1 なぜ今,郷土の音楽を学ぶのか
「郷土の音楽」を学ぶ意味 ――ナショナル・アイデンティティの育成
1 国の教育政策の方針
@教育に関する法律,教育新興基本計画の内容
2 日本らしさって何だろう?
3 ナショナル・アイデンティティの育成と郷土の音楽
「郷土の音楽」に関する指導と学習状況 ――現状と課題
1 「小学校学習指導要領実施状況調査〈音楽〉」 ―令和4年度,平成24年度
@ペーパーテスト,教師オンライン質問調査,児童質問紙調査との関係など
2 「音楽の授業における郷土の音楽の指導に関する調査」―令和4年度
@実施状況,教材,郷土の範囲,必要性とその理由など
A調査結果からみる「郷土の音楽の学習指導の実態」
「郷土の音楽」の内容と方法,授業づくりのポイント ――学習指導要領をふまえて
1 音楽科における「郷土の音楽」の内容
@音楽科の小学校学習指導要領の内容と解説
A音楽科の中学校学習指導要領の内容と解説
2 「郷土の音楽」の学習方法
@音楽科の小学校学習指導要領にみられる学習方法
A音楽科の中学校学習指導要領にみられる学習方法
3 「郷土の音楽」の授業づくりのポイント
@「郷土の音楽」の音楽的な特徴
A「郷土の音楽」学習指導のポイント
4 「郷土の音楽」の授業を含めた音楽科の授業の充実に向けて
Chapter2 各地の音楽の魅力をたのしむ
北海道地方
―《ソーラン節》《江差追分》《アイヌの音楽》
音楽の特徴/子どもたちに伝えたいポイント
1 踊るだけじゃない!聴いて歌って味わう《ソーラン節》
2 《江差追分》とオルティンドー 海と草原の歌の交差
3 カムイが宿る音楽 アイヌ音楽の魅力を探ろう
東北地方
―《津軽じょんがら節》《秋田おばこ》《南部牛追い歌》《花笠音頭》42 《斎太郎節》《会津磐梯山》
音楽の特徴/子どもたちに伝えたいポイント
4 《斎太郎節》の特徴を感じながら歌おう
5 《南部牛追い歌》の特徴を捉えよう
6 「ノリのよさ」から見つける《花笠音頭》の特徴
7 《津軽じょんがら節》の魅力を音から味わおう
関東地方
―《江戸の鳶木遣》《江戸の子守歌》《小金井貫井囃子》《八丈太鼓》52 《八木節》《秩父音頭》《銚子大漁節》《箱根馬子歌》
音楽の特徴/子どもたちに伝えたいポイント
8 団結の歌《江戸の鳶木遣》をみんなで歌おう
9 日本のいろいろな民謡のよさを味わおう
10 自由に太鼓を打ち鳴らそう 八丈太鼓
11 高円寺の《阿波踊り》のよさを味わおう
中部地方
―《佐渡おけさ》《越中おわら節》《山中節》《三国節》《信濃追分》62 《縁故節》《ちゃっきり節》《岡崎五万石》《郡上節(郡上おどり)》
音楽の特徴/子どもたちに伝えたいポイント
12 海を渡った「ハイヤ節」の変化を味わおう
13 2つの拍のよさを味わおう
14 自分たちのオリジナル民謡をつくろう
15 郷土の音楽を守るってどういうこと?
近畿地方
―《祇園祭の音楽》《天神祭の音楽》《大津祭の音楽》《デカンショ節》72《春日若宮おん祭の音楽》《串本節》《伊勢音頭》
音楽の特徴/子どもたちに伝えたいポイント
16 お囃子を楽しもう
17 《花いちもんめ》を歌おう
18 お囃子をつくろう
19 《ほたるこい》を歌おう
中国・四国地方
―《貝殻節》《安来節》《下津井節》《音戸の舟歌》《男なら》82 《阿波踊り》《金毘羅船々》《伊予節》《よさこい節》
音楽の特徴/子どもたちに伝えたいポイント
20 《下津井節》と《音戸の舟歌》を聴き比べよう
21 《貝殻節》を聴き比べよう
22 《金毘羅船々》を歌おう
23 《阿波踊り》を踊ろう
九州地方
―《祝いめでた》《日田祇園囃子》《岳の新太郎さん》《長崎ぶらぶら節》92 《五木の子守歌》《高千穂の夜神楽》《鹿児島おはら節》
音楽の特徴/子どもたちに伝えたいポイント
24 博多に根付く「祝いの声」と「手締め」に親しもう
25 守子の心情に寄り添って「子守歌」を歌おう
26 ご当地ソング《○○ぶらぶら節》をつくろう
27 集落が継承する「神楽」に親しもう
沖縄地方
―《じんじん》《かぎやで風》《仲順流り》《七月節》《唐船どーい》102 《漲水ぬクイチャー》《ばんがむり》《安里屋ユンタ》《トゥバラーマ》
音楽の特徴/子どもたちに伝えたいポイント
28 沖縄のわらべうた《じんじん》
29 喜びの舞い「カチャーシー」
30 沖縄の念仏踊り「エイサー」
Chapter3 各地に共通する音楽の魅力をたのしむ
遊び歌 魅力と授業化アイデア
アイデア@ 《丸竹夷》を歌って地図とつなげよう
アイデアA 《寺御幸》を歌って地図とつなげよう
仕事歌 魅力と授業化アイデア
アイデア@ 《ちゃっきり節》を歌ってみよう
アイデアA 《茶揉唄 仕上げ節》を体験してみよう
祝い歌 魅力と授業化アイデア
アイデア@ 餅つき歌を聴いて雰囲気を感じ取ろう
アイデアA かけ声を一緒に入れてみよう
子守歌 魅力と授業化アイデア
アイデア@ 歌の中のうさぎをたずねてみよう
アイデアA 似ている子守歌を比べてみよう
アイデアB 子守歌をつくってみよう
踊り歌 魅力と授業化アイデア
アイデア@ 《郡上おどり》のそれぞれの違いを知ろう
アイデアA 《郡上おどり》を体験してみよう
アイデアB 《十津川の大踊》と《郡上おどり》を比べてみよう
エッセイ 「郷土の音楽」の授業で,子どもたちが学ぶこととは
授業づくりに役立つ書籍・Webサイト
執筆者一覧

はじめに

 本書のコンセプトは,「日本中でたのしむ『郷土の音楽』」です。

 現在,日本人にとっての「郷土の音楽」は,自分たちが生まれ育ち,生活している場所に息づいている音楽である,という意識は薄くなっています。また,日本の伝統文化への愛着もこの10年,やや低下傾向にあり,その一例として,唱歌や童謡に代表される「日本のうた」に関する現状があげられます(本書p.31参照)。

 加えて,日本在住の外国人児童生徒を有する学校も増えています。日本の学校において「我が国や郷土の文化」をどう扱うのかは,重要かつ難しい課題となっています。

 本書は,このような問題意識を背景に,3つの章で構成しました。


 Chapter1 なぜ今,郷土の音楽を学ぶのかでは,国の教育方針や日本人らしさについて考えを踏まえ,「郷土の音楽」を学ぶ意味の一つとして,「ナショナル・アイデンティティ」(我が国や郷土への帰属意識)を位置づけています。

 前半では,日本各地に伝承されている音楽を,自らの郷土の音楽の一つとして捉え,日本の文化のよさを実感できるようにすることの重要性について論じました。

 続いて,「小学校学習指導要領実施状況調査〈音楽〉」(令和4年度,平成24年度)や,「音楽の授業における郷土の音楽の指導に関する調査」(令和4年度)などをもとに,「郷土の音楽」に関する指導と学習状況の現状と課題を整理しました。

 後半では,音楽科の学習指導要領及び解説に基づき,「郷土の音楽」の内容と方法について解説し,授業づくりの要点として,汎用性のある「音楽的な特徴」と「学習指導のポイント」を提示しました。「学習指導のポイント」は次の通りです。詳細は本文(pp.28─29)をご覧ください。


 【身体性を伴った学習活動を取り入れる】

 【民謡らしい声で堂々と歌う─「合いの手」「かけ声」への注目─】

 【図形楽譜や口唱歌の教材の活用】

 【デジタル教材を活用した個別最適な学び─範唱や模奏の音源の活用など─】

 【共通性と固有性への着目─比較して鑑賞する・表現するなど─】

 【教科横断的な取組(カリキュラム・マネジメント)】

 【外部講師(保存会の方々など)の協力による授業】

 【自分たちの「郷土の音楽」を発信する】


 2026年2月現在,令和9年の学習指導要領の改訂に向けて,中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会「芸術WG」にて,芸術系科目に関する議論が進められています。

 今後の音楽科教育の方向性を俯瞰するために「資質・能力の整理」,「伝統と文化に関する教育の現状と課題」を概観するとともに,現在教育界で注目されている「ウェルビーイング」の向上と郷土の音楽の学習指導のポイントとの親和性についても言及しました。


 Chapter2 各地の音楽の魅力をたのしむでは,日本を8つの地域に分け,各地域の都道府県(北海道や沖縄は諸地域)を代表する「郷土の音楽」の具体とその特徴を端的に示すとともに,「その地域の音楽の特徴」と「子どもたちに伝えたいポイント」を提示しました。

 さらに,「これならやってみたい!」と思えるとっておきの授業のアイデアを,地域ごとに3〜4例ずつ掲載しています。授業のアイデアでは,授業を実施するために必要な情報を精査して提示しています。対象,時間,準備物,扱う音楽,授業のねらい,音楽の特徴と授業化のコツなどの基本情報に加え,教師と子どもとの典型的な対話の場面を想定した「活動の流れ」を具体的に示し,授業場面を想定しやすいようにしました。「指導のアドバイス」では,具体的な活動とその意味を,音楽を専門としない先生にも理解しやすいよう,わかりやすく明確に解説しています。また,授業で活用できる音源や動画のQRコードも,適宜,掲示しています。


 Chapter3 各地に共通する音楽の魅力をたのしむでは,Chapter1で示した学習指導のポイント【共通性と固有性への着目】の視点を具体化し,「遊び歌」「仕事歌」「祝い歌」「子守歌」「踊り歌」のそれぞれの魅力と,活動アイデアを提示しました。ここでも,教師と子どもとの対話の場面を示すととにも,授業で活用できる映像資料などのQRコードも,適宜,提示しています。


 Chapter2,Chapter3に掲示した授業のアイデアは,どれも魅力的ですぐに実践できる内容です。


 巻末には,音楽科教育ジャーナリストによる〈エッセイ〉や,「授業づくりに役立つ書籍・Webサイト」も掲載されています。あわせてご活用いただけましたら幸いです。


 本書の執筆者は,実力のある若手・中堅の小・中・高等学校の教師,教育現場に精通した研究者,音楽科教育のジャーナリストで構成されています。音楽を専門としない教師にも内容が伝わるよう,わかりやすく記述することを心がけました。

 本書が全国各地,さまざまな校種の先生方の実践の一助となることを心から願っています。


  2026年7月   /津田 正之

著者紹介

津田 正之(つだ まさゆき)著書を検索»

北海道の公立小学校教諭,東京学芸大学附属作早小学校講師,琉球大学准教授,文部科学省教科調査官等を経て現在,国立音楽大学教授,附属小学校校長。博士(音楽)。小学校学習指導要領解説音楽編の編集に当たる。

専門は,戦後音楽教育史,音楽科カリキュラム・授業構成論。現在も,国内外の研究会や研修会,コンクール審査,教材監修など幅広く活動している。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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