- はじめに
- 〜教師の引き出しで社会科授業を豊かな時間に
- 第1章 社会科授業づくり図鑑 明日から使える最強の仕掛け【各分野共通編】
- 001 「?」を自然と考えたくなる?! 資料の一部分を「隠す」
- 002 急上昇・急下降の原因は?! グラフで驚きを生む
- 003 お金が登場すると目の色が変わる?! 金額の教材化
- 004 学びを深める!「〜であるはずなのに,なぜ〜」の問い
- 005 比べると見えないものが見える?! 「比較」で問いを立てる
- 006 あなたはどう思う?! 論争問題を通して実社会とつなぐ
- 007 こんなランキングもあるの?! ランキングの教材化
- 008 あえて絵文字だけで勝負! 生成 AI の絵文字表現を活用
- 009 白熱の議論! ディベートで制度の意味を問い直す
- 010 授業参加の姿を生み出す! 立場を決める
- 011 自分と仲間の立場を見える化! 小黒板で思考を可視化する
- 012 授業で SNS 気分?! 学びを「ポスト」する
- 013 社会科×国語科! 学びの成果を「五・七・五」で表現
- 014 社会の授業で絵?! イメージを「絵」で可視化する
- 015 どんな分類なのか気になる?! 「仲間分け」で考える
- 016 あなただったらどう思う?! 当事者の感情から思考を深める
- 017 実況気分?! 映像×アテレコで学びを表現!
- 018 当事者の声に耳を傾ける! 人の営みを教材化する
- 019 対話のきっかけに?! ネームプレートを使って立場を表明
- 020 子どもが教師役に! やってみよう「子どもが教師の授業」!
- 021 教科書では得られない学び! 出前授業で本物の声を聞く
- 022 「万」「億」「兆」を使わない! 数字の桁を全て書く
- 023 まとめは使い分ける! 一単位時間のまとめの方法3選!
- 024 あの日本語も英語に?! 英語になった日本語に着目する
- 025 教師の説明よりも効果的?! 用語の確認は映像教材で
- 026 体験で得た学びは忘れない! ゲームで仕組みを学ぶ!
- 027 ポスター+キャッチコピーで単元末のまとめに!
- 028 暗記じゃない! 「穴埋め」で確認→問いへ
- 029 社会科で音楽?! 音楽で情景を思い浮かべる
- 030 当事者はどう考えているの?! 当事者の声を教材化する
- 031 もしもの時の保険に?! 「語呂合わせ」は子どものお守り
- 032 それって本当?! フェイクニュースから学ぶこと
- 033 学校だけの学びじゃもったいない! 学びを実社会にひらく
- 034 やっぱり専門家はすごい! ゲストティーチャーを招く
- 035 写真の威力はすごい! 写真1枚で授業をつくる
- 036 見え方が全然違う?! アップとルーズを活用して資料提示
- 037 このイラストはふさわしい?! 生成 AI で学びを振り返る
- 038 テキストの色で立場を判断! ロイロノートで立場表明
- 第2章 社会科授業づくり図鑑 明日から使える最強の仕掛け【地理編】
- 001 とにかく国名に触れる! 国名ゲームで地理に親しむ
- 002 あれ,この国旗に?! 国旗の共通点・相違点を探す
- 003 雨温図+写真のセットでイメージを膨らませる!
- 004 その地形ってどんな地形?! 地形を図で表現!
- 005 ○○気候ってどんな気候?! 気候を「色」で表現する
- 006 気候の漢字はどんな漢字?! 気候を漢字一字で表現!
- 007 食べる=地域を食べる?! 食べて親しむ!
- 008 触れて! 見て! 地球儀を活用する
- 009 昔と今はどんな違い?! 今と昔の街並みを比較する
- 010 目指せ SDGs マスター! SDGs BINGO で身近な行動を考える
- 011 あのアニメの背景は?! アニメの一部を描いてみよう!
- 012 これぞ無知の知?! フィールドワークで地域を見る
- 013 比べて地域の特徴が浮かび上がる! 私の地域と教材の地域
- 014 Google Earth「タイムラプス」で過去と現在を比較!
- 015 「地域ならでは」を生かす! 地域に密着した教材
- 016 地理の入り口に最適! 10秒で描ける世界地図
- 017 どの地域ともつながれる! リアルタイムカメラの活用
- 018 東京ドーム○個分じゃわからない?! 面積のたとえ方の工夫
- 019 こんな国にも?! 海外にある日本の文化
- 020 あなたの地域の日本一は?! 日本一調べで特色をつかむ
- 021 気候帯の性格が丸裸に?! 気候帯プロフィール
- 022 1日にいくらあったら生きていけますか? 発展途上国の今
- 第3章 社会科授業づくり図鑑 明日から使える最強の仕掛け【歴史編】
- 001 教師が語るよりインパクト大?! 一目で目をひく絵画資料
- 002 マンガ・アニメ・紙芝居で歴史のストーリーを描く!
- 003 こんなつながりがあったの?! 昔話で授業をつくる!
- 004 歴史上の人物を再現?! AI が偉人になりきる!
- 005 今とのつながりもあるの?! 現代と関連付けて歴史を学ぶ!
- 006 時系列を自然に見出す?! 絵画や絵巻を並び替え
- 007 新たな発見が?! 絵巻の全貌を見せる!
- 008 そんなに長いの?! 産業革命の労働時間を時間割で再現!
- 009 言葉の意味に着目して時代像を捉える!
- 010 あなたならどう考える?! 偉人の功績を問い直す!
- 011 こんなに広いの?! 植民地の割合を図で表現する!
- 012 何と名付ける?! 風刺画にタイトルを付けるなら?
- 013 演じることで理解が深まる?! 役割演技を取り入れる!
- 014 あれ,おかしい?! 時代ごとの地図で授業をつくる!
- 015 こんなに変化があるの?! 数値で変遷を辿る
- 016 人物・出来事の特徴が丸わかり?! 人物カードを作ろう
- 017 こんなところにも歴史が?! 歴史×身近なもの
- 018 あれ,イメージと違う?! イメージを共有して認識のズレへ
- 019 あの有名なアニメとのつながりが?! アニメと歴史をつなぐ
- 020 紙幣になった決め手は何?! 紙幣で授業をつくる!
- 021 人権を○で表すと…?! 大日本帝国憲法をどう考える?
- 022 名もなき人が歴史を変えた?! 下級武士・民衆の歴史
- 第4章 社会科授業づくり図鑑 明日から使える最強の仕掛け【公民編】
- 001 世の中は上手くできている?! 実社会にある効率・公正
- 002 「子どもだから」じゃダメ?! 不満から対立・合意を考える
- 003 絵本は子ども向けとは言わせない! 絵本で憲法授業づくり
- 004 私たちは本当に自由?! 現在の自由度から自由権を学ぶ
- 005 マイクロアグレッションって?! 差別について考える
- 006 それって実はブラックバイト?! 労働者の権利を考える
- 007 タイトルに主張が現れる?! 新聞記事を比較する
- 008 バズればそれでいいの?! 架空政党の PR 動画を作ろう
- 009 あなたは見極められる?! フェイクニュースで授業をつくる
- 010 模擬国会答弁で議院内閣制を理解!
- 011 異議アリ?! 裁判をテーマにしたドラマを授業に生かす
- 012 あなたも裁判員に?! やってみよう模擬裁判!
- 013 こんな条例も?! ユニークな条例からその意義を考える
- 014 中学生も地域を変えられる! 市長へ意見を伝えよう!
- 015 子どもの悩みが切実性に! 地域の課題を教材化する!
- 016 あなたの決め手は?! 模擬投票で選挙を体感!
- 017 あなたは見極められる?! 悪質商法をロールプレイ!
- 018 このまま増えるとどうなる?! 日本の借金時計のゆくえ
- 019 税金は嫌いだけど必要?! 税金の役割を考える
- 020 世界が終わりを迎える日を予言?! 世界の終末時計
- 021 学びの集大成! SDGs ガチャ!
はじめに
教師の引き出しで社会科授業を豊かな時間に
教室には,多様な子どもたちがいます。知識の量や言葉の理解,興味関心の向き,経験の幅,得意不得意,学びのスピード。家庭や地域の環境も,友だちとの関係も,一人ひとり違います。「同じ学年,同じ教科書,同じ単元」だからといって,同じ学び方が合うとは限りません。だからこそ,授業づくりは,いつも「目の前の子どもの姿」から始まります。どんな問いなら心が動かせるのか,どんな資料なら気付きが生み出せるのか,どんな活動なら積極的に参加できる姿を引き出せるのか。子どもたちの姿を見とりながら,授業は少しずつ形を変えていくことが大切だと考えます。
本書で目指したいのは,単元を通して「誰一人取り残さない」授業のきっかけとなる書籍にすることです。読むことが得意な子が資料から考えを深められるように,話すことが得意な子が対話で見方を広げられるように,図や写真から考えるのが得意な子が視覚的な情報を手がかりにできるように…。学び方の違いを「差」として扱うのではなく,「多様さ」として受け止め,全員が同じゴールに向かって進める単元設計を目指します。そうした積み重ねが「社会科が嫌い…」の子どもを減らしていくことにつながると考えています。社会科は,「見えないものが,見えるようになる」教科です。身の回りの当たり前に問いが生まれ,資料をもとに根拠をもって考え,他者と考えを照らし合わせることで,社会が立体的に見えてきます。その面白さに出会えた時,社会科は「暗記科目」ではなく,「社会とつながる学び」に変わります。
しかし,現実の学校現場は忙しさの連続です。授業準備だけではなく,校務分掌や行事もあります。日々現場にいれば,教材研究が追いつかない日もあるかと思います。思うように時間がとれず,単元の構想が曖昧なまま次の時間が迫ってくることもあります。そんな時,必要なのは「次の一歩を生み出すきっかけ」だと考えます。私自身も,先人の書籍から理論的な視点とともに,「明日の授業に生きる実践」など,多くのヒントをもらいました。本書は,明日の授業のきっかけを手元に置けるようにまとめました。授業の入口となる発問の例,資料の扱い方,活動の組み立て,つまずきへの手当て,単元の見方・考え方の育て方…。ページをめくると,少しでもアイデアが立ち上がり,明日の授業に生かせるような書籍にしたつもりです。
最後に,本書の発行にご尽力いただいた及川誠さん,校正を手掛けてくださった方々,そしてこれまでご指導いただいた全ての先生方に,心より感謝申し上げます。
/澤田 康介
-
明治図書

















