中学校英語サポートBOOKS
中学校英語×ICT 学びが広がる活用アイデア

中学校英語サポートBOOKS中学校英語×ICT 学びが広がる活用アイデア

ICTの強みと弱みを再確認し、英語授業をバージョンアップ!

ICTを授業で活用するということは、「今」の授業に新しいエッセンスを加え、バージョンアップをすることです。完全に新しい授業をしなければいけないわけではありません。ICTだからこそできることと、従来の良さとを踏まえて、英語の学びを広げていきましょう。


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PDF
ISBN:
978-4-18-349226-5
ジャンル:
外国語・英語
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 144頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年5月16日

CONTENTS

もくじの詳細表示

はじめに
Chapter1 英語×ICTの強みと弱みを理解しよう
01 ICTで学びを広げる
02 時間と労力を削減し,新たな学習時間の創出へ
03 活用事例を校内でシェアして仲間を増やす
04 ICT の強みと弱み 従来の教材と組み合わせて
Chapter2 場面別 中学校英語のICT活用スキル
[まずはここから]
01 プリントからPDFへ
活用ツール:Google Classroomなど
02 音声や動画,リンクを共有
活用ツール:カメラアプリ,MP3録音アプリなど
03 ALTや自分の声で気軽に録音
活用ツール:MP4録音アプリなど
04 板書バージョンアップ@ アナログ電子黒板
活用ツール:プロジェクタ
05 電子教科書(的)活用のススメ
活用ツール:教科書QRコード
06 使用するアプリの使い方は生徒とリハーサルを
活用ツール:アプリケーション全般
[一人一人のスピードに応じた指導]
07 LL教室風・音読練習
活用ツール:Webブラウザ,イヤホン
08 LL教室風・シャドウイング
活用ツール:Webブラウザ,イヤホン
09 音声入力で音読チェック
活用ツール:Googleドキュメントなど,iOS音声入力機能
10 LL教室風・単元学習後のディクテーション
活用ツール:Webブラウザ,イヤホン
11 Googleフォームを使って内容理解
活用ツール:Googleフォーム
[個別・家庭学習]
12 音読テストを宿題で,添削は空き時間に
活用ツール:Classroom,MP3録音アプリ
13 フラッシュカードで新出語を事前学習
活用ツール:PowerPoint,Word,Classroom
14 課題作文の添削@ ノートをカメラで撮影
活用ツール:Classroom,Apple Pencil
15 課題作文の添削A Apple Pencilで手書き
活用ツール:Classroom,Apple Pencil
16 課題作文の添削B Googleドキュメントを使って
活用ツール:Classroom,ドキュメント
17 YouTuberになったつもりで文法解説動画を作成
活用ツール:Classroom,PowerPoint
18 Google Classroomを使って自習を遠隔授業に
活用ツール:Classroom,PowerPoint
19 Googleフォームで宿題確認テスト
活用ツール:Classroom,Googleフォーム
[協働学習・発表]
20 Googleスプレッドシートで一斉に例文の作成・共有
活用ツール:スプレッドシート
21 Google Jamboardで文整序
活用ツール:Jamboard
22 リーディングの内容理解をクラス一斉で解答
活用ツール:スプレッドシート
23 GoogleスライドやJamboardでプレゼンテーション
活用ツール:スライド,Jamboard
24 Jamboardを使ってジグソーリーディング
活用ツール:Jamboard
[評価]
25 Classroomでルーブリック作成
活用ツール:Classroom
26 宿題の提出・評価×ICT「主体的に学習に取り組む態度」編
活用ツール:Googleフォーム
[板書]
27 板書バージョンアップA Apple Pencilで書く
活用ツール:Jamboard,Adobe Acrobat Reader,Word,Excel,PowerPoint
28 板書をPowerPointで。動画配信も可能に
活用ツール:PowerPoint
29 板書バージョンアップB 板書を手元で確認する
活用ツール:Jamboard
[その他]
30 電子黒板は不要?iPad & Apple Pencilと比べて
活用ツール:iPad,Apple Pencil,プロジェクタ
31 板書の共有化 板書の写真をアップロード
活用ツール:Classroom
32 ノートのバージョンアップ OneNoteでメモを取る
活用ツール:OneNote
33 教材をユニバーサルデザインに
活用ツール:Wordなど
34 クラウド化でいつでもどこでも安全に
活用ツール:Google Workspace for Educationほか
Chapter3 中学校英語×ICTの授業アイデア
[中学1年]
01 Googleスライドで楽しく自己紹介しよう!
[ライティング][発表] / 英語表現:be動詞,一般動詞を使った基本的な文
02 ブレストからプレゼンまで Show & Tell―“My otaku thing”
[ライティング][発表] / 英語表現:I like 〜. など
03 海外の国を紹介しよう!Show & Tell―“Countries around the World”
[ライティング][発表] / 英語表現:一般動詞全般,〜 is famous for 〜. など
04 写真と一緒に伝えよう!冬休みの思い出
[ライティング] / 英語表現:過去形
05 単元学習後の音読はClassroomで管理しよう!
[スピーキング] / 英語表現:どの英語表現でも可
[中学2年]
06 各自で調べて将来の夢を語り合おう!
[ライティング][発表] / 英語表現:willやbe going to,want to など
07 自分の文と友達の文をつないでみよう!
[スピーキング][ライティング]/ 英語表現:接続詞ifを使った表現
08 全員の考えを共有しながら内容理解を進めていこう!
[リーディング] / 英語表現:I was excited to see the festival. など
09 海外の子どもたちに自分の学校を紹介しよう!
[ライティング] / 英語表現:全般
10 理想の職業のアンケート結果をランキングにしよう!
[文法説明][ライティング] / 英語表現:want to 〜.(to 不定詞)
[中学3年]
11 自分の住んでいる街を紹介しよう!My hometown
[スピーキング][発表] / 英語表現:全般
12 日本の文化を伝えよう!Picture Story Show―Lafcadio Hearn, Mujina
[スピーキング][発表] / 英語表現:全般
13 留学生へのインタビューをまとめよう!
[スピーキング][リスニング][発表] / 英語表現:全般
おわりに
参考資料

はじめに

 GIGAスクール構想によって始まった1人1台端末の導入により,すべての学校に児童・生徒用のICT機器が設置されました。一般の人々からすれば,その先進的な取り組みに驚きを感じたり,自分たちの子ども時代とは変わったと感じたりしていることでしょう。

 本書を手に取っているのは,恐らく学校の現場で日々様々な問題と奮闘している教員ではないかと思いますが,その教員の皆さんにとって1人1台端末の導入はどのように映っているでしょうか。私は学生時代からパソコンショップでアルバイトをし,コンピューターが思うように動かないときは試行錯誤をするのが当たり前と思っている英語教師ですから,授業でのICT活用についても全くストレスを感じていません。

 しかし,私のように感じている現場の教員はごく一部であることは明白です。それどころか学校現場は,そもそもコンピューターなどのICT機器の業務への導入も他業種に比べるとかなり遅れていたように記憶しています。人によっては,電子メールによる業務連絡を拒まれるといったことも,最近まで日常的なことでした。ましてや,生徒の学びの場にiPadやChromebookを活用すると宣言しようものならば,断固拒否という人がいても全く不思議ではないというのが学校現場であるように思います。

 すべての学校に真新しいiPadやChromebook,高速インターネット回線,校内Wi-Fiなどが配備され,これでいよいよ教育現場もICT活用が万全のスタートを切れると思いきや,肝心の現場でそれを使うはずの先生たちへの指導が十分に行われず,新しい端末はずっと保管庫におかれたままという話もよく聞きます。コロナウイルスによる休校で,GoogleMeetやZoomなどの会議システムを利用した遠隔授業は一般的に行われるようになりましたが,これで終わってしまっては,ICTは高価なテレビ電話システムに過ぎません。

 教育現場には,新たに対応すべき課題が増え続けています。多様な生徒や保護者への対応,不登校傾向の生徒数の増加,新しい観点別評価を含んだ新学習指導要領への対応,そしてこのICT活用が加わりました。業務は増え続ける一方で,教員の数は不足しています。教員を志す大学生の減少や休職に追い込まれる教員の増加で,これまでより多い業務を,これまでより少ない教員でこなさなければなりません。この負のスパイラルが続けば,学校は間違いなく倒産です。一般企業なら不思議なことではありません。

 ICTは目的ではなく手段です。学校における諸問題は解決すべき対象であり,ICTはそれらの問題の1つではなく,他の問題を解決できるかもしれない方法の1つです。もちろんICTは万能な存在などではなく,従来の方法を用いた方がよりよい場合もあります。ICTは,時間と場所について効率化する可能性をもっています。

 私がICTでやりたいと思っていることは,生徒たちに,これまでよりも学びを楽しいと感じてもらうこと,これまでよりも自ら学びたいと感じてもらえるようになること,そして教員が充実感を感じられる指導ができるようになることです。これまでなら,実現のためには莫大な時間と労力が必要だった指導内容でも,ICTを活用すれば時間や労力を浪費することなく,実現できてしまうこともあります。時間と手間がかかるからと言って,あきらめる必要がなくなります。そして,効率のよい学びをさせることで,新たな学びの時間を創出することも可能です。これによって,より深い学びにつなげることも可能になります。

 今,社会は激しく変化しています。未来を予測することが非常に困難になっています。それだけに,私たち教育を担うものは,教育の内容も方法も,その時代に合わせて変化させ続けていく必要があります。ICTを活用して教育の質を高め,生徒たちがより多くのことを身につけられるようになればと考えています。


  2023年1月   /青木 和伸

著者紹介

青木 和伸(あおき かずのぶ)著書を検索»

開星中学・高等学校教諭

Google Workspace for EducationやiPadを中心に,ICTツールを取り入れた授業をデザインしている。生徒が自ら気づき,学びたくなる仕掛けをつくることを念頭に置き,授業改善を積み重ねる。

授業以外にも,働き方や業務効率の視点でのICTの有効な活用方法を研究中。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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