- はじめに
- 本書の使い方
- Chapter1 音韻認識能力とは何か?
- 1 なぜ音韻認識能力が必要なの?
- 2 音韻認識能力って何?
- 3 音韻認識能力は自然に身につくもの?
- 4 英語の音韻認識能力はどのように発達するの?
- 5 音韻認識では,どんなことができればいいの?
- Chapter2 音韻認識ワーク Step1「音の照合」
- 1 おわりの音を聞き分けよう−脚韻 Rhyming Words−
- ワークシート1 おわりの音を聞き分けよう@
- ワークシート2 おわりの音を聞き分けようA
- ワークシート3 おわりの音を聞き分けようB
- ワークシート4 おわりの音を聞き分けようC
- 2 はじめの音を聞き分けよう−頭韻 Alliteration−
- ワークシート5 はじめの音を聞き分けよう@
- ワークシート6 はじめの音を聞き分けようA
- ワークシート7 はじめの音を聞き分けようB
- ワークシート8 はじめの音を聞き分けようC
- 3 まん中の音を聞き分けよう−Middle Sound−
- ワークシート9 まん中の音を聞き分けよう@
- ワークシート10 まん中の音を聞き分けようA
- ワークシート11 まん中の音を聞き分けようB
- ワークシート12 まん中の音を聞き分けようC
- 確認チェック@ −おわりの音−
- 確認チェックA −はじめの音−
- 確認チェックB −まん中の音−
- 確認チェック@〜Bの解答
- Chapter3 音韻認識ワーク Step2「音の取り出し」
- 1 はじめの音を聞き取ろう−頭韻Alliteration−
- ワークシート13 はじめの音を聞き取ろう@
- ワークシート14 はじめの音を聞き取ろうA
- ワークシート15 はじめの音を聞き取ろうB
- ワークシート16 はじめの音を聞き取ろうC
- 2 まん中の音を聞き取ろう−Middle Sound−
- ワークシート17 まん中の音を聞き取ろう@
- ワークシート18 まん中の音を聞き取ろうA
- ワークシート19 まん中の音を聞き取ろうB
- ワークシート20 まん中の音を聞き取ろうC
- 3 おわりの音を聞き取ろう−脚韻 Rhyming Words−
- ワークシート21 おわりの音を聞き取ろう@
- ワークシート22 おわりの音を聞き取ろうA
- ワークシート23 おわりの音を聞き取ろうB
- ワークシート24 おわりの音を聞き取ろうC
- 確認チェック@ −はじめの音−
- 確認チェックA −まん中の音−
- 確認チェックB −おわりの音−
- 確認チェック@〜Bの解答
- Chapter4 音韻認識ワーク Step3「音の操作」
- 1 音をつなげてみよう−音の結合 Blending−
- ワークシート25 音をつなげよう@
- ワークシート26 音をつなげようA
- ワークシート27 音をつなげようB
- ワークシート28 音をつなげようC
- 2 音を入れかえてみよう−音の入れかえSound Manipulation−
- ワークシート29 音を削除しよう
- ワークシート30 音を足してみよう@
- ワークシート31 音を足してみようA
- ワークシート32 音を入れかえてみよう
- 確認チェック@ −音の結合−
- 確認チェックA −音の入れかえ−
- 確認チェック@〜Aの解答
- column フォニックスの前に育てたい!音韻認識能力
- Chapter5 音韻認識ワーク Step4「音の分解」
- 1 シラブルに分解してみよう−音節分解 Syllablification−
- ワークシート33 音節に分解しよう@
- ワークシート34 音節に分解しようA
- ワークシート35 音節に分解しようB
- ワークシート36 音節に分解しようC
- 2 オンセット・ライムに分けてみよう−Onset-rime−
- ワークシート37 オンセット・ライムに分けてみよう@
- ワークシート38 オンセット・ライムに分けてみようA
- ワークシート39 オンセット・ライムに分けてみようB
- ワークシート40 オンセット・ライムに分けてみようC
- 3 音素に分解してみよう−音素分解 Phoneme Segmentation−
- ワークシート41 音素に分解しよう@
- ワークシート42 音素に分解しようA
- ワークシート43 音素に分解しようB
- ワークシート44 音素に分解しようC
- 確認チェック@ −音節分解−
- 確認チェックA −オンセット・ライム−
- 確認チェックB −音素分解−
- 確認チェック@〜Bの解答
はじめに
2020年,いよいよ小学校中学年で領域としての外国語活動,高学年において教科としての外国語が始まりました。中学年では,アルファベットの大文字と小文字の「名称」を,高学年では,文字の「音」を学びます。同時に,高学年では,目標に「音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現の意味が分かるようにする」と明示され,読み書き指導が始まります(『小学校学習指導要領(平成29年告示)』,第2章第10節外国語,文部科学省)。ここで1つの懸念が浮かびます。それは,文字の名称と音を学習した後に,いきなり語句(単語や連語)や,基本的な表現を読ませるというステップの幅の広さです。
アルファベット文字 「名称」と「音」
↓
簡単な語句や基本的な表現の読み書き
実は,アルファベット文字と語句の読み書きの間にやるべきことがあるのです。
それが,「音韻認識能力」を育てることです。
英語圏においては,音韻認識能力の発達が,単語認識能力や読解力に大きく影響しているという調査結果が明らかになっています。また,アメリカの研究においても,the National Reading Panelは,音素認識能力を育てる学習が,その後の読解力に影響を与えるとし,音韻認識能力の育成は,避けては通れない現状となっていると言います。
音韻認識能力とは,簡単に言うと,「音の操作能力」です。
単語は,次のように構成要素が細分化されていきます。(図省略)
この単語を構成している最小の単位である「音素」の操作を自由自在にできることが,児童のその後の単語認識能力や,英文の読みに影響を与えるのです。
本書は,音韻認識能力を育てるためのワーク集になります。
どうぞ授業でご活用ください。
岐阜大学教育学部 /瀧沢 広人
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- 明治図書
- 使いやすい2022/3/1340代・中学校教員