小学校「自由進度学習」のはじめ方・深め方
こどもが自ら探究する学びのデザイン

小学校「自由進度学習」のはじめ方・深め方こどもが自ら探究する学びのデザイン

総合66位

「こども主体」の授業をつくりたいすべての先生へ

学習をはじめる前に押さえるべきポイント【think】から、環境づくりや授業デザインの整え方【before】、授業事例の紹介【LIVE】、振り返りや評価の方法【after】、超え方【beyond】まで、5つのステップで、自由進度学習のすべてを徹底解説。


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PDF
ISBN:
978-4-18-366325-2
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
四六判 208頁
状態:
在庫あり
出荷:
2025年11月11日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 自由進度学習について考える
1 自由進度学習とは
2 一斉授業との二項対立だと思ってない?
3 私が考える「よい授業」
4 自由進度学習のメリット
5 自由進度学習は魔法じゃない
6 4つの「メガネ」
7 迷ったら「やってみよう!」
第2章 自由進度学習に備える
1 「専門家」として教材研究をする
2 こどもたちを「知ろうとする」
3 教材を「味わう」
4 授業を図にしてみる
5 環境をデザインする
6 4つの自己決定場面を設定する
7 「願い」を確かめる
8 何ができるのかを考える
9 「願い」と「できること」のバランスをとる
10 「らしさ」について考える
第3章 自由進度学習を楽しむ
1 「教育者」として参加する
2 「LIVE」ならではの盛り上がりを楽しむ
3 「知性」と「感性」のバランスをとる
4 チェックインする
5 みんなに「語る」
6 「問い」をデザインする
7 授業の紹介@「漢字」
8 授業の紹介A「書くこと」
9 授業の紹介B「チームプロジェクト←→個人プロジェクト」
10 チェックアウトする
第4章 自由進度学習後を見届ける
1 「学び手」として「みる」
2 「LIVE」を振り返る
3 「評価」をする
4 次の授業を「想像」する
5 1on1の対話をする
6 みんなで紡ぐ 見続ける
第5章 自由進度学習を超えていく
1 自由進度学習を超えていくとは
2 「ゆだねる」ことの果てに、真の自立を育む
3 教室から社会へ、学びの循環のデザイン
4 自分らしく生きることのデザイン(自己実現と社会貢献)
5 冒険者として進む
おわりに

はじめに

 この本を手にとってくださったみなさんは、きっと、未来の教育に、そしてこどもたちの可能性に、熱い眼ざしを向けている方々ではないでしょうか。もしかしたら、日々の教育現場で奮闘し、様々な課題に直面しながらも、よりよい学びの形を模索し続けている先生かもしれません。あるいは、こどもたちの教育に関心をもつ保護者の方、あるいは未来の教育を担う学生さんかもしれません。どのような立場であれ、この本は、みなさんの「教育への問い」に、私なりの「どっちもある」という視点から、ともに考え、ともに冒険する旅へといざなうものです。

 この本の第1章から第4章では、自由進度学習が、現在の「学校」という枠組みの中で、先生方がどのような「メガネ」をかけ、どのようにこどもたちと関わり、どのように学びを豊かにしていこうか、という現場に根ざした問いに対する、現時点での私なりの答えを示しています。これは、こどもたちが「生きたいように生きる」ために、そして「よりよく学び続ける」ために、先生方がどのように備え、支え、次へとつなげていくか、という日々の実践から生まれたものです。

 しかし、学びの旅に終わりがないように、私たちの探究もまた、ここで立ち止まるわけにはいきません。第5章では、その先の未来、すなわち「次の時代の学校」において、自由進度学習を「超えて」、これまでの学習方法や教育の常識を「超えて」、どのような「学び」をこどもたちとともに創造していくのかを考えています。ここで言う「超えて」いくとは、決してこれまでの実践を否定するものではありません。むしろ、自由進度学習を通して得られた深い洞察、こどもたちの可能性への確信、そして私たち自身の「学び手」としての成長を土台として、さらにその先にある、学びの姿を探究していく、という意味が込められています。

 この本で繰り返し登場する「どっちもある」という考え方は、一見二項対立に見えるものを「どっちも」大切にし、バランスをとりながら、重ね合わせながら、教育を創り上げていくという考え方です。もしみなさんが、この本に納得されたのなら疑ってみる、これはおかしいと感じたのならよいところを探してみる。そんな「どっちもある」読み方をしていただければ幸いです。そして、この本が、みなさんの教育への情熱に新たな火を灯し、「次の時代の学校」を創造する「冒険」のきっかけとなることを、心から願っています。


  二〇二五年七月   /吉野 竜一

著者紹介

吉野 竜一(よしの りゅういち)著書を検索»

1984年生まれ。埼玉大学教育学部を卒業後,埼玉県上尾市の小学校教員として10年間勤務。平成29年より,埼玉大学教育学部附属小学校に7年間勤務。令和6年,上尾市教育委員会指導主事。令和7年,埼玉県立総合センター指導主事。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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