- 本書の使い方
- 1.三内丸山から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 2.大昔のくらしから何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 3.米づくりが始まったことから何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 4.吉野ケ里遺跡から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 5.卑弥呼から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 6.大山古墳から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 7.奈良の大仏から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 8.正倉院から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 9.十二単衣から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 10.御家人の屋敷から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 11.元寇から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 12.金閣・銀閣から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 13.長篠の戦(戦国時代)から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 14.検地から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 15.大名行列(江戸時代)から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 16.江戸の町から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 17.出島から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 18.黒船来航から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 19.新橋〜横浜間の鉄道敷設から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 20.明治維新から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 21.自由民権運動(明治時代)から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 22.日清・日露戦争(明治時代)から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 23.第2次世界大戦から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 24.駅弁包装紙から何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 25.戦後のくらしから何が見えるか 問題・イラスト・解説
- 〈付録〉
- 1.都道府県名を調べよう
- 2.県の形を調べようよう
本書の使い方
1 本書の目的
(1) イラストを「見る力」をつける
資料を読みとる力をつけるには,資料を見る力をつけなければならない。まず,資料(イラスト)を提示して,教師が適切な問いをしながら読みとらせていく方法が有効である。子どもが,教師の問いに答えていくうちに資料(イラスト)を「見る力」,「読みとる力」をつけられるようにしている。
(2) 「はてな?」発見の力をつける
資料を見て,自分で「はてな?」,つまり問題をつくってみる。また,問題に答えているうちに,こんな「はてな?」をつくればいいな,こんな「はてな?」が読みとれるのだなと,「はてな?」発見の力がつく。これが見る力になっていく。これを他のものに応用していく。この応用力が基礎基本である。
(3) 自学学習できる
資料(イラスト)があり,多くの問題が出ているので,これを,教科書,資料集,参考書などを使って解いていかせる。自分で調べ考えるので「調べ・考える」くせがついていき,しだいに,調べることや考えることがおもしろくなる。つまり,自らの力で学べるようになる。
2 本書の使い方
(1) 作業しながら学習を進める
どの問題にも,「着色作業」などの作業を入れている。
これは,細かなところをよく見るようにするためである。「よく見なさい」といっても子どもは見ない。作業を入れると自然に細かいところまで見ることになる。
作業をしているうちに「はてな?」が生まれたり,解答がみつかったりする。だから,手ぬきをしないことである。
(2) 問いを順序よく解いていく
問いを順に解決していくうちに,イラストを見る目ができ,「はてな?」の意味がわかってくる。そして,こんな「はてな?」がつくれるのだな(つまり,見る目ができる)というようになる。
(3) できるだけくわしく調べる
「はてな?」を,参考書などをつかって,できるだけくわしく調べ考えていく。これで「調べる力」がつくし,「考える力」もつく。この調べる時にいちばん力がつくことに着目してほしい。
調べた後に解説を読むようにしてほしい。すぐ解説を読むようでは力がつかない。「基礎用語」に着目し,この用語を身につけるようにする。
(4) 典型的な内容を問いの形で入れている
例えば,「大昔のくらしから何が見えるか」の場合,この絵一枚で縄文時代の人々のくらしがほとんどクローズアップできるように,内容をつめこんでいる。
だから,25の歴史ネタを学習すれば,大昔から昭和の時代まで,およその内容がつかめるようになっている。
それで,ていねいに問いを解いていくようにする。
(5) 教師が問いかけながら考えさせる
学校で一斉に学習させるときは,イラストをコピーして配布し,子どもに「問題をつくらせる」方法や,教師が「発問」をして答えさせる方法がある。後者の場合,主な問いを選んで行うことになる。
そうすることによって,どんな「発問」が子どもを動かすことができるものかつかめるし,教師の「発問づくり」の例にもなる。
問題を配布し,調べさせ考えさせた後,解説部分を配布する方法もある。多様な使い方を工夫してほしい。
イラスト形式は子どもの関心を高め、用意されている質問・発問も詳しく書かれ、解説も十分にあって授業でとても使いやすいです。また、自分なりに加工して使える発問もたくさんあります。
歴史嫌いの子どもでもイラストには興味を持たせてくれ、このワークを使った授業では通常の調べ学習よりも意欲的になりました。
イラスト資料も貴重な資料財産となる優れものでした。有田先生の教材研究のおいしいところを手軽に味わえるものとなっています。
授業でぜひ、活用してみてください。特に導入や資料活用の授業で役出てます。