- はじめに
- 第1章 理科の自由進度学習の特徴
- 1 自由進度学習とは
- 2 自由進度学習の「光」
- 3 自由進度学習の「影」
- 4 理科と自由進度学習の相性のよさ
- 5 本書で提案する自由進度学習の3つのタイプ
- Column1 本書の使い方
- 第2章 自由進度学習を始めるためのステップ
- 教師の準備編
- 1 単元選び
- 2 目標設定
- 3 教材研究
- 4 学習の手引きとワークシート作成
- 5 学習環境整備
- 子どもへの指導編
- 1 自由進度の目的を共有する
- 2 45分で委ねる割合を増やす
- 3 単元全体を委ねる
- Column2 ノート,ファイル,どちらがいいの?
- 第3章 自由進度学習の実践モデル
- 3年 じしゃくのふしぎ
- 3年 音のせいしつ
- 4年 電気のはたらき
- 4年 ヒトの体のつくりと運動
- 4年 とじこめた空気や水
- 4年 ものの温まり方
- 5年 雲と天気の変化
- 5年 ふりこのきまり
- 5年 もののとけ方
- 6年 ヒトや動物の体
- 6年 水よう液の性質
- 6年 てこのはたらき
- Column3 理科室にある掲示物
- 第4章 自由進度学習をアップデートするマインド・アイテム・アイデア
- マインド
- 1 全員に求めること・求めないこと
- 2 自由進度学習だけで完結しない
- 3 子どもを信頼して・任せて・待って・支える
- 4 アップデートし続ける
- アイテム
- 1 子どもの問いや思いを反映した 「学習の手引き」
- 2 子どもの自由な表現を引き出す 「ワークシート」
- 3 「探究のタネ」が見つかる 「みんなのはてな?掲示板」
- 4 はじめは外発的動機づけもOK! 「報酬制」
- 5 速く進めることが目的化してしまうなら 「ミッションクリアレベル表」と「自己評価」
- 6 子どもが幅広い知識を獲得する 「学習ポスター」と「クイズミッション」
- 7 さらに知識を深めたい子のための 「図書資料」と「デジタル資料集」
- 8 可能性は無限大! 「Re:Card」(リカード)
- 9 子どもたちが安全に実験を進められる 「安全チェック表」と「実験手順表」
- 10 一石四鳥 「自作学期末テスト」
- 11 非認知能力の育成に 「目標・行動シート」
- 12 次回へつなげるための 「めあて・ふり返りシート」
- アイデア
- 1 自由進度でもチームで協働的に学ぶ
- 2 教師のチェックポイントをつくる
- 3 子どもに伝わる伝え方をする
- 4 単元の最後に確かめ,まとめ,つなげる
- Column4 自由研究をどう指導するか
- 第5章 自由進度学習で生まれる子どもの姿と「深い学び」
- 1 自由進度学習で変わる子どもの姿
- 2 成績(テストの点数)は下がらないのか
- 3 自由進度学習で「深い学び」を実現できるのか
- 参考文献
- おわりに
はじめに
『「失敗は成功の母」という言葉は誰もが聞いたことがあるでしょう。この言葉のように,「成功」には母がいますが,「発明」に父がいることは知っていますか。』
ある理科セミナーの結びで,筑波大学附属小学校の辻健先生が参加者に問いかけられました。挑戦? 省察? 楽しむこと?…思考が回ったところで,続きを話されました。
「『発明の父は,「違和感」である。』―これはガリレオ・ガリレイの言葉です。」
辻先生はこの後,(理科のセミナーだったので)科学のお話をされましたが,この言葉を聞いたとき,私は自分の授業に少しだけ自信をもつことができました。私の授業を「成功」だと思えたことはほとんどありませんし,先人の実践に学んでいるだけなので「発明」したとは口が裂けても言えませんが,自分の授業に「違和感」をもち,挑戦と「失敗」を繰り返してきたことは間違いないからです。
一斉授業への違和感から自由進度学習に取り組みました。そこで子どもは生き生きと活動していましたが,「レールに乗せすぎていないか?」「子どもに力はついているのか?」等の違和感から様々な手立てを試してきました。今もその途上ではありますが,本書ではその中で生まれた実践や手立てについて紹介しています。
途上であるにもかかわらず,この本を出版する決意ができたのは,子どもたちの姿がステキすぎたからです。
(画像省略)
写真のように,自由進度学習中の子どもたちは,本当に生き生きと熱中して学んでいます。1つのことを知ったら,こんな条件ならどうかと新たな実験が始まります。
授業前から理科室に来て,勝手に授業が始まっていることもしばしば。授業以外でも,「大地のつくりと変化」の学習で石に興味をもち,「運動場に落ちてたんやけど,これって何の石かな?!」と目を輝かせて石を持ってくる子。結晶づくりにハマり,単元が終わった後も昼休みに試行錯誤をして大きくしている子。家に帰ってからも単元で学んだことを生かしてものづくりに励む子。あげ出せばきりがないくらいに,授業という枠を超えて,日常を理科の目で捉え直しながら,自由に学び続けているのです。
本書を読まれた方にとって,自由進度学習を実践するきっかけになれれば,幸甚の至りです。
2026年2月 /粟子 直毅
-
明治図書- 自由進度学習って、興味はあったけど手が出ない、って層が結構いると思うんだ。確かに、準備は大変そうだし、何より学びを制御できるのか?そんな不安を抱くのもわかる。でも、もし一度チャレンジするなら理科がいいんじゃないか?読み終えてそう思った。2026/6/10音楽事務検討委員会

















